量子力学で以下のような問題を解きたいです。
「1次元空間内で質量mの粒子がポテンシャルV=0で自由に運動している。
時刻t1で粒子の位置はx1であった。時刻t2(>t1)で粒子の波動関数を求め、粒子がt2でx2に存在する確率を計算せよ。」
自分で考えてはみたのですが正しいのか全く見当違いなのかもわかりません。
自分の考え方が正しいかどうか、また間違ってるのであればどのように考えて解けばいいのか教えてください。
↓自分の考え↓
まず自由粒子についての時間依存なしのシュレディンガー方程式を立てて、
波動関数ψ=Ae^(ikx)+Be^(-ikx)を求める。
その波動関数に時間に依存する項e^(-iEt/h)をあとでつける。
そして、得られた解にx=x1,t=t1を代入して波動関数の確率分布を求める。
確率分布は実際に観測されているので|ψ|^2=1となる。
ここから A^2+B^2+2ABcos(2kx1)=1 が求められる。
次にt=t2,x=x2についても同様に、|ψ|^2を求めると、
|ψ|^2=A^2+B^2+2ABcos(2kx2)となり、
t=ta,x=x1のときの結果を利用して、
|ψ|^2=1-2AB{cos(2kx2)-cos(2kx1)}
となり、定数A,Bが残ったままですが一応確率分布の式を求めました。
この考え方、解き方でいいのでしょうか?
教えてください。
A 回答 (5件)
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No.4
- 回答日時:
表記が面倒なのでプランク定数hバー=1の自然単位で書きます。
時刻t1での状態は lx1>
時刻t2での状態は時間発展演算子を作用させて
exp[-iH(t2-t1)]lx1>
になっています。Hは自由粒子のハミルトニアンです。
したがって、時刻t2での波動関数は
<xlexp[-iH(t2-t1)]lx1>
です。
粒子がt2でx2に存在する確率振幅は
<x2lexp[-iH(t2-t1)]lx1>
です。完全性関係
∫dplp><pl=1
を挿入して、ガウス積分をつかえば計算できます。
振幅の絶対値の2乗がお求めの確率です。
回答ありがとうございます。
えっと・・・ブラケット表記・・・ですよね。まだよくわかってなくて・・・
それでプランク定数が1だからようするに書いてないんですよね。
それと、指数関数の肩にハミルトニアンが入るんですか?
すみません、まだよくわからないです。
No.3
- 回答日時:
すいません、二回も回答しておいてお恥ずかしいのですが、私が書いた回答は間違っていたようです。
自分で計算していませんでした。確かになんだか変な解が出ますね(よく考えればψ(t=t1,x)=δ(x-x1) は規格化されているとは言い難いから当たり前だった……)。初期条件をデルタ関数で考えたところからおかしかったようです。
本当にすみませんが、#1,#2 の回答は撤回させてください。
この問題をどのように解けばよいのか私には分かりません。本当にすいませんでした。
回答ありがとうございました。
そうですか・・・
規格化がなされていない状態で求めることになっちゃうと確率1にならないですもんね・・・
わからないですね・・・
No.2
- 回答日時:
#1です。
すいません前回の回答でところどころ抜けていました。ψ(t,x) = ∫ψ(k)e^(ikx)e^(iE(t-t1)/h)dk と書いたんですが、ここでのEとはE(k)=h^2k^2/(2m) のことです。
つまり、ψ(t,x) = ∫ψ(k)e^(ikx)e^(ihk^2(t-t1)/2m)dk となります。
あとフーリエ変換の前に付くべき係数についても抜けていました。上のようにψ(x)が書けるためには、ψ(k)=1/(2π) ∫ψ(x)e^(-ikx)dx とフーリエ変換を定義しなければなりません。
すると、ψ(x)=δ(x-x1) の場合はψ(k)=e^(-ikx1)/(2π) で、質問者さまの書いたものと係数の違いを除いて同じになります。
> さらにここにx=x2を代入するとψ(t2,x2) = ∫e^(ik(x2-x1))e^(iE(t2-t1)/h)dk となります。
> 被積分関数が値を持つためにはt1=t2かつx1=x2となる必要があるが、そのような値はとれない。
いま書いたように、この E というのは、h^2k^2/2m のことなので、そのようにはなりません。
計算すべき式は、
ψ(t, x) = (1/2π)∫e^(ik(x-x1))e^(ihk^2(t-t1)/2m)dk
です。これは、少々汚くなりますがガウス積分を使って計算できます。
(ガウス積分 ∫e^(-ax^2)dx = √(π/a) は、aが複素数でもその実部が0以上ならば(つまり純虚数でも)使えます)
回答ありがとうございました。
計算ミスをしているかもしれませんが、計算してみると、
ψ(x,t)=√(m/(2πih(t-t1)))e^(im(x-x1)^2/(2h(t-t1)))となりました。
それを規格化しすると、ψ(x,t)=e^(im(x-x1)^2/(2h(t-t1)))となりました。
ここで、x=x2,t=t2を代入して、波動関数を二乗すると、指数関数の肩にiがあるので1になります。
つまり、t=t2でx=x2に存在する確率は1・・・
必ず存在するってことですよね・・・
ここではt2,x2と定数として定めはしましたが、実際どの位置かということはわからない。
あらゆる位置がx2となりうる。
だから確率は1・・・
こういう解釈でいいのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
> 波動関数ψ=Ae^(ikx)+Be^(-ikx)を求める。
>そして、得られた解にx=x1,t=t1を代入して波動関数の確率分布を求める。
>確率分布は実際に観測されているので|ψ|^2=1となる。
これは、「x=x1で観測されたのだからx=x1にいる確率が1」という意図なのでしょうが、今は波動関数が規格化されていないので、|ψ(x=x1)|^2=1 としても、「」のようにはなりません。(そしてかつ、この波動関数は特殊な例であり規格化できません)
また、これでは、この波動関数中のkはどう決めるのか? という問題もあります。
問題の意図を正しく掴めているか自信がありませんが、要するに、初期条件が ψ(t=t1,x) = δ(x-x1) で与えられる波動関数の時間発展を求めろ、という問題だと思います。
自由粒子についての時間依存なしのシュレディンガー方程式の解は、変数分離解は確かに ψ=(Ae^(ikx)+Be^(-ikx))e^(-iEt/h) になるんですが、これは(変数分離できない場合に対する)一般的な解ではありません。
ではどうするかというと、フーリエ変換が使えます。
ある関数 ψ(t=t1,x) が、 ψ(t=t1,x) = ∫φ(k)e^(ikx)dk と表せたとします。
すると、シュレーディンガー方程式は線形ですから、これを初期条件とするシュレーディンガー方程式の解は、ψ(t,x) = ∫φ(k)e^(ikx)e^(iE(t-t1)/h)dk となります。
ですから、この問題の場合、やることは二つで、
・まず δ(x-x1) のフーリエ変換を求める
・次に上の式に従ってその時刻tにおける波動関数の積分による表現を書き、その積分を具体的に計算する
この手順により、時刻tにおける波動関数が具体的に求まります。
回答ありがとうございます。
やはり時間依存の問題だから変数分離してはいけないんですね・・・
重ね合わせの原理が成り立つのだからフーリエ変換すればいいというのは思いつきませんでした。
実際に計算を行ってみたところ、ψ(k)=e^(-ikx1)と求められました。
それをψ(t,x) = ∫φ(k)e^(ikx)e^(iE(t-t1)/h)dk に代入してみました。
t=t1,x=x1を入れるとたしかにデルタ関数の形になるので解としては正しそうです。
ここで、t=t2を代入すると、ψ(t2,x) = ∫e^(ik(x-x1))e^(iE(t2-t1)/h)dk となりますね。
さらにここにx=x2を代入するとψ(t2,x2) = ∫e^(ik(x2-x1))e^(iE(t2-t1)/h)dk となります。
被積分関数が値を持つためにはt1=t2かつx1=x2となる必要があるが、そのような値はとれない。
よって確率は0・・・ですか?
それともう1つ疑問がわいたのですが、ψ(t,x) = ∫φ(k)e^(ikx)e^(iE(t-t1)/h)dk とした時点で結局位置の部分と時間の部分が変数分離で考えられるように思うのですがこれはなぜでしょうか・・・?
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