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著作権法で想定している著作物のほとんどは、視覚または聴覚に働きかけるものですよね。

では、触覚に働きかけるもの、例えば携帯のバイブレーションやマッサージチェアの動作パターンなどは、法的にどのような扱いになっているのでしょうか?

著作物の分類(映画、言語etc..)としては、どれに該当しますか?
それとも、触覚に働きかける創作物は保護の対象にならないのでしょうか?
料理は味覚や嗅覚に働きかける創作物ですが、著作権で保護されないと聞いた事はありますが・・・

A 回答 (3件)

素晴らしい視点でのご質問と思います。


著作権法で言う著作物の機能が、現時点で人間の五感に対応しているということはありませんが、ご存じの通りです。
著作権法は、もともと人間の精神活動から生み出される創作物や活動成果を保護することを目的にしており、あくまでも人間の思想・感情を表現したものを著作物として保護します。
その意味では、携帯のバイブレーションのパターンや、マッサージチェアの作動パターンは創作物とも考えられます。もちろん、その設計が表現された文書には著作物性が認められる可能性はあります。あまりにも単純なものであれば定義に当てはまらないかもしれません。

著作権法第2条1項1号で、「著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。」と定められています。どの程度創作的かはそれなりの判断が必要ですが、文芸、学術、美術又は音楽の範囲かどうかについてはどうでしょうか。
おそらく、バイブレーション、動作パターン、触覚(のパターン)にも、その設計には創作性があると思いますので、その設計書は「表現」ですから、間接的な保護対象とも言えるでしょう。

著作物の定義でどれに該当するかといえば、各パターンは音楽著作物とも言えそうです。パターンの動きの順序ということなら、映画著作物の可能性もあるでしょう。映画類似の効果音なども著作物です。設計文書の文章なら言語著作物でしょう。

さて、話は違いますが、知的財産の中でも、産業財産権に属する商標では、音や色、動き、匂い、などを追加する法改正案が来年の国会に提出される予定です。これについては、必要なら、またご質問ください。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
大変参考になりました。

お礼日時:2012/12/07 21:46

法律学には素人ですが、著作権法は少しだけかじったことがありますので、回答させてください



>著作権法で想定している著作物のほとんどは、視覚または聴覚に働きかけるものですよね。
少し違います。著作権法における「著作物」とは、人間の五感に訴える何かを「表現」したものです。「表現したもの」は、視覚や聴覚で認識できることが多いのですが、たとえば「点字で表現された文学」は触覚に働きかける著作物でしょう。また、質問者さんも例に挙げていますが「料理のレシピ」は味覚に働きかける著作物でしょう。しかし、著作権法で保護するものは、これらの著作物を表現した「点字で表現された文学」であり、「料理のレシピ(を表現した文章)」です

>では、触覚に働きかけるもの、例えば携帯のバイブレーションやマッサージチェアの動作パターンなどは、法的にどのような扱いになっているのでしょうか?
>著作物の分類(映画、言語etc..)としては、どれに該当しますか?
>それとも、触覚に働きかける創作物は保護の対象にならないのでしょうか?
おそらく、「携帯のバイブレーション」や「マッサージチェアの動作パターン」は、電子的なプログラムによって表現されていると思われますので、著作権法で保護するならば「プログラムの著作物」となると思われます。つまり、携帯電話やマッサージチェアに記録されたバイブレーションや揉み玉の動きを制御するプログラムを直接コピーしたのでないかぎり、「著作権を侵害した」とは言えないでしょう。但し、特許権や意匠権などの工業所有権を侵害する恐れはあります。

>料理は味覚や嗅覚に働きかける創作物ですが、著作権で保護されないと聞いた事はありますが・
そのとおりです。故に、料理教室で教わった料理を自分で作っても、また、その料理を販売しようと、その料理やその 料理を自分で制作する過程を発表しても、著作権は侵害しません。ただし、料理教室で配られたレシピは、著作物として保護されますので、これを再配布したりすることはできません。また、料理教室での制作過程をビデオ等に記録したならば、映像の著作物の実演者として調理している人が保護されると思われます。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
大変参考になりました。

お礼日時:2012/12/07 21:46

著作物ではないと思われますが、面白い疑問だと思います。

たしかに「表現」を視覚や聴覚で感じるものと著作権法には書かれていません。表現とはどこまで指すのか
触覚を含めるにしてもバイブレーションの動作パターンに創作性があって文化的な範囲に属するとはいえないでしょう。味覚は表現にあたらないと書かれた本がありましたが、本当に表現ではないのかと突き詰められると。
規則的でありふれた振動パターンは創作性がないとして、音楽に合わせたリズミカルなパターンなら音楽の著作物に準じそうです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
大変参考になりました。

お礼日時:2012/12/07 21:46

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