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どうしてもわからないことがあります。
マクロ経済学を少しかじっているのですが、例えば、次のような式においては、
(M=0.5Y)
YはMの乗数、すなわちYが1増えるとMが0.5上昇しますよね。しかし、次のような式においては、
(logM=0.5logY)
輸入の対GDP弾性値が0.5であるということをあらわすと書いてあったのですが、これがいまいちわかりません。弾性値が0.5であるということはこれも、Y1増に対してM0.5増という意味なのではないのですか。となると乗数と変わらないと思うのですが、どなたか教えてくださいまし。

A 回答 (3件)

二つの式は異なる定式化過程を辿っていますよ。


M=0.5Y
これはこれでいいです。
輸入の産出弾力性の式は、一般的には次のように定義されます。
(dM/dY)/(Y/M)
念のため、輸入の産出弾力性に、言葉の定義を与えておきます。
すなわち、「産出量が1%変化する時、輸入が何%変化するか」です。
ここで気をつけていただきたいのは、%でみていることです。従って、
輸入の伸び率と産出量の伸び率の比を取ったものだということです。
M=0.5Yは伸び率とは関係の無い式ですから、この意味でも乗数の式とは
異なりますよね。ちなみに弾力性の式を対数で表示すると、正式には
(dlogM/dlogY)
となります。

magokoroさんのこんがらがっているであろう部分を細かく見ていきましょう。
まず、M=0.5Yの両辺について対数をとると、
logM=log0.5+logY
であり、
logM=0.5logY
ではありません。A×Bという積の対数はlogA+logBですから。この式を
対数でなく、普通のMとYの関係式にすると
M=√Y
です。ymmasayanさんがこう言われている理由がわかったでしょうか。この式と
M=0.5Yの式とは全く違う関数なのです。ですから当然
logM=0.5logY(すなわちM=√Yを意味する)とM=0.5Yとの間には
何ら同値関係は結べません。
ちなみに
logM=0.5logY を logYで微分すると、(dlogM/dlogY)=0.5
となります。ですから「logM=0.5logYは輸入の対GDP弾性値を表す」
というのは、logYで微分する、という正式な過程を省いた表記法なのです。
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この回答へのお礼

詳しいご回答にお礼申し上げます。
この二つの違いがわからなくて、悶々としておりましたところ、非常に助かりました。今まで曖昧だったところがよくわかりました。

お礼日時:2001/05/30 02:10

弾性値の意味をわかってらっしゃらないようですので、それを中心に補足します。


弾性値は弾力性の値を略した言い方で、例えばMのYに対する弾力性は
(1):(ΔM/M)/(ΔY/Y)   
で定義されます。これは、Yの成長率に比べて、Mはどれだけ成長率が変化したかをみるものですので、言いかえれば、Yが1%変化する時、Mが何%変化するかを表現しています。これを、微分の記号で書きなおすと、
(2):(dM/M)/(dY/Y)
となります。もっとスマートな=すっきりした表現では、
dlogM/dlogY
となります。(これを計算すると、(2)になるのです。)
ということは、
logM=0.5logY
の場合、(dM/M)/(dY/Y)=0.5です。
つまり、GDPが1パーセント伸びるとき、輸入は0.5パーセント伸びるということです。これは、GDPが1億円増加したとき輸入は5千万円増加する(M=0.5Y)のとは、まったく概念が違います。両者では観察の視点が違っているということです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。より理解を深めることが出来ました。

お礼日時:2001/05/30 02:11

(logM=0.5logY)→ M=Y ^0.5 → M=√Y


ということですね。Yの平方根ですから乗数とは明らかに違うはずです。
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この回答へのお礼

なるほど。ありがとうございました。

お礼日時:2001/05/30 02:05

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