とっておきの手土産を教えて

「冷凍食品に農薬を混入させた疑いで従業員の男が逮捕された」そうです。『混入させた』というのがわかりません。
『混入した』疑いではないのでしょうか?前後の文脈から第3者を使役した意味とは思えません。
NHKニュース,FNNニュースほか複数のメディアがはっきりと『させた』と言い,書いています。
日本語として,第3者を「使役」する以外の意味の使い方があるのかと非常にひっかかりを感じます。
もう少し調べてみると
『混入させた』派
NHK,朝日新聞,毎日新聞,日本経済新聞
『混入した』派
読売新聞,産経ニュース
でした。 『混入させた』が多数派のようですね。
自然現象や,事故で『混入した』のではなく,故意に行ったのだから『させた』なのだという説明は,私としては理解できません。

A 回答 (11件中1~10件)

興味があると申し上げたのは、新聞社などは、限りある時間の中でニュースの原稿を書くわけですから、多少の言い間違いはあって当然と思いがちですが、各新聞社はベテランを配属して目を光らせているはずです。

大きな新聞社ほど、そういう意味での防御は固いはずです。にも関わらず、見事にわかれたという事実に、興味があったのです。

> さて,『容疑者Aは(共犯者Bをして)食品に農薬を混入させた』のか『A自らが混入した』のか,どちらを自然に感じますか。
 
 「共犯者がいたか」ということは、刑事事件ある以上、考えられることですね。しかし、現在そのような問題は報道されていないようです。
 質問者がそのようなことを思い付かれたのは、あるいは「混入させる」という使役形がつかわれたことにあるような気がします。ところが、この使役形が使われる理由はちょっと違うのです。申し訳ありませんが、最初から説明し直します。

 「混入する」を自動詞と考えると、『農薬が混入する』と言うことになります。農薬がなぜ自分で混入するんだ、という議論にもなってしまいます。だが、日本語では「風が入ってくる」「細菌が侵入する」「木の葉が舞い込む」などの例から分かるように、いくらでも存在します。多分、他の言語でもあり得ると思います。
  しかし、この事件を科学的に考えれば「生産ラインの中に農薬の入り込む可能性は極めて低い」と思われ、誰かが「混入させた」に違いないということで、容疑者Aが浮かんできたのですね。
だから、『容疑者Aが農薬を混入させた』となって、自動詞を使役形にすることで他動詞化したわけです。

 「混入する」を他動詞と取れば、これは実に簡単に『容疑者Aが農薬を混入した』で済んでしまいます。

 では、どうして、そう(他動詞として)言わなかったのか。推理すると二つの理由が考えられます。

 1.警察の発表が「混入させた」であった。しかし、一部の新聞が「混入した」に変更した。そちらの方が分かりやすいと考えたから。あるいは全く逆であったかも知れません。警察が「混入した」と発表した。
 2.世間の読者はどちらが分かりやすいか、どちらがより常識的な言い方かを、新聞社が判断したが、結果が二つに分かれた。

 「混入」など、いかにも警察が使いそうな言葉です。「農薬混入事件捜査本部」など目に浮かびそうです。(笑い)
 しかし、自動詞・他動詞のどちらがわれわれ一般人にピッタリくるのでしょうか。これは分かりません。だからここで問題になるのでしょう。

 日本語本来の言葉(和語)では「混ざる」(混じる)→自動詞  「混ぜる」→他動詞とはっきりしています。しかし、「農薬混ぜ事件」はあり得ませんね。

 長くなりますが、漢語に「する(サ変)」がついたサ変複合動詞は、実にたくさんあります。それらは、常に自・他兼用かと言うと、どうもそうではないようです。「追放」は「追ひ放つ」ですから、ほぼ他動詞、「断念」は「念(おもい)を断つ」だから「他動詞」というように考えれば分かるものもありますが、わかりにくいものも多いように思います。

 
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
私なりに理解できたのは,『混入させた』を使うのは,毒物(この場合は農薬)を主格として(無意識的にせよ)認めているからだと思います。つまり,毒物は人が働きかけをしなくても自然現象や事故などで自ら混入しようとする性質を持っている。人格や意志を持たない無生物であっても「細菌を繁殖させる」や「ブレーキを踏んで車を停止させる」のようにそのものの本質やメカニズムがある性向を持っている場合にそれを発動『させる』という言い方ができるのでは,ということです。
これが砂糖や塩を混ぜたのであれば,それが不適切な行為であったとしても『(混入)させた』とは言わないし,「誰にやらせたの?」となるはずです。
私の違和感のもとは「させたか,したか」でも「混入」でもなく,『毒物(農薬)』のオーラが言葉遣いに影響をおよぼしたことだったのです。
他動詞・自動詞や使役形という用語を使って自明の理のように言われる方もありますが,それらの文法上のことわりは,私の感じた違和感や,多くの人々の感じ方とらえかたを,なるべく普遍的一般的に説明づけようする後付けに過ぎないような気がします。

お礼日時:2014/01/28 22:20

 訂正です。

混乱していました。

さて、漢語の場合は、どうでしょうか。「漢語」について言えば、例えば「混入」とは「する」のか、【「される」→「させる」】のか、「状態」をいうのかが分からない。「拡大」も「する」のか、【「される」→「させる」】のか分からない語ですから、日本人にはいろいろ問題が生じます。

この回答への補足

混乱させてすみません。この問題を考え始めてから数日間『混入』のほかに使役や影響をでなく『・・させる』という用例があるだろうか考え続けています。が一方,その後の報道の大多数が『混入させた』と言っているので,私の言語感覚の方がズレているのだろうと消沈していたところ,「興味ある話題」と言っていただけてうれしい限りです。

私の質問が皆さんを「混乱させた」のです。
係員が車を移動させたとき運転者は指示に従って移動したのです。
司会者が冗談を言ってその場の緊張を緩和させ(した)たのです。
リーダーの叱咤激励が事業を拡大させた(した)のです。
後の例ほどどちらも許せる気がします。

さて,『容疑者Aは(共犯者Bをして)食品に農薬を混入させた』のか『A自らが混入した』のか,どちらを自然に感じますか。

『させた』を使う立場を想像すると,自然にか事故でかすでに混ざってしまっている状態を『混入』と言う意識が強いのだろうと理解できます。

補足日時:2014/01/27 20:53
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興味ある話題ですね。


基本的には、No.7の方の考えを支持します。結局、自動詞・他動詞の問題に行き着くでしょう。本来日本語は「自・他」の区別がはっきりした言語です。今話題になっているのは、「漢語+する」の形ですが、これはちょっと置いて、和語に限ればかなりの動詞に「自・他」を認めます。しかし、そのかなりの部分は「古語」の時代に「す・さす」という使役の助動詞がついてできた「使役形」でした。「泳ぐ」という「四段動詞」→「泳がす」や、その影響を受けた「生く」という「二段動詞」の「生かす」などがあります。「寝る」の場合は本来の則によって「寝さす」など、複数形の変化を経て「現代語」では「他動詞」として定着しました。本来使役の助動詞だったものが、動詞に吸収されて一語化したわけです。
 共通語では、使われなくなった「寝さす」などは、関西方面の語句には残っています。日本人はこうして「自・他」の区別を育ててきたように思います。「凍る」には「凍らす」、「燃える」には「燃やす」というように。しかし、日本語の動詞にも片方しかない語(「いる」「ある」など)は存在しますが。

 さて、漢語の場合は、どうでしょうか。「漢語」について言えば、例えば「混入」とは「する」のか「される」のか「状態」をいうのかが分からない。「拡大」も「する」のか「される」のか分からない語ですから、日本人にはいろいろ問題が生じます。

 そこから、自動詞・他動詞兼用の語という言い方が出てきます。そこで、結論は「自動詞」と受けとった人は「混入させた」と書き、「他動詞」と受け取った人は「混入した」と書きます。
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本来混入するはずのない農薬を、混入するように仕向けた、という意味です。


混入するように仕向ける=混入させるで、混入するように仕向ける=混入するではありませんね?
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この「混入する」は自他同形なので、二つの表現方法ができます。

そのため、どちらかの言い方に馴れないというか抵抗がある向きもあるでしょう。
1)他動詞
「冷凍食品に薬物を混入した」
2)自動詞
「冷凍食品に薬物が混入した」という言い方を、更に「他動詞の代わりの使役」にすることで、「冷凍食品に薬物を混入させた」という、1)の他動詞的表現に転換することができます。

一般的な自動詞に対して、「他動詞の代わりの使役」や口語的な使役動詞の表現もできます。
水が凍る(自動詞)
水を凍らせる(他動詞の代わりの使役)
水を凍らす(使役動詞)

そして自他同形サ変動詞の場合での「他動詞の代わりの使役」表現には次の例があります。
冷凍食品に薬物を混じた⇔冷凍食品に薬物を混じさせた
車を移動した⇔車を移動させた
車をストップする⇔車をストップさせる
緊張を緩和する⇔緊張を緩和させる
事業を拡大する⇔事業を拡大させる
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>自分で行った行為に『させた』(を)言う



ということは、実は、良くある。

私(先生)は、生徒にグランドを「走ること」をさせた。

「走らさせた」という用法もある。
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「混入(する)」の意味を改めて確認してみると、「ある物の中へ異質の物をまぜて入れること。

また、まじり入ること。」となっています。
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/83910/m1u/% …
「まぜて入れること」という他動詞と、「まじり入ること」という自動詞、両方の意味があることになります。

「農薬を混入した」は他動詞で、「(意図的に)混入したという行為」に重点を置いていると思います。
「農薬を混入させた」は、「農薬が混入した」という自動詞の使役形になっており、「混入した物」に重点が置かれています。
これらの2文を比較すると、前者は容疑者(作用者)に重点を置いた表現で、後者は農薬(被作用者)に重点を置いていることになると思います。
容疑者よりも農薬自体に重点を置いて報道する気持ちがあったため、(無意識的にですが)自動詞を採用する結果になったのではないかと思います。
 
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ここで話がややこしくなるのは、「混入する」に「AがBを混ぜる」と「Bが混ざる」の両方の意味があるからです。

前者の意味で考えれば「農薬を混入した」でいいのですが、「混入する」の意味を後者で考えている人はこのようなときに何と表現すればいいのか、ということになります。確かに「させる」の基本的な意味は他者を使役してそうするように仕向ける、強制する、といったようなものですから、容疑者が自分の意思で行ったことには使えない気もします。
そこで、ややこしくならないように後者のような意味しか持たない言葉を考えました。例えば「消滅」。これには「消える、滅びる」という意味しかなく、「消す、滅ぼす」という意味はありません。「開発によって貴重な珊瑚礁が消滅した」などと使います。ではこの文を「開発が」を主語として言い換えたらどうなるでしょうか。「開発が貴重な珊瑚礁を消滅させた」となるでしょうか。なるとしたら「させる」は第三者を 使役するという意味だけでないということになり、「混入させる」も正しいということになるのですが、さてどちらでしょうか。

この回答への補足

私も『させた』が使える用例を考えてみました。(毒物を作る目的で**を注入し)「化学変化『させた』」。誰(何)を使役して化学変化させたのでしょうか,食材,成分? 珊瑚を消滅させたのは開発?人間? 省略や置き換えが誰にでもわかるから違和感を感じずに済むのだとおもいます。

補足日時:2014/01/26 15:09
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> 自然現象や,事故で『混入した』のではなく,故意に行ったのだから『させた』なのだという説明は,私としては理解できません。



質問者さんが納得出来るかどうかはともかく、
仰るように、「誰かが故意に混入した」場合だけで無く、自然に混ざってしまった場合も「混入した」という表現が使われます。

しかし、「混入させた」という表現で有れば、少なくとも「自然に混入した」という意味合いは無くなると思います。

報道関係では、どちらとも取れる紛らわしい表現は出来るだけ避けると思います。

「誰かが故意に混入した」と言う事を強調したい場合、あえて「自然混入」と区別するため「混入させた」と使い分けていると思います。


つまり、「文法的にどうとか」と言う事より、「一般視聴者がいかに理解しやすいか」の方を重視しているかでは無いかと。

この回答への補足

「文法的には間違っているが,事故や自然現象で混入した場合と区別し,容疑者逮捕の報道にもかかわらず勘違いするかもしれない一般視聴者のために」あえて使い分けているとしたら,納得できないまでも許せる気がしてきました。

補足日時:2014/01/26 14:26
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No1さんの回答に同意します。

 『混入させた疑い』 であっていると思います。

混入した: 本来、入ってはいけないものが、”何らかの ミス で” 混入してしまったことです。 そのためにその物質は作業場の周囲に存在するものです。(もちろん 「混入した」 には 故意に「混入させた」 の意味も入っていますがニュアンスとしては弱くなります。)

混入させた: 本来、入ってはいけないもので、作業場の周囲にも存在しないもののため、 故意 の混入なので、 ”意思をもって” 混入させた との疑いですね。

恐らく、 読売新聞,産経ニュース は過去に言葉の使い方で 痛い目にあった経験があるのでかなり控えめな表現にしたものと思います。
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