No.2ベストアンサー
- 回答日時:
歴史
人間社会が経てきた変遷・発展の経過。また、その記録。「日本の―」「―上の事件」「―に残る」「―をひもとく」2 ある事物・物事の現在まで進展・変化してきた過程。
変遷
時の流れとともに移り変わること。「歌もまた時代につれて―する」
違いは「人間社会」が強く関わっているか、関わっていないかじゃないでしょうか。
「事物・物事の現在まで進展・変化」だと人間はあまり関係ないように思えるかも知れませんが、
進展や変化には人が関わっている(建築用式の変遷とか)ような気がします。
No.1
- 回答日時:
こんにちは、休日午後の一時、興味深い質問に出会いましたので、少しばかりお話しさせていただいてもよろしいでしょうか?
僕は企業勤務と大学教育、それも歴史教育に少しばかり携わり、またプライベートで地域の教育ボランティアの形で国語教育(子ども達と一緒に読書したり国語遊びしたりする)にも首を突っ込んでいる者です。
さて歴史学のカテゴリーからみれば、この問題は「史料の性質」とのお話しになります。「史料」といった場合、一般的には古文書やら公式の記録などを指すと仰る研究者の方もいらっしゃいますが、『後鑑』なども実際に繙いてみますと、○○という書物にはこの様に記されている、などと典拠先を明示して一つの事象を記すスタイルを採っています。
記録するという、書き残すとの意味からすれば、個人の日記も史料として扱うことは歴史学の世界ではオーソドックな形です。
時の政権による史料は編纂されますが、個人の日記は綴る形です。公式記録だけでその時代の全てをうかがい知ることができるかとの問題を立てたならば、建前での部分は記されているものの、果たしてそれが本当に歴史の実像を語っているかとの問題に確実に答えているとの話にならないことも確かです。
一面の真理との言葉がありますが、それは一つの事物を多面体としてとらえた場合に、表側は見えても裏側はどうなっているか解らない。それではその事物の本質をとらえたことにもならない。といった話になります。
奈良時代から平安時代の公式史料集を六国史(りっこくし)と呼びますが、こうした史料集は「それを記録する役所なりシステム」があったことを前提とします。平安時代の中頃から鎌倉時代の初頭を別名「摂関期」「院政期」などと一般的に呼びます。この時代にも政権はありました。がしかし、それは公的な権力と私的な権利との目線からすれば、曖昧な部分がかなりあります。そうした背景もあって、この時代を知るための手掛かりを公式史料に求めることは難しく、『御堂関白記(藤原道長の個人的な日記)』や『大鏡』といった文学作品に綴られた部分にも守備範囲を広げていかざるをえないとの話になります。こうした原理を緩用すれば、奈良時代の姿を浮き彫りにするには『万葉集』や『日本霊異記』といった説話集、そして寺社縁起(お寺さんの創建に関する記録)や財務資料も適切な資料になります。
歴史といった言葉からはどちらかと言えば「公的な・公式な」とのイメージがありがちですが、歴史そのものを別に公式なもの・公的なものと規定するための積極的な根拠もどこにもありません。「正史」に対する「稗史もしくは野史」との言葉もあり、公的な記録だから絶対に正しいことを記録して残していると思い込んでしまったら、それは大間違いです。政府が残す記録ですから、政府に都合の良くないことなどは残さない、或いは矮小化して記録するなどの「不都合な真実」は殆ど姿を見ることはできません。もしそれが個人の日記だったなら、ウラ話やらネタバレなどの形で暴露する形も多々あります。けれども「個人が綴った記録」ですから、そこには当然「相手に対する悪感情」などといった歪曲する要素もありますので、これらを使うに際しても注意を払う必要が当然の様にあります。
そのため「公式史料」を使うにせよ「私的記録」を典拠とするにせよ、一つの事象に対し複数の史料を読み合わせていく姿勢が常に求められもします。そしてその読み合わせをする際にも、その史料を読む者は史料に向き合う己が姿をチェックする必要もある。史料を相対化すると同時に自己相対化も求められる非常に厳しい学問です。その人の価値観を反映させてしまえば、そこに綴られている言葉の解釈や受け取り方の印象も異なります。それが果たして「史料の言葉」を的確に受け止めているかどうかとの問題になり、常に苦労する部分です。
一例を挙げましょう。70年代から80年代の高校日本史の教科書では「正長の土一揆」というタイトルで、1429年、近江坂本の馬借および車借による一揆を説明していましたが、現在では「正長の徳政一揆(土一揆)」と記されています。これは「一揆」との事象を記した『大乗院寺社雑事記』という史料にある「徳政と号し」との文言に着目した結果です。前者ではそこに見られる「土民(商人などを含む様々な階層の人という意味)」に着目したら「土一揆」となったとの違いです。多括りな形で「一揆」を説明することと、そこに見られる「一揆の目的」を分析視角として一揆にアプローチするために生ずる違いです。
以上、史料を一つの切り口としてお話ししましたが、歴史を時間軸としての流れと観た場合ならば、変遷も同じです。但し、歴史をどこから眺めるかによっては歴史にも横軸がありますので、そうした場合には違いも生じます。あくまでもその言葉を使っている人の定義によりますので、「辞書的な意味で具体的にどこが異なるか」などの問題は成り立たない質問となります。
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