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力学:半球の振動に関する質問です。
ちなみに、図において
r:半球の半径,m:半球の質量,c:半球の底面から重心までの距離,hθ:重心と、床と半球の接点との距離
です。

半球を、曲面を床に接した状態にして揺らした際の固有振動数を求めるという問題に関してです。
解答によると、系のラグランジアンを求めるか、「床と平行かつ床と半球の接点を通る軸」を回転中心として運動方程式を立てるとなっているのですが、後者の解き方に関して、疑問点があります。

いわゆる慣性項が、「床と平行かつ床と半球の接点を通る軸」に関する慣性モーメントIに、図のθの二階微分をかけたものになっているのですが、その理由がわかりません。なぜなのでしょうか?
感覚的には、図のhθとrの間の角度の二階微分をIにかけるべきのように思ってしまいます。




そもそも慣性モーメントは、「微小要素の質量に、基準となる軸からの距離の二乗を掛けたもの」を足し合わせたものと聞いてます。
そして私の理解では、この慣性モーメントと、基準となる軸からみた角加速度の掛け合わせが、大まかには

質量×軸からの距離×軸からの距離×角加速度
=軸からの距離×質量×加速度
=軸からの距離×力

となり、結局剛体にかかるモーメントを示しているのだと思っていました。

θは「底面の中心と、床と半球の接点をむすんだ直線」と「重心と底面の中心をむすんだ直線」との角であり、Iの基準軸である「床と平行かつ床と半球の接点を通る軸」からみた重心の動きとは関係がないように見えてしまいます。このため、Iとθの二階微分を掛け合わせるのは意味をなさず、図のhθとrの間の角度の二階微分をIにかけるべきというように私は考えてしまうのですが、なぜそうではないのでしょうか?



とにかく、Iとθの二階微分の掛け合わせが慣性項になる理由を教えてほしいです。


よろしくお願いします。

「力学:半球の振動に関する質問です。」の質問画像

A 回答 (4件)

>例えば半径a、質量m、重心を通る軸に対する慣性モーメントIの球を滑りなしで転がした場合を考えたとき、



2通りの考え方が可能です。水平面上で重心に対する外力Fを水平方向に受ける場合について考察します。摩擦力を f とします。

(1)重心運動と回転運動に分ける

重心運動の運動方程式
mrθ'' = F - f
回転運動の方程式
I0 θ'' = r f

両式より f を消去すれば,

(I0 + mr^2)θ'' = r F

(2)瞬間回転中心まわりの回転を考える

瞬間回転中心は接地点であるから,接地点まわりの慣性モーメント

I = I0 + mr^2

を用いて回転の運動方程式を立てれば,

I θ'' = r F
すなわち
(I0 + mr^2)θ'' = r F

もちろん両者はまったく同じ運動方程式に帰着します。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
ようやく、理解することができたように思います。

お礼日時:2012/05/19 12:57

 #2です。

すいません、間違えました。

 #2の(1)のJの方を、物体の固有慣性モーメントと言います。I0はたんに、重心の慣性モーメントでした。
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>慣性モーメントと、基準となる軸からみた角加速度の掛け合わせが、大まかには・・・、結局剛体にかかるモーメントを示しているのだと思っていました。



 その通りです。ただし物体が静止している時(外力が釣り合っている時)は、モーメントの値は任意の点を基準に計算しても、変わらない事が言えますが、運動する時のモーメントの値は、基準点に依存し、基準点に応じて運動方程式を分解する必要に迫られます。

 それで普通は、物体の固有慣性モーメントとそれ以外に、物体の全慣性モーメントを分解します。

  I=I0+J   (1)

 Iは物体の全慣性モーメントで、I0が固有慣性モーメントです。I0は、物体の重心に全質量が集まったとみなした、任意の座標原点まわりの、その質点の慣性モーメントです。Jは物体の重心まわりの、物体形状による慣性モーメントです。ふつうは、力のモーメントも(1)に応じて分解し、重心の運動方程式も追加して、物体の運動を記述します。あなたのイメージは、Jだと思います。


>とにかく、Iとθの二階微分の掛け合わせが慣性項になる理由を教えてほしいです。

 物体が釣り合っている場合、外力の合力=0だけでなく、力のモーメントの合力=0も必要だというのは、ご存知と思います。運動系の外力の合力=0に対応するものが、重心の運動方程式です。これの慣性項は単純に、物体の質量×重心加速度になります。

 力のモーメントの合力=0の対応物は、物体の各微小部分が運動方程式に従うとして、力のモーメントが出てくるように、微小部分の運動方程式を物体形状で積算したら、「Iとθの二階微分の掛け合わせが慣性項になってしまった」・・・というのでは駄目でしょうか?。

 いずれにしろ拘束条件を考慮して、どのような座標系で状況を記述するかで、運動方程式の形は変わります。例えば、重心が球上などに拘束されていれば、重心の運動方程式も極座標で表し、(1)のI0を積極的に利用するのが便利です。

 逆に重心運動がフリーであれば、重心運動は普通に解いて(I0を利用しないで)、Jのみに関わる物体の重心まわりの回転運動のみに集中するという手もあります。


 手っ取り早いのは、ラグラジアンです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
本当に、ラグランジアンって便利だなとこの問題で痛感しました

お礼日時:2012/05/19 12:58

剛体の回転角は,回転軸に垂直な平面内で剛体内に固定された2点を結ぶ線分の,慣性系の基準方向に対する角度で表されます。

瞬間回転中心は運動とともに剛体に対して動いてしまいますから,上記線分の端点に選ぶことはできません。

たとえば,半球ではなくて球または円盤の水平面上の転がりを考えると,瞬間回転中心(接地点)は常に重心の真下にあります。すると,瞬間回転中心と重心を結ぶ線分は水平方向に常に垂直で,おっしゃるような角度は0°から動くことはなく,球または円盤は回転していないことになってしまいますね?

ある瞬間に回転中心だった動いていく剛体の1点を剛体内に固定した1点と考えるならば,その中心も剛体とともに回転させなければなりません。このとき初めておっしゃる角度は回転角を表すことになります。この回転角はどれだけになるでしょうか?もちろん,「hθとrの間の角度」ではなく,θになるのです。

上述した「線分」は,回転軸に垂直で剛体内に固定したものであれば任意でよく,たとえば半球底面内にある直径が水平方向から傾いた角度をとってもよいのです。これもまたθになりますね?

この回答への補足

すいません、どうしてもうまく納得できないので・・・・

>たとえば,半球ではなくて球または円盤の水平面上の転がりを考えると,瞬間回転中心(接地点)は常に重心の真下にあります。すると,瞬間回転中心と重心を結ぶ線分は水平方向に常に垂直で,おっしゃるような角度は0°から動くことはなく,球または円盤は回転していないことになってしまいますね?

確かにそうなのですが、とすると、例えば半径a、質量m、重心を通る軸に対する慣性モーメントIの球を滑りなしで転がした場合を考えたとき、接地点を通り床に平行な軸に対する球の慣性モーメントを考えて、上の半球と同じように回転角θを定義して
(I+ma^2)×θの二階微分=□
のような形で、運動方程式を立てることができるということなのでしょうか?もし立てることができるなら、□に入る項はどんな項の足し合わせになるのでしょうか?

今の僕の理解では、今回の半球の問題の運動方程式の立て方は、「(I+ma^2)×θの二階微分=□
」と同じ考え方のように見えているので、質問させていただきました。

補足日時:2012/05/17 20:29
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