曲面z=f(x,y)は、曲面上の点A(x1, y1,z1)において偏微分可能とすると、点Aを通り方向ベクトルd1=(1,0, f_x(x1,y1)), ベクトルd2=(0,1,f_y(x1, y1))をもつ平面αの式はα: z-z1=f_x(x1,y1)*(x-x1)+f_y(x1,y1)*(y-y1)と表す事ができる。
※このf_x(x1,y1), f_y(x1,y1) は点Aにおける偏微分係数の事です。
すみませんグラフを載せる事ができないので分かりにくいと思いますが、xy平面上の点Bo:(x1+Δx, y1+Δy, 0), 点Bの真上、点Aと同じ高さにある点B:(x1+Δx, y1+Δy, z1), 点Bの真上、平面α上にある点C:(x1+Δx, y1+Δy, z2), そして点Cの真上、曲面z=f(x,y)上にある点D(x1+Δx, y1+Δy, z3)をそれぞれとります。
ここでz1=f(x1, y1)
z2= z1+f_x(x1,y1)*(x1+Δx-x1)+f_y(x1,y1)*(y1+Δy-y1)=z1+f_x(x1+y1)*Δx+f_y(x1,y1)*Δy
z3=f(x1+Δx, y1+Δy)
BD=z3-z1=Δz, CD=ε(x1, y1)とおくと、BD=BC+CD=(z2-z1)-z1=f_x(x1,y1)*Δx+f_y(x1, y1)*Δy+ε(x1, y1)となる。
ここでε(x1, y1)は点Boにおいて曲面z=f(x,y)を平面αで近似するときに生じる誤差のことである。ここで(Δx, Δy)→(0,0)としたときに ε(x1,y1)/√(Δx)^2+(Δy)^2→0となれば、全微分可能だといえる。
質問ですが、まず『ε(x1,y1)は、点Bo(x1+Δx, y1+Δy)において曲面z=f(x,y)を平面αで近似するときに生じる誤差』とありますが、点Boで近似するとはどういう事ですか??
また、誤差ε(x1, y1)のx1, y1はどこからきたのでしょうか?点Aの座標ですか?
次に、『ε(x1, y1)/√(Δx)^2+(Δy)^2→0ならば全微分可能』というところで、これを言い換えると√(Δx)^2+(Δy)^2すなわちABより先にε(x1,y1)が0に近づけばよいとあります。これはもし先に誤差ε(x1,y1)がだんだん小さくなると、曲線ADが三角形ABCの辺AC(これは平面α上にある)に近づくということでしょうか?
では仮にABがε(x1,y1)より先に0に近づく場合、ABがほぼ0になった時点でε(x1,y1)はまだほぼ0になっていないので、自分の推測ですが結局平面αが少し上に剥がれたような形になり、曲面z=f(x,y)は、点Aで平面αに近づくとは言えないので、全微分可能ではないという事でしょうか?
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
> 『ε(x1,y1)は、点Bo(x1+Δx, y1+Δy)において曲面z=f(x,y)を平面αで近似する
> ときに生じる誤差』とありますが、点Boで近似するとはどういう事ですか??
>また、誤差ε(x1, y1)のx1, y1はどこからきたのでしょうか?点Aの座標ですか?
「点Boで近似する」だなんてどこにも書いてないと思います。さらに、この引用部分に出て来るBoと、ご質問の最初の方に出て来るBoとは明らかに一致していません。が、ま、それはさておき。
(x1,y1)でz=f(x1,y1)の接平面になっている平面(これが平面α)の方程式をz=a(x1,y1,x,y)と書きましょう。すると当然
a(x1,y1,x1,y1)-f(x1,y1)=0
が成立っている。さて、ΔxかΔyが0でないとき、
a(x1,y1,x1+Δx, y1+Δy)-f(x1+Δx, y1+Δy)=ε
の右辺は必ずしも0にはならない。これが「誤差」です。もっと詳しく言えば「(x1+Δx, y1+Δy)におけるfの値であるf(x1+Δx, y1+Δy)を計算する代わりに、その近似値としてa(x1,y1,x1+Δx, y1+Δy)を使った場合に生じる誤差」ということです。
右辺はx1, y1, Δx, Δyのどれかが違えば値も違いますから、これをε(x1,x2)なんて書くのは不親切です。ε(x1,y1,Δx,Δy)のように明示した方が話がはっきりするでしょうに。
> 『ε(x1, y1)/√(Δx)^2+(Δy)^2→0ならば全微分可能』
(Δx, Δy)を(0,0)に近づける訳ですが、その近づけ方はいくらでもあります。たとえば「Δx=0と固定し、Δy→0とする」とか、「直線Δy=Δx上で、Δx→0とする」とか、「Δxを一定にしたままΔyを0に近づけ、それからΔxを一定にしたままΔyを0に近づけ、…を繰り返す」とか、「(Δx, Δy)= (r cos(1/r), r sin(1/r))として、r→∞にする」とか。そして、どんな近づけ方をしようとも、(つまり、(Δx,Δy)がどんな軌道を描くかには関係なく、とにかく(Δx,Δy)が(0,0)に近づいて行きさえすれば、)必ずε(x1, y1,Δx,Δy)/√(Δx)^2+(Δy)^2が0に収束するというんでなくちゃ駄目です。
> これを言い換えると√(Δx)^2+(Δy)^2すなわちABより先にε(x1,y1)が0に近づけばよい
んー、酷い説明だな。「先に」じゃイーカゲンすぎです。(たとえば t/(2t) はt≠0なら |分子|<|分母| ですから、「t→0とすると分母の2tより「先に」分子tが0に近づく」と言えるでしょ?でも t/(2t) → 1/2であって0ではない。だから「先に」じゃ話になりません。)
> では仮にABがε(x1,y1)より先に0に近づく場合、ABがほぼ0になった時点でε(x1,y1)はまだほぼ0になっていないので、自分の推測ですが結局平面αが少し上に剥がれたような形になり、曲面z=f(x,y)は、点Aで平面αに近づくとは言えないので、全微分可能ではないという事でしょうか?
仰るところがよく伝わらないんですが、ま、ナントナクの雰囲気としては、概ね合ってるような感じもしなくはない。ただ、「(Δx,Δy)がどんな軌道を描いて(0,0)に近づこうと、その軌道とは関係なく収束する」というポイントが見えてないっぽい気がしますし、「結局平面αが少し上に剥がれたような形」ってのは何のことだかさっぱり分かりません。(そもそも上も下もナイんですし。)
f(x,y) = ( (x,y)≠(0,0)のとき (x^2)y / (x^2+y^2)、(x,y)=(0,0)のとき 0 )
という関数を例にとって、丁寧にグラフを描いて考えてみると良いかなと思います。この関数はどんな(x,y)についてもf_x(x,y)もf_y(x,y)も存在しているけれども、(0,0)で全微分可能ではありません。
stomacmanさん、いつも分かりやすい回答をしていただきありがとうございます。
最初の質問についてですが、自分が読み違えていました。
それから誤差についてですが、ΔxとΔyがどんな軌道を描こうと、つまりどのような近づけ方をしようとも、ε(x1, y1,Δx,Δy)/√(Δx)^2+(Δy)^2が0に近づかなくてはならない訳ですね。
そうすると上に剥がれたような状態だけになるという事は確かにないですね。
本当に助かりました!!!
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