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【問題】

0行列でない、n×n行列Aにおいて、
A^2=Aとなる行列を求めよ。

こちらが分からないのですがお分かりの方、お答え頂けませんでしょうか?

A 回答 (3件)

求めよ,という表現が曖昧ですが常識的に考えると次のような回答を期待しているのでしょう.以下では行列の成分は実数体か複素数体Kの元としています.



まずAの固有値を決めます.aをAの固有値,vをその固有ベクトルとすればAv = avなので両方にAを作用させれば.
av = Av = A^2v = a^2v
よりa = 0, 1のどちらかです.

次にK^n = im(A) + ker(A)を示します.一方の包含関係は自明です.B = 1 - Aとします.任意のu ∈ K^nに対して
u = 1u = (A + B)u = Au + Bu
です.A^2 = AよりAB = 0なのでBu ∈ ker(A)となりもう一方の包含関係も示せました.またこれは明らかに直和になっています.

次にim(A)が固有値1の固有空間Eになっていることを示します.E ⊆ im(A)は明らかです.逆im(A) ⊆ EもA^2 = Aに注意すれば,v = Au ⊆ im(A)に対して
v = Au = A^2u = Av
よりすぐわかります.

したがってK^nはAの固有値0, 1の固有空間の直和に分解できたのでAは対角化可能です.結論としては
A = P^{-1} diag(1, …, 1, 0, …, 0) P
となる正則行列Pがあることがわかります.ここで1はrank(A) > 0の数だけあります.(rank(A) > 0 はA ≠ 0よりしたがう.)
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この回答へのお礼

詳しいご回答本当にありがとうございます!

個人的には、まだ、固有値について勉強をしていないので、
今回は教授に確認して2×2行列について問題を
解けばよいことにしてもらいました。

勉強を進めた後、n×n行列についてもご回答頂いた
ように、理解できるようにして参りたいと思います。

ありがとうございました!

お礼日時:2013/09/29 16:53

追記(回答No.1の補足):



回答No.1では本当に解答しか書かなかったので,すこし問題の背景を補足しておきます.問題にあるように等式A^2 = Aを満たす正方行列のことを【射影行列】といいます.そして回答No.1に書いたのは要するにどうしてこれで定まる行列のことを射影行列と呼ぶか,です.これを踏まえて解答を読むだけでもだいぶ見通しがよくなると思います.回答No.1にある結論を言い換えれば
『射影を表す表現行列は適当に基底を取り直せばいつでもdiag(1, …, 1, 0, …, 0)とできる』
ということです.これが射影行列の射影行列たる所以です.ちなみにこれは線形代数のよくある演習問題なので適当な演習書を調べればきっと同じことが書いてあるはずです.

そうは言っても一般論ばかりだと感じが掴めないかもしれないのでひとつ例を挙げておきます.実際に手を動かして計算してみてください.
A =[
[1/2, 1/2],
[1/2, 1/2]]
とします.これは等式A^2 = Aを―つまり射影行列の定義を―満たします.実際これは2次元ユークリッド空間で標準基底e_x, e_yを取ったとき直線y = xへの射影の表現行列になっています.また
P = [
[1, 1],
[-1, 1]]
D = [
[1, 0],
[0, 0]]
とおいたとき先の回答で証明したように
A = P^{-1}DP
と分解できます.
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この回答へのお礼

補足もありがとうございます!!

お礼日時:2013/09/29 16:55

A=QΛP(P, Qは直交、Λは対角行列)と分解すると


  A^2 = QΛPQΛP = Q(Λ^2)P
なので、A^2=Aということは、
  Λ^2=Λ
である。(実はANo.1のようなプレイも大好きなんですが。)
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます!

こちらも後々理解できるようにガンバリマス!

お礼日時:2013/09/29 16:54

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