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留置権の問題解説でわからないことがあります。
(問題)建物の売買において、買主が代金を支払わないまま
その建物の所有権を第三者に譲渡した場合に、建物を占有する売主は、
その第三者からの建物明渡請求に対して、建物の留置権は主張することは
できない。
(解説)誤り。売買目的物について売主に成立する留置権は物権なので、
それを譲り受けた第三者に対しても、主張できる。
これに対して、買主が売買目的物の所有権を第三者に譲渡した場合、
このような第三者は売買代金債務を負わないから、このような第三者からの
引渡請求に対して、売主は同時履行の抗弁権を主張することはできない。

解説前段の物権を理由として、第三者に対抗できるという所はわかります。
しかしその後の「これに対して~」が今ひとつわかりません。
なぜ同時履行の抗弁権の話が引き合いに出ているのでしょうか?
同時履行の抗弁権が主張できないなら、引き渡さざるをえないような気も
するのですが?
「売買代金債務を負わない」という所もわかりません。
契約をしているので債務は発生しているので負っているような気がします。
よくわかってません。よろしくご教授お願い致します。

A 回答 (2件)

>なぜ同時履行の抗弁権の話が引き合いに出ているのでしょうか?



物権と債権の違いを比べてほしかったのでしょう。
・物権は誰に対しても主張できる。
・債権は当事者間でしか主張できない。
同時履行の抗弁権は「お互いの債務を同時に履行しましょうね」というルールなので(正確にはちょっと違いますが)、債権債務関係にない2人の間には成立しません。

>同時履行の抗弁権が主張できないなら、
>引き渡さざるをえないような気もするのですが?

裁判では何かひとつでも抗弁があれば良いのですから、同時履行の抗弁権が主張できなくても、留置権で引渡しを拒めます。
もし第三者ではなく買主が明け渡しを求めてきた場合は、同時履行の抗弁権も留置権もどちらも主張できますから、好きな方を主張すればいいわけです。

>「売買代金債務を負わない」という所もわかりません。

第三者が代金を支払うべき相手は「買主」です。
「売主」に対しては債務を負っていません。
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この回答へのお礼

詳しくありがとうございます。
「同時履行の抗弁権」は債権なので、当事者間のことですから、
最初の売主と第三者の間では、主張できないのがわかりました。
売主・買主・第三者がはっきり区別できてませんでした。
またよろしくお願い致します。

お礼日時:2012/04/24 05:41

(問題)に挙がっている文章は、誤りではなくて、正しいのでは?



物権は対世効があるのに対して、債権は当事者間でしか主張できません。
結局、留置権を主張できるので引渡しを拒めます。

留置権と同時履行の抗弁権の違いは試験でよく聞かれるので、おまけで解説したものだと思います。
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この回答へのお礼

なるほど、同時履行の抗弁権との比較のためだったんですね。
わかりました。
ありがとうございます。
またよろしくお願い致します。

お礼日時:2012/04/24 05:32

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