結晶は周期的に原子が並びどの原子も性質は同じで、電子密度も周期的に変化するから、電子密度は平面波(三角関数)で表されるのですよね?周期関数はフーリエ級数展開できるのは分かるのですが、そこでどうして平面波の式に逆格子ベクトルが出てくるのかが分からないです。
電子密度(電荷密度)は単位体積当たりに何クーロンの電荷があるかなので単位は[C/m^3]だと思うのですが、第(1)、(2)、(3)式とどこにも電子の量を表す物が無いような気がします。どうして電子の数の情報が無いのにその結晶中の電子の密度nが求まるのか、さらにはどうして逆格子ベクトルが出てくるのかがずっと理解できないままです。第(3)式の1/Vは体積で割っているのは分かりますが、なぜ積分の中身が電荷量に相当するのですか?そもそもn_Gとはどういう物理量なんでしょうか。
イメージでも良いので物理学的に教えてもらえないでしょうか。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
No.1です。
cellというのは格子点を頂点として作られる最小単位の立方体のことを言います。
2次元の場合は正方形、1次元の場合は直線になりますが。
積分というのは単なる足し算ということは理解してますでしょうか。
各点の電荷密度を単に足せば全電荷が出ますが、各点で値を持つ指数関数を掛けて足しあげているというのが重みを付けて足すという意味です。
ただ、そんなことはどうでも良くて電荷密度に無次元量を掛けて足すということはその足し算結果は電荷密度の次元を持った量になるというだけです。
No.1で回答したとおりn_Gは計算のテクニックのために導入した量です。
計算は追えてると思うので定義も分かってるはずです。
フーリエ空間の元と言われて分からないのでしたらフーリエ変換が理解できてないだけです。
イメージを知りたいのであれば自分で慣れていくしかないです。
何となく分かって来ましたが、まだ少し不明な点もあります。フーリエ解析はただの数式処理ぐらいとしか思っていなかったので、お察しの通り、物理的な意味はあまり考えていなく勉強不足なのだと思います。もっとフーリエ解析を勉強します。
お手数を掛けました。そして有難うございます。
No.7
- 回答日時:
No.6です。
修正です。>n_Gとは、Gの波数にどれだけ電子が存在するかを表したものです。
n_Gとは、Gの波数を持つ電子がどれだけ存在するかを表したものです。
No.6
- 回答日時:
n_Gは逆格子空間での電子密度
…というと正しいことは正しいが、理解しにくい。
そしてこれを理解するまでに多くの数式に触れることになるが、物理的意味を疎かにして数式展開だけを追うことになってしまう。
ここでいう電子とは原子の最外殻の自由電子のことを指し、多数の原子が重なったことにより縮退した準位にある電子を扱っている。
電子が粒子性と波動性を持つことはスリット実験からわかっています。
波動性を持つということはシュレディンガー方程式を扱うようになっていればわかると思います。
その次に、結晶内に閉じ込められた電子は波動性を持つことから、調和振動子として存在することになります。(定在波として存在)
つまり、結晶の端を固定するように境界条件を定めた条件です。
結晶の端から端までをLとすると、1次の波の波数は2π/L、2次では4π/L、…、p次では2pπ/Lとなり、離散的です。(波は2πで1周期だから、波数に2πをかけておきます)
選んだ直線の原子列の原子の個数をN、原子間隔をaとすれば、L=Naです。
つまりp次では(2π/a)(p/N)となります。
pが大きいほど波数は大きくなります。
しかし、質問文の式からするとNが余分です。
ここまでは、古典的な波での考え方であり、シュレディンガー方程式を使うような量子力学的なことは使ってません。
縮尺をN分の1、つまり電子が結晶全体ではなく原子核の作るポテンシャルの中で束縛されているという条件を付加したことにすればいいわけです。(シュレディンガー方程式のポテンシャルVに並進対称性を付加すること)
これがNo.5さんの書いているような、ブロッホの定理で知られる並進対称性のことです。
こうして計算した結果、波数が結晶の逆格子ベクトルと"同じだった"ということです。
初めから逆格子ベクトルを用いたわけではありません。
では電子の密度とは?
電子の粒子性と波動性を最初に書きましたが、密度と言われると粒子性に着目しがちです。
しかし、考察では波動性を用いており、実際にブロッホの定理はシュレディンガー方程式に出てくる波動関数の並進性を扱っており、これに準じる必要があります。
では、電子がどれだけ存在しているかは、波動関数の2乗を使った存在確率で表す必要があります。
詰まるところ、n_Gとは、Gの波数にどれだけ電子が存在するかを表したものです。
※多少のデフォルメはご愛嬌
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E8%8D%B7% …
No.5
- 回答日時:
一番最後の式から考えるとよいのでは?
n(r)は並進対称性があって、式で表すと
n(r)=n(r+a)
これを純粋にフーリエ変換すると
n_k=∫n(r)exp(-ikr)dr
積分の領域全体を並行移動しても値は変わらないので
n_k=∫n(r+a)exp[-ik(r+a)]dr
n(r)=n(r+a)を使うと
n_k=exp(-ika)∫n(r)exp(-ikr)dr=exp(-ika)n_k
となるので
exp(-ika)=1
に限られる。よって
k=2π/a×p (p=0,1,2,...)
が出てきます。なので、
k≠2π/a×p (p=0,1,2,...)ならば
n_k=0でなくてはならない。
すると、逆格子空間での離散的な和に対応づけられる。
質問に戻ると、n(r)をもとに考えるならば
n_pは単にそのフーリエ変換なのでn(r)に電子の数の情報が含まれている。
逆格子ベクトルは並進対称性を表している。
単位cellで積分するのは
n_k=∫n(r)exp(-ikr)dr
で並進対称性があるので単位セルで積分すればあとは同じだからです。
Vは単位セルの体積かと思います。
No.3
- 回答日時:
初等関数の中身は無次元という規則があるからです。
例えば進行波であるならばcos(ωt-kx)のように、時間tの逆数である周波数ω、位置xの逆数である波数kがそれぞれかけられます。
波に変換 → 空間のペアである逆格子(波数)を使うという必要性で出てきているものです。
フーリエ級数展開は正規直交基底を成す波を重ね合わせているだけですので、積分はG成分に射影をとっているだけです。
もう少し数学を勉強したほうがよさそうですね。
積分範囲はウィグナー・サイツセルのことです。
No.2
- 回答日時:
フーリエ変換なら波数は連続量ですが,これが一次元方向に周期aのフーリエ級数展開であるがゆえに,波数は2π/aの整数倍の値しか許されない。
そこで,許される波数の点だけを波数空間にプロットしていくと,あら不思議,X線回折で出てきた逆格子と全く同じものができあがる。そこで,「2π/aの整数倍の波数」といちいち言うのも面倒くさかった・・・・のかどうかは知りませんが,「成分が2π/a等の整数倍の波数ベクトル」のかわりに逆格子ベクトルという言葉を使っている。と,いったところでしょうか。No.1
- 回答日時:
電荷の次元を持つ量はn_pやn_Gです。
ブラベー格子ベクトルのフーリエ変換が逆格子ベクトルなのでなぜ逆格子ベクトルが出てくるのかという問いについてはby definitionです。
(3)では電荷密度に指数関数の重みをかけて積分しています。指数関数は無次元量なので積分は電荷の次元を持っています。
逆格子ベクトルはブラベー格子のベクトルと対をなすベクトル空間の元です。
ちょうど位置ベクトルに対する運動量ベクトルに相当します。
計算をするために技術的に導入された量なので単なる計算のテクニックだと思った方がいいです。
慣れればイメージもできるようになるかもしれません。
この回答への補足
すみません、未だによく理解できないです。
>(3)では電荷密度に指数関数の重みをかけて積分しています。指数関数は無次元量なので積分は電荷の次元を持っています。
まず1つ基本事項の確認をしたいのですが、積分範囲cellとはどこでしょうか。1つの格子内(1つの原子周り)ですか?
「指数関数の重みを掛けて積分する」がどういう意味か分かりませんでした。重みという言葉も知らないので検索しましたが、出てきません。推測では積分∫n・exp(-iG・r)dVは電子密度の周期的変化を1つの単位構造内(1原子周り)で体積分すると、その格子内の電子の数になるという意味ですか?もしそうだとすれば、それを体積Vで割るとn_Gは電子密度になって、
>電荷の次元を持つ量はn_pやn_Gです。
と違ってきてしまうのではないでしょうか。n(r)は実空間の位置ベクトルrの場所の電子密度だと思いますが、n_Gとはどの位置の何の値なのかが分からず行き詰まってます。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 物理学 物理の問題 3 2022/12/21 22:56
- 工学 面積S[m^2]の導体にI[A]の電流が流れている。 導体中の電子密度をN[m^-3]とし、電子の電 2 2022/07/18 03:56
- 工学 至急お願いします。 誘電体と接する導体表面に面密度のσ正の電荷を一様に与えると、境界面には応力が発生 1 2022/07/31 02:27
- 物理学 電流の線密度についての質問です 2 2022/09/14 16:10
- 物理学 電気力線 1 2022/05/17 20:42
- 物理学 物理の問題 1 2022/12/20 13:33
- 工学 電極面積がS(m^2)で電極間に比誘電率εrの誘電体が満たされている平行平板コンデンサがある。一定の 2 2022/06/14 12:14
- 物理学 電子の運動 2 2023/01/31 22:51
おすすめ情報
- ・「みんな教えて! 選手権!!」開催のお知らせ
- ・漫画をレンタルでお得に読める!
- ・「これいらなくない?」という慣習、教えてください
- ・今から楽しみな予定はありますか?
- ・AIツールの活用方法を教えて
- ・【選手権お題その3】この画像で一言【大喜利】
- ・【お題】逆襲の桃太郎
- ・自分独自の健康法はある?
- ・最強の防寒、あったか術を教えてください!
- ・【大喜利】【投稿~1/9】 忍者がやってるYouTubeが炎上してしまった理由
- ・歳とったな〜〜と思ったことは?
- ・ちょっと先の未来クイズ第6問
- ・モテ期を経験した方いらっしゃいますか?
- ・好きな人を振り向かせるためにしたこと
- ・【選手権お題その2】この漫画の2コマ目を考えてください
- ・【選手権お題その1】これってもしかして自分だけかもしれないな…と思うあるあるを教えてください
- ・スマホに会話を聞かれているな!?と思ったことありますか?
- ・それもChatGPT!?と驚いた使用方法を教えてください
- ・見学に行くとしたら【天国】と【地獄】どっち?
- ・これまでで一番「情けなかったとき」はいつですか?
- ・この人頭いいなと思ったエピソード
- ・あなたの「必」の書き順を教えてください
- ・14歳の自分に衝撃の事実を告げてください
- ・人生最悪の忘れ物
- ・あなたの習慣について教えてください!!
- ・都道府県穴埋めゲーム
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
なぜ、イオンのM殻は18個まで入...
-
ホッピング伝導とはどんなもの...
-
半導体における正孔(陽電子)は...
-
電気双極子演算子の対称性
-
SEMの焼きつき現象について
-
電子の移動度と正孔の移動度に...
-
渦電流の電子をそのままの状態...
-
ジュールの法則の導出方法を教...
-
レート方程式について
-
物理の電磁気の問題です。 金属...
-
物質の導電率の違いを生むものとは
-
X線のKαって何を意味するので...
-
フェルミ準位について教えてく...
-
原子の回転は永久運動ですか?
-
電子の加速度・運動エネルギー...
-
金属中の電子は何%引っこ抜く...
-
β線と陰極線
-
オージェ電子と光電子
-
真空中に飛び出す電子はどこへ行く
-
低倍SEM画像のゆがみとEDXの適...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
X線のKαって何を意味するので...
-
なぜ、イオンのM殻は18個まで入...
-
ホッピング伝導とはどんなもの...
-
P型半導体のキャリア移動度??
-
金属、半導体の抵抗の温度変化...
-
オージェ電子と光電子
-
SEMの焼きつき現象について
-
レート方程式について
-
禁制帯ができるのはなぜですか?
-
電子が見えないのはなぜ?
-
電子はなぜ原子核に落下しない?
-
電子の移動度と正孔の移動度に...
-
光電効果と内殻電子
-
ガンマ線の電子対生成はなぜ真...
-
Cuの電子密度について
-
【物理学】備長炭が電気を通す理由
-
チャイルド・ラングミュアーの...
-
電子レンジと蛍光灯
-
プラトー領域
-
電子(電流)にも重力は働きま...
おすすめ情報