
電気回路の初心者です。ネットのサイトで次のような説明を読みました。
入力インピーダンス(抵抗)が大きいと、電流があまり流れません。
電流があまり流れないと言う事は、半導体が作動するのにエネルギーが少なくてすむ (= 電圧降下が小さい) ということです。
作動エネルギーが少ないと、他の回路へエネルギー(電圧)を、振り分けることが出来きます。
以上の理由により、 入力インピーダンスは高いほど良い ということになります。
(略)
出力インピーダンスとはなんでしょうか?
マイクのように、信号を発信する側が、もともともっている内部抵抗です。
では、出力インピーダンスは、低いほど良い理由はなぜでしょうか?
マイクの出力インピーダンス(内部抵抗)が大きいと、自分自身でエネルギー(電圧)を使ってしまい、小さな音しか出せません。
私にはこの説明が理解できません。
入力インピーダンスの説明では、インピーダンスが大きいと、半導体が作動するのにエネルギーが少なくてすむ、と言っています。
ところが出力インピーダンスの説明では、インピーダンスが大きいと自分自身でエネルギーを使ってしまう、つまり多くのエネルギーが必要だと言っています。どう考えればいいのでしょうか。
何か基本的なことが理解できていない気がしてストレスがたまっています。
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは。
一生懸命お考えのようですね。
また、電池のモデルでほぼ到達できそうなところとお見受けします。
次のような説明ではいかがでしょうか。
ポイントは、「1Vを出力しようとして1Vとして受け取ってくれるかどうか。直列に入った”出力妨害抵抗”と並列に入った”入力妨害抵抗”が邪魔をする」
・まず、出力装置。出力装置は電池です。
理想的な出力装置を考えましょう。これは電池(発電機)の一種と考えることができ、「0.5Vを出力すべき」「1Vを出力すべき」とき、それぞれその電圧が確実に出力されるべきでしょう。
出力に100オームの負荷抵抗をつないだとき(電流がそれぞれ5mA、10mAの弱い電流)はもちろん、負荷抵抗が1オームのとき(電流はそれぞれ500mA、1Aの大量の消費電流)
でもでも負けず、出力端子には正確に0.5V、1Vが現れるべきです。
ところが現実には、出力回路内に妨害抵抗が生じます。これは、内蔵電池と出力端子との間に、例えば1オームが「直列に」入っている状態です。
このような出力端子に負荷抵抗をつないでみましょう。
電池が正確に0.5V(又は1V)を発生しており、出力端子の向こう側に100オームの負荷抵抗をつないであるなら、妨害抵抗によってわずかに電圧が低下し、
出力端子電圧は0.495V(又は0.99V)となって端子電圧としては誤差が発生し、さらに負荷抵抗が1オームになると、出力端子の電圧は0.25V(0.5V)で、大幅に不正確になってしまいますね。
「出力インピーダンス」とは、単純には「正確な電圧を発生させる電池と出力端子との間に直列に入っている妨害抵抗」ということができます。
・次に入力装置。テスター(電圧計)と考えましょう。
理想的なアナログ電圧計を考えましょう。アナログ電圧計は、コイルに電流を流すと永久磁石との間で引力や反発力を生じて、ねじりバネをねじる強さとバランスさせることで
所定の位置まで針を動かすことはご存知でしょう。
安物はコイルの巻き数が少ないので、大きく針を振るためにはたくさんの電流を流す必要がありますが、高価なもの(高感度)は、コイルの巻き数が多く、わずかな電流でも大きく振れます(感度が高い)。この延長で、理想的なアナログ電圧計とは、電流をまったく流さなくても針が大きく振れるものです。
このとき、理想的な電圧計と、安物の電圧計の違いは、「並列に入った妨害抵抗」と考えることができます。
理想的な電圧計はまったく電流が流れないのに、安物は大量に流れる。仮に1V表示するのに安物は1A流す必要があるとすると、抵抗値は1オームとなり、これは、理想的な電圧計に並列に1オームの抵抗を入れたのと同じになります。
1Vを出力しようとする出力装置が理想的(直列の妨害抵抗が入っていない)なら、どちらの電圧計をつなごうが端子電圧は同じ1Vで、電圧計としても1Vを表示しますが、出力装置の中に1オームの妨害抵抗が直列に入っている場合(出力インピーダンス1オーム)、電圧計が理想的ならなら直列の妨害抵抗があっても電圧降下が生じないので1Vを表示しますが、安物の電圧計(又は等価的につくった、理想的な電圧計に1オームの並列妨害抵抗をつないだもの)では、大きな電圧降下が生じて出力(=入力)端子電圧は0.5Vとなってしまいます。
・・・ということで、「出力インピーダンス」とは「出力に直列の妨害抵抗」と考えれば理解しやすく、「入力インピーダンス」とは「入力に並列の妨害抵抗」であり、どちらか一方が理想的(「直列の妨害が0オーム」か、「並列の妨害が無限大オーム」)ならば他方は理想的である必要はないが、現実には、どちらの妨害抵抗も存在する以上、「出力インピーダンスは小さく、入力インピーダンスは大きい」ほうが望ましいということになります。
(ご質問の中にある、”入力インピーダンスが大きいとエネルギーが少なくてすむ vs 出力インピーダンスが大きいとエネルギーがたくさん必要”の矛盾に関する疑問も、この「直列」と「並列」の関係ならご理解いただけるのではないでしょうか。)
なお、他の方から、「インピーダンスは必ずしも大きい(小さい)ほうが良いのではなく、マッチング(一致)が大切」という意見が出ていますが、これは次のように説明できます。
・「信号」は「情報」を送るので、基本的には”電圧だけが重要で、エネルギー(電力)は食わせたくない”。この前提では、上記の理想論のとおりであり、特に入力インピーダンスは無限大が良い。
・しかし、実際には、エネルギーが必要(アナログ電圧計でもバネをねじる仕事が必要)。したがって、どうしても一定量の電流を流す必要があり、入力インピーダンスを無限大にはできない。
このとき、ある法則により「出力インピーダンスと入力インピーダンスが一致したとき、入力側(受け取る側)に最大のエネルギーを与えることができる」という結果になっているので、両インピーダンスを一致させるのがいちばん良い
・さらに、別の法則から、高周波(高速で電圧が変動するので、長いケーブルにおいてはケーブルの場所によって電圧が異なる)においては、インピーダンスが一致しないと、「信号反射」等により波形が変形してしまうという結果になっている。
さてさて、すっかり長くなってしまいましたがいかがでしょうか。
お役に立てば幸いです。
丁寧な解説ありがとうございます。面白く読ませてもらいました。
特に
「信号」は「情報」を送るので、基本的には電圧だけが重要
というところは大きなヒントになりました。
No.8
- 回答日時:
入力インピーダンス
回路にもよるんでしょうが、入力は言ってしまえば、信号だけ(電力は必ずしも不要)で十分です。
真空管や電解効果トランジスタは主に電圧で制御するため、入力インピーダンスが高くなります、通常のトランジスタは入力にも電力が必要です。
入力インピーダンスが高いと、入力に対する感度?は確かに高くなります。
出力インピーダンスは電池の内部抵抗とほぼ同じ?。
10Vの電池
内部抵抗1Ωの時1Aの電流取り出すと電圧降下1Vで(内部抵抗に1A流れる)電源としては9V
内部抵抗2Ωの時1Aの電流取り出すと電圧降下2Vで(内部抵抗に2A流れる)電源としては8V
それでは、二つの回路を接続するとき、出力インピーダンスを低く、入力インピーダンスを高くすれば良いかといえば、そうではなくインピーダンスマッチングといわれるように電力を効率よく伝達するにはインピーダンスは等しいのが理想です。
ご回答ありがとうございます。
電流を水流に置き換えると、大量の水流は扱いにくく、少量の水流は扱いやすい、ということなのかな・・・。
No.7
- 回答日時:
>電気回路の初心者です。
ネットのサイトで次のような説明を読みました。>入力インピーダンス(抵抗)が大きいと、電流があまり流れません。
>電流があまり流れないと言う事は、半導体が作動するのにエネルギーが少なくてすむ (= 電圧降下が小さい) ということです。
すでにここが間違い
V=IRだから、Rが大きくなった分Iは小さくなっても電圧降下は同じ
消費電力をPとしたときに、P=VI=V^2/Rだから、Rが大きいと消費電力が少ないという説明なら成り立ちます。
>何か基本的なことが理解できていない気がしてストレスがたまっています。
基本的なことを理解していない人が記載した文章ですから、気にすることはありません。
No.5
- 回答日時:
No.1です。
電池の両端の電圧は、内部抵抗と負荷抵抗で開放時電圧1.5Vを分圧した値になります。
無負荷時の電池の電圧(1.5V)×負荷の抵抗/(電池の内部抵抗(10Ω)+負荷の抵抗) です。
100Ωが1個の時は、1.36V
2個並列の時、1.25V
3個並列の時、1.15V です。
No.4
- 回答日時:
「入力インピーダンスが高いほど良い」、「出力インピーダンスが低いほど良い」と言うのは、扱っている電力が回路のノイズよりずっと大きくて、機器を結ぶ信号線の長さが扱う信号の波長(周波数の逆数)よりずっと短い場合だけです。
テレビ放送などの放送電波を受信する時にアンテナから得られる電力はごくわずかです。
例えば、BSアンテナから得られる電圧は数10uV(75Ω)です。
例えば、40uV(75Ω)電力に換算すると0.021nWです。
一方で、放送を受信する受信回路はそれ自身でノイズを発生しています。
(アナログテレビで放送終了後に見える砂の嵐や、AM放送の同調ズレ時のザーという音がノイズ)
アンテナからの電力が回路のノイズより十分大きくなければノイズに負けてしまいます。
そこで、アンテナからの電力を残らず回路に取り込む必要が有ります。
その為に必要なのが第1の「インピーダンスマッチング」です。
例えば、電圧が2Vで内部抵抗が10Ωの電池が有ったとして、
100Ωの抵抗をつないだ時に抵抗に流れる電流は2/110=0.0182Aなので消費電力は(2/110)^2×100=0.033W
1Ωの抵抗をつないだ時に抵抗に流れる電流は2/11=0.182Aなので消費電力は(2/11)^2×1=0.033W
10Ωの抵抗をつないだ時に抵抗に流れる電流は2/20=0.100Aなので消費電力は(2/20)^2×20=0.1W
電池の内部抵抗と同じ10Ωの抵抗を付けた時に負荷抵抗での電力が最大になります。
機器を結ぶ信号線の長さが扱う信号の波長(周波数の逆数)よりずっと短かくない場合です。
地上デジタルTVは470~770MHzの周波数を使用しています。
波長に直すと0.638~0.390メートルです。当然、アンテナとテレビの距離は波長より長くなります。
この場合、適当な電線を使う訳にはいきません。その為、特性インピーダンス75Ωの同軸ケーブルを使います。
このケーブルの75Ωと言うのはテスターでは測定できません。
ネットワークアナライザ等の測定器を使用します。
この様なケーブルを使用する場合、ケーブルに接続する機器の入力/出力インピーダンスをケーブルの特性インピーダンスに合わせる必要が有ります。(第2のインピーダンスマッチング)
なぜ必要かの説明かはここでは省きます。
なぜ、75Ωなのかはこちらを見てください。
http://okwave.jp/answer/new?qid=8246026
オーディオ機器などでは、取り扱う周波数は通常最大20kHzなので波長は15メートルです。
家庭で使用する場合は第2のインピーダンスマッチングは重要では有りません。
ただし、音楽スタジオや放送局などではケーブルの長さが数10メートルになる事が有ります。
その為、プロ用のオーディオ機器には特性インピーダンス600Ωのケーブルが使用されています。
600Ωなのは損失を最小にする必要が無いのと、回路の使いやすさが理由です。
オーディオ機器での第1のインピーダンスマッチングについては、普通は機器が出力する電力に余裕があるので気にする必要が無いのです。
昔のレコードプレーヤーのMC(ムービング・コイル)ピックアップは発生する電力がごくわずかでインピーダンスも極めて低い為、トランスを使ってインピーダンスを上げていました。
(第1のインピーダンスマッチング)
No.1
- 回答日時:
電池を例に挙げると、
電池に並列に2個の電球をつなぐと、2つともそこそこの明るさで光りますね?
でも、並列に3個、4個・・・・10個と増やしていくと、だんだん暗くなってしまいます。
これは、電池は必ず一定の内部抵抗(出力インピーダンス)を持っているからです。
例えば添付した画像で、電池の電圧を1.5Vとし、その内部抵抗を10Ωとして、100Ωの負荷抵抗を1つづつ増やしていった場合の、電池の両端の電圧を計算してみてください。
負荷抵抗が増えるほど、電池の両端の電圧が下がることが分かると思います。
また、仮に、電池の内部抵抗を0Ωにすると、どんなに負荷抵抗を増やしても電圧が下がりません。
これは、理想的な電池です。電池一個で世界中の電力をまかなえます。

この回答への補足
初心者過ぎて、回答者様の(おそらく)単純な問題も自信をもって答えることが出来ません。一応次のように考えてみましたが、合っているでしょうか?
負荷抵抗=1
1.5/100 = 0.015 A
0.015 x 10 = 0.15 V
電池両端の電圧 1.5 - 0.15 = 1.385 V
負荷抵抗=2
1.5/50 = 0.03 A
0.03 x 10 = 0.3 V
電池両端の電圧 1.5 - 0.3 = 1.2 V
回答者様の説明は、後段の回路の入力インピーダンスが小さいほど、また前段の回路の出力インピーダンスが大きいほど、前段の回路の電圧降下が大きいということでしょうか?
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