電子書籍の厳選無料作品が豊富!

米国の債務上限が問題になっているので一つ質問です。

米国の対外債務は、ドルの価値を引き下げると、貸している方は損をするのはわかります。

一方で、米国自身の借金の負担も減るものなのでしょうか?

A 回答 (2件)

本の内容を読んでいないのでなんともいえませんが、原則としてはドル相場の変化でもドル債務の負担は殆ど変わりません。


殆ど変わらないというからには若干は変わるわけですが、それが借金棒引きといえるレベルではないわけです。

日本を例に考えてみてください。
日本が国債を返すために増税するときに円高だからといって税負担が変わるでしょうか?
答えは変わりません。
これは日本国債を円建てで発行しているからです。
せいぜい円高なら安く輸入品(石油など)が手に入り、円安なら輸出が儲かるのでそこら辺で負担は変わりえます。

これは原則ですから何かトリックがあれば、操作することは可能かもしれません。
例えば、為替操作の際に高く売りつけた米国債を安く買いなおすようなことを(FX取引のようなこと)やれば儲かります。しかしそれをアメリカが狙ってやっているという意見は現実的ではないと思います。
またアメリカが基軸通貨国という立場を利用して為替を好き勝手操作し、周りの国はそれに付き合わされてきたのは事実です。
ただ今回の件で言えば、今までのドル高の方が異常であり、今のドル安が正常であるというのが私の持論です。

またアメリカ政府ではなくてアメリカ国としては、異常なドル高だった時期は割安で輸入させてもらっていたのでその分の輸入代金はラッキーくらいのことはいえるかもしれませんが、それだってアメリカの思惑問よりアメリカに輸出していた国の思惑で作られたものです。
見方を変えれば輸出国が為替操作を行いダンピングをしていたともいえると思います。
    • good
    • 0

あまり難しく考えないでもいいと思います。


結局対外債務が何立てで出来ているかによります。
分かりやすくするために日本と円で例えます。

自国通貨の債務の場合、事実上殆ど変わりません。
借りた後円ドルがいくら変動しても、返す負担は殆ど変わりません。
借りたお金+利子を返すだけです。

しかし、外国通貨の場合大きく変わります。
具体的には(借りたお金+利子)x為替レートを返さなければいけないからです。
1ドル=100円のとき、1万ドルを5%の利子で借りて返す契約を結んだとします。
このとき、借りたときは1万x100=100万円借りれました。
その後、円安が進み1ドル=120円になった場合、(1万x1.05)x120=126万円返さなければいけません。(為替変動で21万返済額が増えている)


そして債権の場合も同じようなことがいえます。
つまり、対外債務の場合外国建ての債権債務を持っている人が為替変動の影響を受けます。
外貨建ての債権債務を持っている方が為替変動で損したり得したりするわけです。

その上で、アメリカは腐っても基軸通貨国であり殆どの対外債務はドル建てです。
ですから、アメリカは為替が変動しても損も得もしません。
そのリスクを引き受けるのは金を貸している方です。


ちなみに、外貨建ての債権債務は損したり得したり変動が大きいのでその分不利なわけです。
なぜなら不安定な利益はあてにできないのに、不安定な損失には備えが必要だからです。利益と損失が割に合わないわけです。
ですから自国建ての通貨で取引できることは非常に有利です。

この回答への補足

ところで、こちらの本ではドルの下落はアメリカの借金棒引きのためである、と書かれているようですが、こちらの意見についてはどう思われますか?

http://www.amazon.co.jp/為替占領-もうひとつの8-15-変動相場制に仕掛らけれたシステム-岩本-沙弓/dp/4905027349/ref=zg_bs_505312_3

補足日時:2011/08/06 17:35
    • good
    • 0
この回答へのお礼

素晴らしいお答えいただきありがとうございます。
自国通貨建ての債券はの場合は、為替の変動で基本的な価値は上下しないわけですね。
米ドルの価値が下がることは、米ドル資産をたくさん持っている日本には損失ですが、
アメリカにとっては良くも悪くもなく中立だということですね。

お礼日時:2011/07/31 00:47

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!