
物理の勉強をして次のような問題で詰まってしまいました。分かる方、教えていていただける方がいらっしゃれば幸いです。
rot(A*B)=(B・∇)A-(A・∇)B+AdivB-BdivA
grad(A・B)=(A・∇)B+(B・∇)A+A*rotB+B*rotA
rotrotA=∇(∇・A)-∇^2 A
の”等式を証明せよ”です。
カッコの付け方や内積、外積の表記が分かりにくいと私は思ったのですが、問題はそのまま写しました。
^は累乗を・は内積、*は外積を示しているつもりです。またA,Bはベクトルです。よろしくお願いします。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
daiyanさん、こんにちは。
もちろん、成分をひとつひとつ計算してもできないことはありません。例えばrot(A×B)を計算してみましょう。まず計算する成分を決めます。例えばx成分を計算することにすると、
(rot(A×B))x
=(∂Ax/∂y)By + Ax(∂By/∂y) - (∂Ay/∂y)Bx - Ay(∂Bx/∂y)
-(∂Az/∂z)Bx - Az(∂Bx/∂z) + (∂Ax/∂z)Bz - Ax(∂Bz/∂z)
のように多数の項が出てきて収拾がつかなくなりがちです。しかし左辺の(rot(A×B))xがx成分なので右辺もx成分のAx,Bx,∂Ax/∂y等について整理してみると
(rot(A×B))x
=Ax(∂By/∂y + ∂Bz/∂z) - (∂Ay/∂y + ∂Az/∂z)Bx
+((∂Ax/∂y)By+(∂Ax/∂z)Bz) - (Ay(∂Bx/∂y)+Az(∂Bx/∂z))
となります。これを対称な形にするとAの微分を含まない項は
Ax(∂By/∂y + ∂Bz/∂z) - (Ay(∂Bx/∂y)+Az(∂Bx/∂z))
=Ax(∂Bx/∂x+∂By/∂y+∂Bz/∂z)-(Ax(∂Bx/∂x)+Ay(∂Bx/∂y)+Az(∂Bx/∂z))
=Ax divB - (A・∇)Bx
となりBの方も同様です。したがって
rot(A×B)=(B・∇)A-(A・∇)B+AdivB-BdivA
となります。しかしこんな計算はやるのが大変ですし覚えるのも困難です。微分形式にすると計算は簡単で意味も明瞭です。したがって最近は微分形式が用いられる様になって来ているのです。
No.3
- 回答日時:
下の回答で、
ΔΩ = -(δd+dδ)
は、
ΔΩ = -(δd+dδ)Ω
の誤りです。
ご返事ありがとうございました。わかりやすい説明、具体例で大変為になりました。余微分など数学初学者の私にはわからない言葉もこれから少しずつ勉強していきたいと思います。
No.2
- 回答日時:
daiyanさん、こんにちは。
最近は微分形式を用いる方法が次第に主流になって来ています。微分形式を用いるとテンソルのごちゃごちゃした添字をガリガリ計算する必要はありません。fをスカラー、aをベクトル、Bを擬ベクトルとしたとき、ベクトル解析と微分形式の対応はgrad f = df
rot a = da, div a = -δa = *d*a
div B = dB, rot B = δB = *d*B
で与えられます。ここでdは外微分、δは余微分、*はHodge starを表わします。またラプラシアンは
ΔΩ = -(δd+dδ)
で定義されます。するとrotrotA=∇(∇・A)-∇^2 Aは
ΔA = d(-δ)A - δdA
= grad div A - rot rot A
で証明されます。
No.1
- 回答日時:
ベクトル解析の計算は各成分を・・・とやってしまうと嫌になるほど面倒ですね(笑い)。
この手間を一気に省く方法としてLevi-Civitaの全反対称テンソルというのがあります(実は以前このサイトで同じような質問をしたとき、そんなものがあるよと教えていただいたのですが)。それを導入するとベクトル演算がビックリするほど(?)効率的にやることができます。名前だけを見ると難しそうですが、やってみると機械的に計算を進めることができるのでストレスが溜まりません。このやり方は下記URLに詳細に載っていますので参照してみてください。rot(A×B)、rotrotAはズバリ計算の仕方が載っています。grad(A・B)の計算は問題4をベース考えればできると思います。参考URL:http://hb3.seikyou.ne.jp/home/E-Yama/CoffeeBreak …
ご返事ありがとうございました。私は成分計算で進めようとしていました。このような方法があるとは思いもしませんでした。少々、わからないところもありますが将来絶対に役に立つ計算法だと思いますので少しずつでもこのやり方に慣れていきたいです。最後に、ご指導ありがとうございました。
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