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にある下記の文章についての質問です
>組織や臓器ごとに出した等価線量に個々の組織荷重係数を乗じて(吸収線量×放射線荷重係数×組織荷重係数)を計算し、全身について合計した線量が実効線量となります。
ここの、組織や臓器ごとに出した等価線量とは、シンチレーションメーターのメーターの値からどのように計算するんでしょうか?

A 回答 (5件)

たびたびお邪魔します。

No3,4を書いた者です。

>ICRP勧告で積算100mSvで癌の発生率が0.5%上乗せと記載があるようですが、
>こどもの場合だと年間2mSvで50年で積算100mSvになってしまいます。

空間線量の減らないその環境に住み続ければその通りですね。
少し補足いたしますとICRP勧告では生涯での積算線量が100mSvの場合に0.5%程度癌羅漢による死亡率が上がるという数値は、積算で1000mSv浴びた場合に5%程度上がるということからしても、安全管理上妥当な数値である、という考えで勧告を行っています。

また、その数値の根拠になったのは広島、長崎の被爆者のデータから来ており、元になるデータは急性被ばくのデータということになります。
放射線の人体影響の論文では、例えば急性の100mSvの被ばくは10年で100mSv浴びるような慢性の被ばくより人体影響が大きいと、急性被ばくと慢性被ばくの差が言われていますので、ICRP勧告も安全側にとって、今わかっているデータで急性被ばくの線量100mSvなら影響があるかもしれないとなっているから、生涯での積算線量として100mSvを考えれば、勧告として妥当であるということだと理解しております。

このあたりのことに関しては参考URLの放医研のHPを読んでいただければ大体の内容を理解していただけると思います。

正直、自分は放射線に関わっているのですけれど、今回の件がなければここまで論文や勧告などを読み返すことはなかったと思っています。
もっと噛み砕いて分かりやすく書きたいのですが、申し訳ないですが説明下手なのでこの程度の書き方が限界です。

分かりにくいかもしれませんが、参考となりましたら幸いです。

参考URL:http://www.nirs.go.jp/information/qa/qa.php
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この回答へのお礼

大変ありがとうございました。
どういった過去の事実から、100mSvが出たのか知らないと、まるで理解出来ませんね。
甲状腺にしても、癌になった人のデータから割り出したのか、理論だけで計算出来るのか、このあたりをもう少し勉強して見ないと自分では理解出来ないようです。
大変参考になりました。

お礼日時:2013/02/01 14:04

No3に書かせていただいた者です。



>たった3か月の間に、50mSV浴びた、ということなんでしょうか?

少し説明を。
半減期8日ですので、生物学的半減期を無視すると120日では半減期15回来てますので、2の15乗分の1で、約1/30000ですね。
ちなみに生物学的半減期を考慮すると、半減期は7.3日程度になるかと思います。
また、特定された被ばく量については、安全側で判断しますので、おっしゃっている方の線量も最大で50mSvという意味であることを理解していただければと思います。
作業員の作業日数、被ばく状況等も書かれていませんので、そのあたりでまた変わってくることは色々とあることも予めご了承ください。

被ばく量の意味合いとしてはおおむねその通りです。
ただ、一点補足するとしますと、取り込んだ131Iの量をRI投与治療などに使われる131Iの量と比べるとはるかに少ない量(概算で1/1000以下)ですので、甲状腺への影響と言っても一時的な機能低下が主になると思われます。
もちろん甲状腺癌のリスクは上がりますが、生涯でかかる甲状腺がんのリスク値が0.5%以下で上がる程度(かなり多めに見積もっています)かと思います。
もちろん、その後の追跡調査、検診などが重要になってきます。

ちなみに、年間被ばく線量の上限値と定められている数値は、その数値を超えたら直ちに危ないという数値ではないことを理解していただければと思います。
今のところ、さまざまな機関(ICPRなど)が出している数値も基本的には大きく安全側に取って数値を出しています。
過去のデータから100mSv程度からは影響があると言ってらっしゃるのも、よく論文などを読むと、そのデータ領域から揺らぎのような、誤差は大きいが何らかの傾向が見られるというところから、その数値を基本と考えれば安全側での規制ができるという考えが元になって作られていることはあまりメディア等では語られません。

参考となりましたら幸いです。

この回答への補足

内部被ばくの質問なのに、最後に外部被ばくの話を持ち出しました。
申し訳ありません。

補足日時:2013/01/31 16:55
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この回答へのお礼

再度のご回答、まことに感謝致します。
少しイメージが湧いてきました。
等価線量とはキログラム単位であること。甲状腺は20gしかない。しかし感受性がたかいので補正が必要。いろんな係数の根拠もわからず理解出来ませんでした。
まだまだ、他人を自分の言葉で説明するほどの根拠を持ち合わせていません。
最後に一つだけ!
ICRP勧告で積算100mSvで癌の発生率が0.5%上乗せと記載があるようですが、
こどもの場合だと年間2mSvで50年で積算100mSvになってしまいます。
除染などの影響もありますが、単純に考えると、計算上はこういう事でいいのでしょうか?

お礼日時:2013/01/31 16:51

甲状腺の測定に関してお知りになりたいようですので、その点に特化して書かせていただきます。



測定の基本的な考え方としては組織内部にどれだけの放射性物質が取り込まれたか特定し、それから受ける線量を計算したものが等価線量となります。
ですので、等価線量とは空間線量などと違い、mSv/hという単位にはならず、その方が亡くなるまでに受ける線量(50年や70年といった範囲で計算されます)となることはまず知っておいていただいたらいいかと思います。

放射性物質の取り込み量の特定には、いくつかの方法があり、取り込んだ状況を考慮しその状況での取り込み量を計算(安全側に計算し、その数量は実際より多くなります)する方法や測定器を使用して体から出ている放射線の量から逆算する方法、排泄物中に含まれる放射性物質の量から計算する方法などがあります。

甲状腺については主に甲状腺モニタ(検出器はNaIシンチレーションカウンタを使用したものが主です)を使用して、甲状腺から出ている放射線の量を測り、その数値から取り込み量を計算し、等価線量を導き出すといった手法がメインです。
なお、検出器の大きさは自治体の方が空間線量を測っている測定器と同じ検出器になりますが、大きさはかなり大きくなり、ほとんどのものが据え置きで使用するものです。
ちなみに、No2の方が書かれているホールボディカウンタも内部被ばくの測定に使用されていますし、それから甲状腺の等価線量への換算等も行われていますが、体全体を測定するため組織等価線量を精度よく測定したい場合には、その組織に適切な測定を行います。

事故直後にも子供たちの甲状腺の測定を行っていた(同僚がその場に参加していました)のですが、そこでは機材もないために自治体などが空間線量測定で使用しているNaIシンチレーションカウンタ(TCS172B)などを使用して子供の甲状腺からの放射線を測定し、後に計算を行っていました。
もちろん精度がよくはありませんが、緊急時でしたのでそのような手法を取るしかなかったとのことです。

参考となりましたら幸いです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。少しイメージがはっきりしてきました。

そうしますと、甲状腺被ばくの原因が主にヨードとして、ヨードの半減期は8日と聞いています。3か月でほぼ1/5000近くになると思いますが(これも詳しくは知識不足です)たった3か月の間に、50mSV浴びた、ということなんでしょうか?
非常に高い値だとイメージしてしまいます。
年間被ばく100mSVという数値が頭にこびりついていて、50mSvは半分もある、と思ってしまいます。
それでも、大丈夫なんでしょうか?

お礼日時:2013/01/30 16:33

>ここの、組織や臓器ごとに出した等価線量とは、シンチレーションメーターのメーターの値からどのように計算するんでしょうか?



 直接換算するなどで単純には計算できないと思います。

 シンチレーションメーターが、どのようなものを想定しているのか分かりませんが、放射線のエネルギー分布をみて、どの放射性核種がどの程度の量あるかを識別できる検出器を指しているのかと思います。
 これは、たとえば放射性ヨウ素が、どの程度の量(ベクレル値)存在するかを測定できますが、その測定の時点の量が分かるだけです。福島のように、一時的に放出された放射性ヨウ素を吸引して体内の取り込み、あとは減衰するだけという場合と、牛乳や野菜に含まれるものを定常的摂取し体内にほぼ一定量長期に保有するのとでは、積算被ばく量は大きく異なります。

 福島の場合には、先日のNHKの特集にもあったように、放射性ヨウ素の半減期が短い(約8日)ために、事故直後に放射性ヨウ素の測定ができなかったので被ばくの有無や被ばく量が分からないというのが実態のようです。半年後、1年後の測定では、体内に放射性ヨウ素はほとんど検出されていないものの、事故直後には被ばくしたかもしれない、というものでした。

 また、測定する場合にも、「ホールボディカウンター」という体を全周囲測定器で囲って測定すれば正確な測定ができますが、小さな測定器をあてて測る場合には、四方八方に出ていく放射線のうち検出器を通過した放射線しか測れないので、測定値から全量を換算する必要があり、絶対量(ベクレル値)に関しては誤差が入ります。

 専門家ではないので詳しくはわかりませんが、ある臓器(たとえば甲状腺)の等価線量は、摂取のメカニズム(呼吸での吸引、食べ物からの摂取など)、摂取した量、体内での滞留・排泄のしかた、放射性物質そのものの半減期などから、被ばく量を算出するのだと思います。このとき、どこかの段階で体内の放射性物質量の種類と量が測定できれば、摂取した量が推定できるということだと思います。

 類似の質問をいくつもされているようですが、最終的にどのようなことをされようとしてるのでしょうか。

この回答への補足

本日本を読んでいて気づいたのですが、甲状腺癌は、多くはβ線によるもので、γ線はあまり関係ないのですか?
はっきり書いてある物が見つかりません。
勘違いしていたかもしれません。

補足日時:2013/01/29 12:15
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
私自身、福島に住んでおります。
周囲に、子供を持つ方で、今だ心配で、家を出ない、水はペットボトルの方がいます。
被曝の心配は、職業上聞かれることが多いです。
先日テレビで、甲状腺に50mSVも被曝している人が実はいたらしい、と言う報道があったようでこの50mSvに過剰に反応し(年間100mSVまで、という言葉が基本で、これでも高すぎでやはり1mSVまでが限界だろうと言う現実)、こんなに高かったのですか?と聞かれても、さっぱり説明してあげることができません。
私自身もよく理解できず、周囲の知識人にも1mSvに対しての、50mSVは高すぎると不安がっている人がいます。これをまき散らしています。
他の事実から今は安全だろうとは説明できますが、相変わらず政府は隠していたとか、
やはり50mSVも被曝していたんだとか、全然説得できません。
私自身の言葉で伝えないといけないのですが、私自身がこんな理解度なもので恥ずかしい限りです。

お礼日時:2013/01/29 07:49

> 組織や臓器ごとに出した等価線量とは、シンチレーションメーターのメーターの値からどのように計算するんでしょうか?



どの臓器にどの放射線元素がどの程度集まりやすく、どういうエネルギーのどういった放射線が放出される
などを考慮して、専門家が決めます。

何年かに一度、IAEA(国際原子力機関)の勧告により、
「組織や臓器ごとに出した等価線量」は、より正しい値になるように変更になります。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
今回福島の事故で、測定された甲状腺等価線量が最大で75mSVだった、と言うのはどういう意味なんでしょうか?
等価線量を決めるに当たっての、元になる実データは、シンチレーションメーターの値ではないんでしょうか?
よろしかったら、引き続きお教え下さい。
よろしくお願いします。

お礼日時:2013/01/28 20:24

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