
私は高血圧の西洋薬を服用すると不整脈がでる傾向にありました。よって、原因を追究するために西洋病院で漢方を扱っている病院を受診しツムラの12番を処方して頂きました。服用して45日程ですが若干下がったような傾向にありますが、今のところ不整脈が出ていないのでもう少し続けてみようと思っています。
医師は、高血圧に直接効く漢方薬は無いとのことでツムラ12番を処方したみたいです。
帰ってきて思うのですが、このツムラ12って西洋薬でいう安定剤のことでしょうか?
説明書を見ているとそのような気がするのですが?
如何でしょうか?
お詳しい方が居られましたら宜しくお願いします。
A 回答 (4件)
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No.4
- 回答日時:
ツムラ12番は漢方の製剤名では、『柴胡加竜骨牡蠣湯:さいこかりゅうこつぼれいとう』と言います。
他の回答者の説明通り、西洋薬とアプローチが違いますので、西洋薬で言う精神安定剤(トランキライザー)の成分は含まれておりません。
この漢方薬の中心になる柴胡は植物の根っ子を乾燥させたもので、漢方薬にはよく利用されており、特にこの成分が何かに特別に効くという説明は難しいのですが、精神安定する方向に働くとも解説されております。
この他に、『竜骨:りゅうこつ』と『牡蠣:ぼれい』を加えているので、『柴胡加竜骨牡蠣湯』と名づけられております。
竜骨はわかりやすく言えば、恐竜の骨の化石です。牡蠣は普通の読み方ではカキですが漢方ではボレイと読み、牡蠣殻を乾燥させたものです。骨の主成分は『リン酸カルシウム』、また牡蠣殻の主成分は『炭酸カルシウム』なので、いろんなカルシウムを柴胡製剤に加えた漢方だと言えます。
西洋医学では、精神安定目的でカルシウムを投与することは無いのですが、カルシウム不足はイライラになりやすいと言われることは多く、漢方薬では経験的に用いている様です。
このようにツムラ12番は、西洋薬としての精神安定剤とは全く異なるのですが、漢方薬として患者様にわかりやすく説明すると精神安定作用がある漢方薬とこんな説明になってしまうのです。
高血圧の原因はいろいろあるのですが、精神不安時には、心臓がドキドキして普段より多い心拍数になりやすいです。
この症状は体の必要な量より多くの血液を心臓から送りだしてしまうため高血圧を起こしているといえ、これを抑えるためツムラ12番を処方されたのではないでしょうか?
この回答への補足
成分の問題ではないです。
要するに、漢方薬でもその主たる効能があると思います。
その主たる効能が西洋薬の安定剤と同じではないですか?と相談しているのです。
No.3
- 回答日時:
話が難しかったようですね。
漢方薬は「その人の体質によって、安定剤の働きもするし、安定剤として働かない事もある」という事なのです。漢方は病名に対する薬ではなく、あくまでも症状から類推した病の病態(陰陽道に通じます)に対する治療であり、安定剤という特定の目的を持って使うものではありません。ちなみに東洋も西洋も無く、原因があれば取り除き、症状を良く見て治療を変更する・・・これが基本です。奥田 謙蔵先生の「傷寒論梗概」などを読むと、その前書きに「西洋医学が無ければ医学の進歩は無かった。だが東洋医学の考えを取り入れると、驚くほど良くなるのである」と述べられており、既に東洋だ・西洋だというのは古い考えという事が50年以上前から言われているのですね。実際に西洋医学教育をされてきた医者が漢方薬を使うのは、両者の限界・良いところを両方取り入れているからなんですね。
No.2
- 回答日時:
>このツムラ12って西洋薬でいう安定剤のことでしょうか?
結論から言えば、安定剤とも言えるし、降圧剤とも言えると言う事だと思います。
西洋医学では、異常部分や病原菌等が、肉眼や画像、種々の検査でデーター的にはっきりと異常が表示されるものだけを「病気」と診断します。
一方、漢方医学では、人体は様々な臓器や器官が相互に密接に関連して身体全体のバランスを保っていると考えます。この為、一見部分的に見える病変や症状でも、その体内のバランスが乱れると心身の変調が生じたと考え、それを是正することを目指します。
その様な意味合いから、漢方医学(東洋医学)では、基本的には、「血圧の症状を下げる」と言う「お薬」はないと言う考え方になり、身体全体を整えれば自然に、「血圧の症状」も改善されると言う考え方だと思います。
この考え方は、漢方では、「主」と「従」と言う言い方があります。
例えば、本来は、「胃に効果があるお薬」を服用すると「胃」ばかりでなく「不眠症」も良くなると言う事です。
この考え方から言えば、漢方12=「柴胡加竜骨牡蛎湯」は、本来は「不眠症」や「神経症」に多用されるお薬なのですが(これを「主」)、その他に心のバランスを整えて「血圧」も下がる(これを「従」)場合があります。
以上の考え方から、主治医の方は「柴胡加竜骨牡蛎湯」を処方されたのだと思います。
「高血圧」の場合は、腎臓等の異常や何らかの身体病の影響で発生する事がありますが、大半は原因がはっきり致しません。この様な原因不明の高血圧は、「本態性高血圧」と呼ばれます。日本人の場合、高血圧の90%以上が「本態性高血圧」とされております。
又、何らかの病気の病気の影響で起こった高血圧は、「二次性高血圧」と呼ばれます。
漢方薬には、血圧を素早く下げる処方がありません。しかし、漢方薬は、高血圧に伴う様々な症状を強力に改善し、心身の状態を良好にする効果を持っています。従って、中程度や重度の高血圧症の場合は、西洋薬との併用をとる形になりますが、「境界型高血圧」では、降圧剤は用いず、主治医の指導を受けながら食事療法と運動療法と併用して漢方薬を併用する形をとる場合があります。
参考までに、「高血圧」に応用される漢方薬としては、「八味地黄丸」、「七物降下湯」、「防風通聖散」、「釣藤散」、「黄連解毒湯」、「桃核承気湯」、「大柴胡湯」等がありますが、個人差の「証」により処方されますので主治医にご相談されて下さい。
又、漢方薬にも副作用があります。特に「甘草」が入っている漢方薬は主成分のグリチルリチンが、低カリウム血症や血圧上昇、浮腫(偽性アルドステロン症)などの副作用が知られておりますので、注意が必要です。
No.1
- 回答日時:
一つ申し上げますと「西洋薬」という考え方が極めて古いものである事を御理解下さい。
あなたの考え方は、漢方薬に西洋医学の考え方を当てはめており、ちょっと誤解があるようです。なぜそうなのかを、漢方薬の歴史からお話をします。昔は病気というのが、なぜ起きてくるのか判りませんでした。カゼの症状と言っても、ウイルスから細菌まで色々有りますが、顕微鏡も無い時代ではそんな事を判ろう筈もありません。ですので「患者さんの症状を見て、それにあった薬を使おう」としたのです。薬と言っても、身の回りにある食材・草木からとってくるしかありません。体の症状を鎮めて行き、正常に戻していこうと言うのが漢方薬なのですが、その人の体質、体格などによっても、全く反対の効果が出る事があます。ですからある人には安定剤的に効く事もあるけれども、ある人には逆に働く事もあるというのが漢方薬なのですね。診断に使うのは西洋の病気の診断法とは違う尺度で測るものです。
「西洋医学」「東洋医学」という考えが大変に陳腐なものです。原因をつきとめて、それを治療するのが西洋医学だと考えるなら、東洋医学は患者さんの症状をよく観察して、その人にあった物に処方を変えてゆくのが常道かと思います。病気や体質には「西洋も東洋も無い。患者さんを良くみて、それに応じて薬を変える」事が大切です。
高血圧については、診断基準があります。
http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketua …
血圧は下げる事が目的ではなく、高血圧でおきてくる合併症を抑えるのが目的です。ですから多少下がったから・・・ではなく、目標血圧まで下げる必要があります。あなたが言うところの西洋薬には脈の乱れの少ない薬もあります。「患者さんの症状を見ながら薬を変える」これは西洋も、東洋もないんです。その人にあった薬、逢わない薬があると言うだけの事です。詳しい事は主治医に聞きましょう。中途半端な知識は、かえって思い込みを強くするだけで、よくないです。
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