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日本語を勉強中の中国人です。ビジネス日本語についてお伺いします。以前も聞いたことがある質問なのですが、まだよくわかっていません。もう一度教えていただけませんか。

「かしこまりました。今日の午後三時にお越しになるのですね。そのように社長の田中に申し伝えます。」

上記の文は秘書が電話でお客様に言う言葉として自然でしょうか。「申し伝える」という言葉は社長に敬意を示すことになるのでしょうか。それともお客様に対してでしょうか。もし前者でしたら、社内の人間に敬語を使うことになってしまい、お客様には失礼ですね。

また、質問文に不自然な表現がありましたら、それも教えていただければありがたく思います。よろしくお願いいたします。

A 回答 (28件中11~20件)

#4です。



>直接目的語のAに重点を置いたのか、間接目的語のBに重点を置いたのか、誰(話し手、聞き手、間接目的語のB)が決めるのでしょうか。それとも、会話のなかで、3人はそれぞれ自分の感覚でAかBに重点を置くのか判断しているのでしょうか。もしそうだとすると、3人の感覚にずれが発生したら(AとBのどちらに重点を置くことが一致していないことを指す)どうしよう。でも、日本人同士は以心伝心が上手なのでそういう感覚のずれがあまり発生しないでしょうね。

全くご指摘のとおりです。
前後の脈絡でどちらにも解釈できる場合はよくあります。
「もうご飯は食べられましたか」という文にしても、前後の関係が全くわからなければ、尊敬なのか受身なのかわからないでしょう。
シチュエーションというものが非常に重要です。
ただ、日本人でも感覚のずれが発生することはよくあります。
「かしこまりました。今日の午後三時にお越しになるのですね。そのように社長の田中にお伝え(いた)します。」
という文で、身内の社長を立てているのでお客様に対して失礼だと思う人もいれば、お客様の伝言に対する敬意を示しているのだから正しい表現だと思う人もいます。
わたしは、シチュエーション次第で、どちらの場合もあり得る、という立場。
そのことは、感覚的にも文法的にも筋が通っていると思っています。
  
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この回答へのお礼

何度もご丁寧に教えていただきありがとうございます。「結構です」の取り方に似ているということでしょうか。外国人はかわいそうすぎます((T . T)。

お礼日時:2014/07/13 17:14

#161311tobiさんのご投稿に関して、真摯に応じていただいたことをまずお礼申し上げておきます。


「できればこれを最後にしたいと思います。」とおっしゃる点、同感です。
長すぎると質問者さんにもご迷惑でしょうから。
以降は、近況報告ということで述べさせていただきます。

実は、この件に関しては、先月、文化庁文化部の国語科に2度ほど問い合わせました。
「敬語おもしろ相談室」というサイトで「申し伝える」を謙譲語2であると明記していたからです。
内容は次のとおり。
【> 「敬語おもしろ相談室」は、非常にわかりやすくて参考になります。
> http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/keigo/chap …
> ただ、第六話で、「申し伝える」が謙譲語IIとなっているのですが、これはおかしいのではないでしょうか。
> 聞き手に対する敬意であるなら、部長に対して、「わかりました。そのように社長に申し伝えておきます」と言っても良いことになってしまうからで す。
> これは不可だと思います。
> 個人的には、
> 条件 A :「伝言を頼んだ人」と「伝言を受け取る人」が<目上→目下>の関係であること。
> 且つ、
> 条件 B :「伝言を頼んだ人」が「話し手」より目上であること。
という条件下のみで使える謙譲語Iだと思うのですが、いかがでしょうか。】

これに対する国語科の返答内容から以下に抜粋します。

<謙譲語IIであれば、課長が部長に対して「わかりました。そのように社長に申し伝えておきます」と言えることになるのではないか、というわたしの指摘に対して>
【 話し手である課長は、敬語使用上、聞き手である部長だけでなく、発話内人物である社長も意識しなければいけないことになります。
部長に対して丁重に表現するだけの謙譲語II「申し伝える」を使用すると、社長に対する敬語を欠いてしまうので、適切ではないという判断ができるのです。
話し手、聞き手、発話内に出てくる人物の関係が変わることによる適否の変化です。】

この最初の返答に対して、わたしは次のように再質問しています。
要約を抜粋します。
【 おっしゃりたいことはよくわかるのですが、「申し伝える」という動詞は、「目下に向けて伝言する」という意図が非常に強いと思うわけです。
聞き手が目上だから使う、という意図とは若干、異なるのではないか、ということです。
「申し伝える」は謙譲語IIではなく、特殊な形態を持つ謙譲語Iではないか、と考えるのは、この感覚が根幹になっているからなのですが、こうした個 人的な感覚だけでは心元ないかもしれません。
そこで、敬語の指針が挙げておられる他の謙譲語IIに貴解釈を適用してみたいのですが、その場合でも、次のような表現はできないことになるかと思いますが、いかがでしょうか。
いずれも、
 話し手(=課長) < 聞き手(=部長) < 発話内人物(=社長)
というシチュエーションです。
・明日、社長のお宅に参ります。
・社長のお顔は存じています。
これらの表現は、(謙譲語IIですから)社長に対する敬意は示されていませんが、特に問題はない、と思います。】
これに対する回答は今のところありません。
いずれ改めて質問してみるつもりですが、その前にお勧めの本を読んでみることにしましょう。
ネットオフにあるかな・・・。
  
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この回答へのお礼

申し訳ないのですが、国語科の返答内容だけ理解できました。日本人の心の仕組みはとても複雑ですね(T O T)。

お礼日時:2014/07/13 17:08

 No.15のhakobuluさんのコメントに関して。


>資料をたくさん読めば良い(正しい)回答ができるわけではありません。
 そのようにお考えならいささか残念です。
 できればこれを最後にしたいと思います。
 
>なるほど。そういう考え方もあるわけですか。
 当方はそうは考えません。主観では微妙な問題と感じますが、専門家が繰り返し断言しているのですから、「そういう考え方をするべき」だと思います。
 当方は数年前まで敬語のことは何もわからずにいました。勉強の必要性を痛感し、「敬語の指針」も繰り返し読みました。その頃ブログなどに書いたことをいま読み返すと、恥ずかしくなります。
 敬語に詳しい人にすすめられて『敬語再入門』を読んだのが2012年です。それまで疑問に思っていたことが数多く解決し、視界が一気に開けました。「敬語の指針」にも辞書にも書いていないことが山ほど書いてあります。
 当方は「敬語の指針」や辞書にもインネンをつけることがある無礼な人間ですが、「この人には逆らってはいけない」と考える識者が何人かいます。菊地康人氏はそのひとりです。
 すでに書きましたが、まず『敬語再入門』を読んでいただけませんか。ちゃんと読めば、なぜ当方が〈「そういう考え方」をするべき〉と考えるのかわかると思います。もしかすると当方が誤読しているのかもしれませんが……。
 
【質問 1311tobiさんは、この解釈に納得している、ということでよろしいでしょうか。】
 100%納得しているわけではありませんが、「そういう考え方」をするべきだと考えます。
 当方はこの問題に関して「論議」している気はありません。主観をふりかざす気もありません。信頼できる専門家の記述を紹介しているだけです。それが納得できないのなら、当方の引用のしかたが不十分なでしょう。

>「はい、間違いなく伝えます」
>これは、むしろ、失礼になると思われませんか?
『敬語再入門』を読むまでは、そういうことも考えました。しかしいまは「違うんだろうな」と思います。もしかすると、「伝えます」が敬度不足と感じるなら「ご」をつけない「伝言いたします」がいいのかも、と考えています。
 同じような主張を何度も繰り返すよりは、まず『敬語再入門』を読んでいただけませんかね。続きがあるなら、それからにしませんか。

『敬語再入門』の読書メモを読み返しました。「申し伝える」は「謙譲語IIの性質をもつ」そうなので、当方のコメントNo.12を訂正します(泣)。
現在、手元に現物がないので正確な記述はわかりませんが、このような詳細な分類をしている資料はほかに見たことがありません。当方は自分の主観よりはこういう記述を信用します。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2327. …
================引用開始
 P.91〈「申す」を含む語〉では、「申す」を含む複合動詞をいくつかに分類している。
1)謙譲語Iの性質をもつ……申し上げる/申し受ける
2)謙譲語IIの性質をもつ……申し伝える
3)謙譲語ないし改まった趣きが感じられる……申し添える
4)多少改まった趣きが感じられる……申し付ける
5)謙譲語も改まった趣きもすでにない……申し合わせる/申し込む
================引用終了

 下記に追記しました。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3037. …

 当方が「お伝えします」に関して初めて書いたのは、たぶん下記の【1】(2009年01月23日)です。以降いろいろな意見を目にしました。
【1】【雑談用トピ】(145/2009年01月23日)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?page=3&comm_id=173606 …
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この回答へのお礼

度々ありがとうございます。同じ「申し」で始まる語彙でも分類がたくさんありますね。参考サイトは見れなくて残念に思います。

お礼日時:2014/07/13 13:50

#13です。


#12さんの1311tobiさんにお答えする形で、またおじゃまします。

> ただ、日本語学習者の微妙な質問に答えるのなら、ほかの資料もあたるべきでは。

どのような態勢で答えるかは個人の自由でしょう。
資料をたくさん読めば良い(正しい)回答ができるわけではありません。
他にも、色々、指摘したいことはありますが、瑣末なことなので自制し、ひとつだけだけ質問させていただくに留めておきます。

>「先生の荷物=お客様の伝言」
 感覚的には、わからなくはありません。
 しかし、『敬語再入門』のP.238では、「お持ちする」は[「……のために」を高める]言葉に分類されています。すでに書いたように「お伝えする」は[「……に」を高める]言葉になっているので、同様には扱えません。

なるほど。そういう考え方もあるわけですか。
「先生のカバンは、わたしがお持ちします」→「わたしが先生のためにお持ちする」という解釈はできるが、
「お客様の伝言は、わたしが社長にお伝えします」→「わたしがお客様のために(社長に)お伝えする」という解釈はできない、ということですね。

【質問 1311tobiさんは、この解釈に納得している、ということでよろしいでしょうか。】

そうであれば、感覚、あるいは見解の相違、と言うしかないでしょうね。
この問題に関してこれ以上論議する途は閉ざされることになります。
#5では、
『「そのように社長の田中にお伝えします」
 個人的には「これでもいいかな」と思います。』
とおっしゃっていますよね。
ご自身の感覚にもっと自信を持ってよいのではありませんか。
なんで、
『しかし、敬語の専門家が×としているので避けたほうが無難でしょう。』    
という結論になるのか、よくわかりませんね。
「わたしのさっき言ったことは、大変重要なことだから、くれくれも忘れないように社長に伝えてくれよ」
「はい、間違いなく伝えます」
これは、むしろ、失礼になると思われませんか?
無難であるという考えを提示するのは構いませんが、そのことと、正しいのか否かは別問題ですから、こちらのほうに関してもお考えを明確にすべきでしょう。(むろん、主観になるでしょうが、それは当然ですし何も問題はありません)
  
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この回答へのお礼

ご意見ありがとうございます。

お礼日時:2014/07/13 13:33

 No.13のhakobuluさんのコメントに関して。



>そもそも敬語に関しては、辞書と<敬語の指針>しか読んだことがありません
 そのうえで主観に自信をお持ちになるのは自由でしょう。
 ただ、日本語学習者の微妙な質問に答えるのなら、ほかの資料もあたるべきでは。当方は自分の主観ウンヌンではなく、信頼できる書籍に質問にピッタリの記述があったので紹介しています。
 そもそも「お伝えします」に関して、「敬語の指針」にも一般の辞書にも、詳しい記述はなかったと思いますが……。

>「先生の荷物=お客様の伝言」
 感覚的には、わからなくはありません。
 しかし、『敬語再入門』のP.238では、「お持ちする」は[「……のために」を高める]言葉に分類されています。すでに書いたように「お伝えする」は[「……に」を高める]言葉になっているので、同様には扱えません。
 同書の詳細なリストを是非一度ご確認ください。

 ちなみに『敬語』『敬語再入門』の著者は、「敬語の指針」の作成メンバーです。おそらく主要メンバーだと思います。
 当方は、いろいろ問題が感じられる「敬語の指針」よりもずっと信頼できると考えています。一読されることをオススメします。
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この回答へのお礼

度々ありがとうございます。機会がありましたら、私も読んでみたいと思います。

お礼日時:2014/07/13 12:56

#11です。


今回のご質問に密接に関係する事柄ですので、#12の1311tobiさんのご投稿について述べさせていただきます。

1.
> ヒトサマの主張にあまり口を挟みたくありませんが……。

そのようなご懸念は不要でしょう。
質問に対する理解を深めるよすがとなるわけですから、他投稿への論理的な反論は、質問者さんにとってもむしろ大いに歓迎されるべきものだと思います。
大事なことは、1311tobiさんのように敬語(少なくとも丁寧語)を使用し、表現上の失礼が無いようにすることだけです。
内容に関する建設的な批判は大いにし合うべきだと思います。
根拠のない非難中傷や、根拠があっても無礼な物言いなどは、見ていても見苦しいものですが、そのことと論理的に批判し合うこととは、全く別物です。

2.
わたしは、「そのように社長の田中にお伝えします」が社長に敬意を示してはいない、とは一言も言っていません。
敬意を示さない場合もある、と言っています。
じゃあ、その場合、なんのための謙譲語1なのかといえば、「お客様の伝言をお伝えする」という意図の謙譲語1である、ということ。
つまり、「お伝えする」という敬意の向かう先(対象)は、「社長の田中に」(間接目的語)なのか、「お客様の伝言を」(直接目的語)なのか、ということは、そのときのシチュエーション次第で異なる、ということを言っているわけです。
典拠さえあれば正しいわけではありませんが、この考え方の元になっているのは謙譲語1の定義です。
<敬語の指針>15ページで、次のように定義されています。
--------------------------------------------------------
【謙譲語1】
自分側から相手側又は第三者に向かう行為・ものごとなどについて,その向かう先の人物を立てて述べるもの。
【解説2:<向かう先>について】
例えば「先生にお届けする 「先生を御案内する」などの「先生」は<向かう先>であるが,このほか「先生の荷物を持つ」「先生のために皿に料理を取る」という意味で「お持ちする」 「お取りする」と 述べるような場合の「先生」についても,ここでいう<向かう先>である 。
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/bunkasingi …
--------------------------------------------------------
この解説を素直に解釈すれば、「相手側」には、「相手側の所有物」「相手側が所属しているもの」なども含まれると考えて良いでしょう。
「向かう先」というのは、自分の動作が影響を及ぼす先、といった意味だと思います。
「先生の荷物=お客様の伝言」という構図でしょうから、謙譲語1というのは直接目的語に向かうことができる用法である、とわたしは解釈しているわけです。
これを否定なさるのであれば、その根拠をぜひ教えていただきたいと思います。
もしあれば示していただいても結構ですが、「典拠」である必要はありません。ご自分の主観として論理的にどう思うかをお示しいただくほうが大事です。

わたしの場合、そもそも敬語に関しては、辞書と<敬語の指針>しか読んだことがありませんので、これらの内容とわたしの感覚が一致したものに関しては、それを根拠として回答しています。
大事なことは、典拠さえあればすべて正しいわけではない、ということ。
その典拠を選択・採用するという行為自体が主観になるわけですから、どんなに典拠を示したとしても、それを示した人が「わたしもそう思う」と主観を述べているにすぎないのです。
専門家や学者というのは、あるひとつのことを長くやっている人物の肩書きにすぎず、必ずしも正しいことだけを言っているわけではありません。(むろん、素人よりは正しい場合の確率は高くなるでしょうが、その差は知れたものでしょう。事案によっても違いますが)

3.
>「社長のお考えは、わたしから全員にお話しします」の場合は「お考え」が「社長への敬意」を示しています。「お話しします」は「全員への敬意」を示しています。[「……に」を高める]言葉ですから。
「犯人の要求は、私が家族にお伝えします」
「犯人の要求は、わたしから家族にお話しします」
 なら、「犯人(の要求)」への敬意は含まれませんよね。

シチュエーションによって異なる、と先述しましたが、たしかに、その違いは極めて微妙です。
しかし、その微妙な違いを、わたしたちは無意識に使い分けていると思います。
「社長のお考えは、わたしから(社員)全員にお話しします」という文において、社員は社長の目下ですから、社員に敬意を示していることにはなりません。
それでも、この文の場合は、自分の動作である「お話しする」が「社長のお考え」に向かっており、「社員」に向かっているわけではないので、違和感のない表現になっているわけです。
1311tobiさんの説だと、必ず社員に敬意を示していることになるので、このような表現はできないことになるでしょう。
「犯人の要求は、私が家族にお伝えします」の場合、犯人への敬意でないことは明らかです。
なぜなら、「犯人」に敬意を示すというシチュエーションが想定不可能だからです。
逆のパターンで、「ご家族の要求は、私が犯人にお伝えします」の場合も考えてみましょう。
この場合、省略表現を検討してみるとわかりやすいかもしれません。
「ご家族の要求は、私が(犯人に)お伝えします」
「それ(ご家族の要求)は、私が犯人に伝えます」
それぞれの発言がなされた状況を想像なさってみてください。
どちらも自然に感じるのではないでしょうか。
全く同じことを言っているにも拘わらず、「伝える」という動作が、前者は「ご家族の要求」、後者は「犯人」に向かっていることがおわかりになると思います。
( )内は省略されることもあり、省略されなくても、その場の状況や会話の流れで、あまり重要性を持たない要素となっている場合は往々にしてあります。
そのような場合に敬意の向かう先としての値打ちを失ってしまいがちである、ということです。
  
  

この回答への補足

申し訳ないのですが、訂正いたします。

×とりあえずお二人のご意見の分岐点【が】わかってきました。
⚪︎とりあえずお二人のご意見の分岐点【は】わかってきました。

補足日時:2014/07/13 12:51
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この回答へのお礼

度々ありがとうございます。敬語は本当に難しいですね。とりあえずお二人のご意見の分岐点がわかってきました。

お礼日時:2014/07/13 12:48

 No.11のhakobuluさんのコメントに関して。



 微妙な気もしますが、「申し伝える」は謙譲語Iでしょう。
 謙譲語IIの代表格とも言える「申す」は「プラトンが申しているように……」のように、典型的な丁重語の用法があります。
 一方、「申し上げる」になると謙譲語Iになり、典型的な丁重語の用法はなくなります。このあたりは『敬語再入門』のP.267に明記されています
 ここから類推すると、「申し伝える」も謙譲語Iと考えるべきです。
 ただし、謙譲語Iと謙譲語IIの話は非常に微妙ですし、辞書類も採用していません。詳しくはhttp://oshiete.goo.ne.jp/qa/8499357.htmlをご参照ください。あまりこだわっても、ややこしくなる一方の気がします。「謙譲語」と考えておけばよいと思います。

>「そのように社長の田中にお伝えいたします」のような謙譲語1の表現でも、シチュエーションや会話の流れによっては、社長に敬意を示しているとは限らない、という点です。
 これは何か典拠があるのでしょうか。それとも単なる主観ですか?
 ヒトサマの主張にあまり口を挟みたくありませんが……。
 当方はNo.5で〈会社員が部外の人に「部長にそうお伝えしました」などと言ってしまう──それが誤りになってしまう〉と書きました。典拠も示しました。
 No.6のかたも〈「お伝えします」と「お伝えいたします」はおっしゃる通り、社長に敬意を表す謙譲語(詳しく言えば謙譲語I)です〉と書いています。具体的な典拠はあげられていませんが、大石初太郎氏の説に基づいていると思われます。詳しくは↑のhttp://oshiete.goo.ne.jp/qa/8499357.htmlをご参照ください。
 同感です。だから「誤りになってしまう」のでしょう。

 さらに典拠をあげます。
『敬語再入門』のP.237には[「……に」を高める]言葉の例として「お伝えする」「お話しする」があげられています。当然のことながら[「……を」を高める]言葉のなかにはどちらもありません。この本は、両方の可能性がある場合は、そう明記しているはずなのですが……。
 つまり「社長に敬意を示しているとは限らない」ではなく、「社長に敬意を示すことになってしまう」のでは。
「社長のお考えは、わたしから全員にお話しします」の場合は「お考え」が「社長への敬意」を示しています。「お話しします」は「全員への敬意」を示しています。[「……に」を高める]言葉ですから。
「犯人の要求は、私が家族にお伝えします」
「犯人の要求は、わたしから家族にお話しします」
 なら、「犯人(の要求)」への敬意は含まれませんよね。

 個人的には「お伝えします」は相当微妙だと思いますが、
「お客様の件は私が上司にご相談します」
「クレーマーの件は私が上司にご相談します」
 だと、どちらも「ご相談します」は「上司に対する敬意」です。「ご相談する」も[「……に」を高める]言葉です。
 敬語の専門書が明記している以上、くつがえすにはそれなりの典拠が必要だと思います。
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この回答へのお礼

度々ありがとうございます。申し訳ありませんが、「かしこまりました」のご質問はとても高度な内容で現時点で理解できませんでした。「お伝えします」はNo.4さんのおっしゃる間接目的語、すなわちNo.6さんのおっしゃる受け手だけ高めるというご解釈であれば、外国人には相当楽になります。「お伝えいたします」についてのご意見(聞き手と受け手/間接目的語に両方敬意を示しているかどうか)もお聞かせ願えれば幸いです。

お礼日時:2014/07/09 22:54

#10です。



「申し伝える」が謙譲語1なのか謙譲語2なのか、というのは、非常に難しい問題です。
ややこしいので、今回の質問では保留にするほうが良いでしょう。
興味があれば、新しく質問することにして。
いずれにしても、みなさんが一致しているように、お客様に失礼な表現ではない、ということは確かです。

今回の件で、もっとも重要なことは、
「そのように社長の田中にお伝えいたします」のような謙譲語1の表現でも、シチュエーションや会話の流れによっては、社長に敬意を示しているとは限らない、という点です。
「社長のお考えは、わたしから全員にお話しします」のような場合と同じです。
「お話しします」という謙譲語1を使っていますが、別に「全員」に敬意を示しているわけではなく、「社長のお考え」に敬意を示しています。
つまり、敬意を示す先が直接目的語(~を)なのか、間接目的語(~に)なのか、というのは、シチュエーション次第です。
この問題と、「申し伝える」の構造を、一緒に考えようとするのは、日本人でも大変です。
分けて考えたほうが良いでしょう。

この回答への補足

「お伝え致します」なら、まだ許されるかも(社長とお客様に両方敬意を払うことになる、お客様の心が広ければ気にしないかも)と認識しております。私のこの認識は間違っているのでしょうか。

補足日時:2014/07/09 02:15
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この回答へのお礼

度々ありがとうございます。「申し伝える」が謙譲語1なのか謙譲語2なのかで議論中ですね。とりあえず、お客様に失礼な表現でなくて安心いたしました。

お礼日時:2014/07/09 02:10

#9です。


例文11で、お約束の訂正です。

×『わかりました。今日の午後三時に来るのですね。そのように主任に申し伝えます』(条件 A に合わない)

○『わかりました。今日の午後三時に来るのですね。そのように主任に申し伝えます』(条件 B に合わない)
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この回答へのお礼

了解です。ありがとうございました。

お礼日時:2014/07/09 02:05

#4です。


今回は、2点について述べます。

◇◇◇◇◇
最初は、#2さんへのお礼内容に関して、出しゃばってみたいと思います。
>「お伝えします」と「お伝えいたします」だと社長に敬意を使うことになってしまい、使ってはいけない理由はまだよく理解できておりません。

「お伝えします」は謙譲語1の素直な形です。
[#4の1]を、まず、しっかりと理解してください。
謙譲語1の基本法則なので、まず、これを覚えることが先決です。
「そのように社長の田中にお伝えします」は、謙譲語1の正しい表現です。
「伝える」という自分の動作に関して、「伝える先(=社長)」に重点を置くこともできますし、「伝えるもの(=お客様の伝言)」に重点を置くこともできます。
今回の例文の場合、「伝える先(=社長)」に重点を置いているなら誤りになりますが、「伝えるもの(=お客様の伝言)」に重点を置いているなら正しい表現になるわけです。
どちらに重点を置くのが自然なのかは、その場の雰囲気や口調、あるいは、前後の脈絡から判断するしかありません。
その境目は微妙ですが、どちらの場合にも使える、ということは覚えておいてください。

◇◇◇◇◇
次は、本題である「申し伝える」という言葉についてです。
実は、これは、かなり特殊な謙譲語1と言えます。
この謙譲語1を使うためには、次のような条件が必須だと思うからです。
条件 A :「伝言を頼んだ人」と「伝言を受け取る人」が<目上→目下>の関係であること。
且つ、
条件 B :「伝言を頼んだ人」が「話し手」より目上であること。
この2点です。
以下の例文で検証してみると、「申し伝える」を使えるのは3~5の場合だけと言って良いでしょう。
・話し手はすべて Y 課長。
・「伝言を頼んだ人」=◎。
・「伝言を受け取る人」=■。
・『』内は Y 課長の言葉。
どの場合も、伝言は「◎→ Y 課長→■」という順で流れます。
上記の条件を図式化すれば、「◎>話し手 且つ ◎>■」となります。
この条件が整っている場合に限って「申し伝える」という表現が可能になる、と個人的には考えます。

(ア)話し手( Y 課長)が目上(社長)から伝言を頼まれた場合。
1.
◎=社長
■=お客様<◎の目上>
×『かしこまりました。今日の午後三時にお越しになるのですね。そのようにお客様に申し伝えます』(条件 A に合わない)
○→「お伝えします」

2.
◎=社長
■=社長婦人<◎の身内>
×『かしこまりました。今日の午後三時にお越しになるのですね。そのように奥様に申し伝えます』(条件 A に合わない)
○→「お伝えします」

3.
◎=社長
■=部長<◎の目下>&[ 話し手の目上 ]
○『かしこまりました。今日の午後三時にお越しになるのですね。そのように部長に申し伝えます』(条件 A 及び 条件 B に合う)

4.
◎=社長
■=同僚課長 A<◎の目下>&[ 話し手の身内 ]
○『かしこまりました。今日の午後三時にお越しになるのですね。そのように A に申し伝えます』(条件 A 及び 条件 B に合う)

5.
◎=社長
■=係長<◎の目下>&[ 話し手の目下 ]
○『かしこまりました。今日の午後三時にお越しになるのですね。そのように係長に申し伝えます』(条件 A 及び 条件 B に合う)

(イ)話し手( Y 課長)が身内(同僚課長 A )から伝言を頼まれた場合。
6.
◎=同僚課長 A
■=社長<◎の目上>
×『わかりました。今日の午後三時に来るのですね。そのように社長に申し伝えます』(条件 A 及び 条件 B に合わない)
○→「お伝えします」

7.
◎=同僚課長 A
■=同僚課長 B<◎の同僚>
×『わかりました。今日の午後三時に来るのですね。そのように B に申し伝えます』(条件 A 及び 条件 B に合わない)
○→「伝えます」

8.
◎=同僚課長 A
■=係長<◎の目下>
×『わかりました。今日の午後三時に来るのですね。そのように係長に申し伝えます』(条件 B に合わない)
○→「伝えます」

(ウ)話し手( Y 課長)が目下(係長 A )から伝言を頼まれた場合。
9.
◎=係長 A
■=社長<◎の目上>
×『わかりました。今日の午後三時に来るのですね。そのように社長に申し伝えます』(条件 A 及び 条件 B に合わない)
○→「お伝えします」

10.
◎=係長 A
■=係長 B<◎の同僚>
×『わかりました。今日の午後三時に来るのですね。そのように B に申し伝えます』(条件 A 及び 条件 B に合わない)
○→「伝えます」

11.
◎=係長
■=主任<◎の目下>
×『わかりました。今日の午後三時に来るのですね。そのように主任に申し伝えます』(条件 A に合わない)
○→「伝えます」
  
ご質問文に挙がっている例文は、上記3と同じ構図で、
◎=お客様
■=社長<◎の目下>
○『かしこまりました。今日の午後三時にお越しになるのですね。そのように社長に申し伝えます』(条件 A 及び 条件 B に合う)
ということになります。

3~5の例文に見られるように、この言葉は、直接目的語に対してだけ敬意を示すことができます。 間接目的語に敬意を示すことはできない性質を持っています。
先に、特殊な謙譲語1と述べましたが、そういう意味です。
かといって、謙譲語2ではありません。
あくまで「お客様(の伝言)」に対して敬意を示す表現だからです。
また、もし謙譲語2だとすれば、話し手に敬意を示していることになりますが、部長に対して、
『係長は少し遅れるそうです。そのように社長に申し伝えます』と言うことはできないからです。

色々、ややこしい説明でしたが、次の2つが要点です。
<基本的な謙譲語1>
「そのように社長の田中にお伝えします」は、謙譲語1の正しい表現です。
「伝える」という自分の動作に関して、「伝える先(=社長)」に重点を置くこともできますし、「伝えるもの(=お客様の伝言)」に重点を置くこともできます。
<特殊な謙譲語1>
「申し伝える」は、次の条件の元でだけ使える謙譲語1。
条件 A :「伝言を頼んだ人」と「伝言を受け取る人」が<目上→目下>の関係であること。
且つ、
条件 B :「伝言を頼んだ人」が「話し手」より目上であること。
疑問点は、どうぞ補足質問なさってください。
また、質問者さんの理解を深めるため、他の方からの反論もお受けしたいと思います。
    

この回答への補足

>また、もし謙譲語2だとすれば、話し手に敬意を示していることになりますが、部長に対して、
『係長は少し遅れるそうです。そのように社長に申し伝えます』と言うことはできないからです。

なぜ上記のセリフはY課長から部長に言ってはいけないのでしょうか。部長が目上なので、別にY課長から部長に敬意を示しても大丈夫でしょう。でも、社長にも敬意を示さないとね。どういう方法で社長に敬意を示すのでしょうか。

補足日時:2014/07/09 01:50
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この回答へのお礼

再びありがとうございます。こんなにもシチュエーションが大勢あるなんて想像さえもできませんでした。なかなか難しいですね。最後の二つの要点だけわかりました。挙げられた文のなかの「申し伝える」が謙譲語IIでない理由のご説明をもう少しお願いできないでしょうか。

お礼日時:2014/07/09 02:02

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