No.4ベストアンサー
- 回答日時:
「資本主義社会の富」には2種類あると思います。
「国家の富」と「個人の富」です。前者はいわゆるマクロ的視点で、後者はミクロ的視点です。「国家の富」は他の国家の富との比較であり、それは「GDP」の大きさで決まります。いわゆるペティの考え方がそのまま生きています。「個人の富」は「使用価値」です。その日その日使用できるもの(衣食住に必要なもの)があれば、特に貨幣を増やさなくても一日一日笑って暮らしていけるわけです。飲んで食って笑って泣いて・・・して翌日また働きに行けばいいのです。
しかし、現代はそれができなくなっているわけです。貨幣がなければ、電気・ガスは止められるし、いずれ住居は出なければならなくなりますし、最後は餓死しなければならないのです。
貨幣というものは人間の体を循環する血液にたとえられます。日本には日本赤十字血液センターというほとんど公共機関のようなものになっています。一応、血液という「使用価値」を本来の目的として運営されています。
しかし、たとえとして用いられている貨幣の方はもちろん血液のような経済を動かす循環剤のようでもありますし、現代資本主義社会では「商品」として用いられ、貨幣で貨幣を稼ぐ金融経済になっています。貨幣そのもの(もちろん紙幣も含みます)には食料などのような使用価値はありません。現代経済学は、貨幣を公理のように扱い、貨幣を前提として成り立っています。経済学は経済哲学ではなく経済学なのです。
「資本主義社会の富の蓄積と社会の実質的豊かさの両立」という本題は、前者が財政的黒字・赤字つまり為替レートより生じる赤字と黒字の数字の羅列の比較になっており、後者もその要素も幾分は含まれているにしても、本質的には使用価値の過不足が豊かさ・貧しさに通じていきます。ブータンのGDPは正確には把握しておりませんが、幸福度というものを数値で表すことには抵抗がありますが、一応幸福度世界一に位置づけられているのはなぜかよく我々は考える必要があるのではないかと思います。
貨幣そのものを今となって悪者扱いはできないとは思いますが、それを扱う人間の方法には正しいか間違いかということは存在すると思います。カール・ポランニーは商品にすべきものでないものに、「土地・貨幣・労働」の3つを挙げています。ポランニーのように考えていくと経済体制・政治体制にまで関わることになり、扱いはかなり大きなものになり、人間一人の力ではどうしようもありません。
現代人は経済哲学に関わることに怠惰になっています。フリードマン系のマネタリズム学者(シカゴ学派)がノーベル賞経済学部門を占有し続け、挙げ句の果てにサブプライム危機を生み出し、PCプログラミングによって、株などの売り買いを一つの情報を元にほとんどの金融業者が同一行動をとることによって、株などの大量の売り買いがなされ、株価の変動は予想しにくくなっており、政府その他の経済評論家も説明がつかなくなっています。個人投資家は経済通?と呼ばれている人の言動に惑わされ、墓穴を掘っていきます。
金持ちはより金持ちに貧乏人はそのままかより貧乏人になっていくことでしょう。アベノミクスか何か知りませんが、彼の考えはどこから来たものでしょうか?物価だけは少しずつ上がっていき、ほとんどの国民の富は据え置き。
需要と供給という基本的考え方は線形数学に基づいており、要素を極端に2つにしております。要素は点で表すと、複雑系の世界のように無数にぞんざいします。一つの点(ネットのノード)が変化を起こすと、予想もつかない所に変動が生じて混乱が生じる現代世界です。本題の「資本主義社会の富の蓄積と社会の実質的豊かさの両立」という表現の中には視点が多く入りすぎており厳密な回答は不能になっています。
あちこち話が飛んでしまいましたが、もしうまい考え方があればお教え願いたいです。
この回答への補足
回答ありがとうございます。
想定した回答に近いと思います。
財産から使用価値を分離し、使用価値は法的に保護することは、資産家の活用できる実サービスを充実させることになります。
逆に言えば、巨大な資産家になっても、経済的貧困により周りが文字をかけない人間ばかりになったら不便な生活になるというジレンマです。
先人はそのことを理解し法整備をしたくれたのですが、最近はそれを破壊する罰あたりが増えました。
No.5
- 回答日時:
一般的には、「富」というとお金を意味しそうだが、その実、
お金など手アカのついた紙切れに過ぎず、尻を拭ける
ティッシュほどの価値もないものだ。
お金でできるのは、『お金があれば何でもできる』と勘違い
している狂った人間に“何でもさせる”事だけだ。
無人島に札束を持って行くようなセンスの持ち主。
お金の真の価値は、その向こうで役に立つ物を作って
くれている世界中の人々であって、お金の本質はそうした
需給をつなぐ情報=助け合いの感謝の気持ちなのだ。
その「お金」という物質に独立した価値を与え、それを奪い
合う事で“馬車馬の目の前のニンジジン”よろしく、他律的に
社会性のコースを走らされる=お金をもらうためにイヤイヤ
働かされるようになってしまったのだ(社会生命として、働く
事が生きる事=生命の根源的喜びであるにも関わらず)。
その結果、本来助け合うために集まった社会において、
目的はお金をもうける事=働かなくてすむ(=半分死んだ
ようなもの)ようになる事となり、結果的には助け合ってい
ながら、意識としては弱肉強食の擬似ジャングルとなった。
それにより、需給をつないで実体生産を促進すべき社会
生命の血流とも言えるお金は、投機や株式といったマネー
ゲームに流出し、金持ちのところにお金が集まって鬱血
して、貧富の格差は拡大し、個人消費は抑制されて、
株価や地価、企業の留保金などの経済指標は向上する
(プチバブル)のに不景気は深刻化する、というインフレ
でもデフレでもない、国家の機能障害を伴う破滅への
スパイラルに陥る。
「不況になって失業者が増加する>社会保障コストが上昇
する一方、企業の売り上げは伸びない>税収の低下>
バカ政府の大企業・金持ち優先の均等税率の消費税増税
(累進税率の所得税・法人税・相続税ではなく)>更なる
個人消費の落ち込み」ていう。
人類の社会性(分業化・組織化)の発達において、先述の
ように「馬車馬の目の前のニンジン」によって、自己チュー
な意識のまま他律的(非自覚=意志の充足に反する)に
歯車として操るのではなく、自己の生命性の社会的拡張を
認識の深まりによってフォローし、その社会生命的自覚化
(他我=愛)による自律的社会行動(助け合いとしての労働)
可能にする時、真の生きる目的である精神的充足量の
最大化(物質的豊かさではなく心の豊かさの追求)は成る。
No.3
- 回答日時:
こんばんは。
経済学は門外漢ですが。これは、何に投資するかが鍵なのではないかと思います。
大衆は消費するのが仕事の様な節がありますが、資本主義経済のエンジンの様に働きます。科学技術に投資すればするほどゲインも大きいとは思いますが、進んだ技術を実用化するだけのコントロールを持つ位に、社会が成熟するのに時間がかかります。
したがって、大衆の満足と科学技術への投資のバランスが、取れていれば、継続的に発展できると考えます。
一つ私に思いつく問題は、人類が自然から搾取を続け、自然資源が枯渇した時に滅びる様な文明であってはならないということです。
うーむ、ちょっと支離滅裂になってしまったでしょうか^^;。
この回答への補足
回答ありがとうございます。
想定していた回答とは異なりますが
今回の質問の目的は問題を解くことではなく
発想の柔軟性ですから、投資という観点はいいですね。
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