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ある物理の問題の解答をみて疑問を持ちました。

図をご覧ください。質量mの小球がスロープに鉛直に速度v0で衝突します。
スロープは質量がMで横方向に動けるように車輪がついています。スロープの角度は水平から30度です。
またスロープは衝突前に静止状態であるとします。小球とスロープ間の反発係数eは0.8とします。
この際、衝突直後の小球とスロープの速度を求めよ、という問題です。

模範解答では、衝突の際に生じる力積(すみません、英語の問題でして、
impactとかかれておりましたが、撃力というのでしょうか)に対して平行な方向~en (つまりスロープに
対して垂直)と、垂直な方向~et(つまりスロープに対して水平)に分けて考えています。
(~はベクトルの矢印の代わりとみてください)。

つまり、~v0 = v0(cos30)~en + v0(sin30)~et
となります。

ここで、模範解答ではこうあります。
impactは~en方向にしかなく、~et方向ではゼロなので、~et方向の速度は変わらない。
つまり、衝突後の小球の速度について、~et方向の成分はV0(sin30)となる、ということになります。

すると私は、このあと、スロープについても、同じことが言えるのかと思い、スロープの衝突後の速度についても
~et方向では変わらない、つまりスロープは始め静止状態なので、その~et方向はゼロで、衝突後も
~et方向についてはゼロである、となると思いました。

ところが、模範解答ではそのようには述べておらず、
(1)~en方向について、反発係数を用いた式を適用、
(2)x軸(水平方向)について運動量保存の法則を適用し、
解法終了でした。

上述のような私の考えが間違っているのは当然で、スロープは間違いなく水平方向に進む訳ですから、
~et方向についてゼロになるはずがありません。

けれども、問題は、なぜなのか、ということであります。
小球についてのみ、~et方向のimpactがないので、衝突前後でその方向の速度は変わらない、
となるのはどうしてなのか、なぜ同じことをスロープについても適用できないのか、をきちんと理解したく、
どうかお教え下さい。ポイントはスロープが地面から受ける力がかかわっていると思うのですが、
物理的にしっかりと説明することができずにおります。どうかお教え頂きたく、よろしくお願いします。

「衝突前後の速度変化について、悩んでおりま」の質問画像

A 回答 (5件)

台が小球から受けた力積は,確かにおっしゃる通りにn方向にもt方向にも成分を持ち,当然のことながら水平鉛直に分解してもそれぞれの成分を持ちます。



台が小球からこの力積を受けるとき,水平方向には他の力を受けないので,受けた力積の水平成分はそのまま台の水平方向の運動量となります。

では,力積の鉛直成分はどうなったかというと,台は地面に支持されてその運動が水平方向に束縛されているわけですので,衝突の間だけ地面からの垂直抗力が増加して,結果的に小球からの力積の鉛直成分を相殺します。ですから,台が小球と地面とから受ける合力積の鉛直成分はゼロとなり,その結果として鉛直方向の運動量を獲得できなかったというわけです。
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この回答へのお礼

早速回答下さいましてありがとう御座います。
よく理解できました。

お礼日時:2012/03/29 23:22

Algodooでシミュレートしてみました。



衝突の瞬間,台と小球の間および台と地面の間に大きな撃力が生じるのを確認できます。

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この回答へのお礼

ありがとう御座います。
撃力というのは本当に大きいのですね。大変興味深い動画をお見せ下さり重ねて御礼申し上げます。

お礼日時:2012/03/29 23:22

台が車輪を介して地面から受ける力を


束縛力とか垂直抗力とかいいます。

この力の面白いところは、台の運動を水平方向に束縛するために
必要な力を随時発生させるところです。

台が垂直方向に力積をうけると、束縛力はそれを打ち消す
垂直方向の力積を自動的に発生させます。

本当は車輪の微妙な歪みとか、地面の微小な凹みとかが
発生させる力なのですが、それを厳密に考えると
大変なことになるので、それを無視して必要に応じて
必要な力が発生すると考えるのが普通です。

#でも大きな打撃だと台がはねあがるでしょうね(^^;
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この回答へのお礼

とてもよく理解できました。回答下さりありがとう御座います。

お礼日時:2012/03/29 23:23

>すると私は、このあと、スロープについても、同じことが言えるのかと思い、スロープの衝突後の速度についても~et方向では変わらない、つまりスロープは始め静止状態なので、その~et方向はゼロで、衝突後も~et方向についてはゼロである、となると思いました。



これでいいのではないでしょうか。
斜面の受ける力積の方向は斜面に垂直です。
これは床に垂直ではありませんので水平成分が生じます。

衝突が2段階で起こっていると考えるといいと思います。
(1)小球と斜面の衝突  :  反発係数0.8
(2)斜面と床の衝突   :  反発係数0

斜面の速度の床に垂直な成分は消えてしまって水平な成分だけが残ります。

模範解答として示されている斜面の水平方向の速度はいくらになっているでしょうか。
もしかしたら2段階で衝突を考えたものとは違っているかもしれません。
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この回答へのお礼

回答下さりありがとう御座いました。二段階の衝突と考えてもとても理解しやすかったです。

お礼日時:2012/03/29 23:25

 とりあえず、疑問に思っておられる点から。


 単純化と、後でこの問題の模範解答に疑問に思う点をはっきりさせるため、斜面の台を床に固定します。

 小球の突入角度を変化させるとしてみましょう。小球の突入速度v0は一定とします。小球を投げ上げるようなところまでは考慮しないとします。

 床に鉛直でなく、斜面に対して垂直に小球を当てれば、台には最大の力が働きます。
 だんだん角度を浅くして、斜面に対して水平かつ距離0で小球を突入させるなら、台には力が働きません。
 定性的にはそういうことですから、小球の台に対する突入角度をこの範囲で動かすとすると、台に働く力が変化することは分かります。
 それを斜面に垂直・水平の分力で考えることにすると、最大より小さくなる分は、斜面に対して水平方向ということも分かるはずです。

 そこは模範解答通りかと思います。

 問題は、模範解答が斜面の角度30度をそのまま使って計算しているらしい点です。
 実は衝突を撃力としても、衝突の瞬間に台は水平方向に速度を持ちます。すると、衝突の角度を台の斜面の傾き30度で考えては間違いになります。

 もし、その点が直感的に分かりにくければ、仮に台が既に後退する速度があると考えみるといいかもしれません。
 後退速度を速くすれば、小球の速度v0(+gt)で落下して来ても、台に衝突しないようにできます。つまり、小球に対して垂直となるわけです。

 もちろん、これは極端な場合ですが、衝突の瞬間に台が速度を持つということは、衝突角度が変わっているということはお分かり頂けるかと思います。

 もし問題に、小球の質量より台の質量が充分大きく(M≫m)、そのことが無視できると明記されていれば、これは考慮しないとしてよくなりますので、そうであれば余計な心配で、これも余計な差し出口となります。その場合は、ご容赦をお願いします。
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この回答へのお礼

回答下さりありがとう御座いました。

お礼日時:2012/04/06 03:05

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