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3次元空間を考えます。
任意のベクトルAは極座標系の任意の3つの基本ベクトルer,eθ、eφを用いて、
A=Arer+Aθeθ+Aφeφと表せる。
とあるのですが、
er=(sinθcosφ,sinθsinφ,cosθ)eθ=(cosθcosφ,cosθsinφ,-sinθ)eφ=(-sinφ,cosφ,0)とxyz座標系を用いて表せて、er,eθ、eφはθとφによって異なるので、極座標系では基本ベクトルが無数にあると考えてよいのでしょうか?(初学者、独学中なので、イメージが湧きません)
θ=φ=30°のときの基本ベクトルを用いてAを表した場合とθ=φ=60°の基本ベクトルを用いて表した場合では、それぞれのer,eθ、eφの係数(成分)が異なると思うのですが、どの角度の基本ベクトルを使うのかは自由に決めていくと考えてよいのでしょうか?

A 回答 (3件)

No.2の者です.訂正です.



誤:緯線に沿った方向(真西) → 正:緯線に沿った方向(真東)
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この回答へのお礼

ありがとうございました

お礼日時:2015/02/07 01:11

thereshさん,こんばんは.



順を追って理解するために,簡単な2次元で説明します.

通常,基本ベクトルというのはその座標系の各成分が独立に変化する方向を取ります.例えば標準直交座標系である(x,y)座標系を考えてみましょう.この座標系は,原点とx,y軸が定められて初めて規定されます.原点の位置とx,y軸が決まれば平面上の全ての点には固有の座標が与えられます.その中の1つ点(3,2)を考えましょう.実際に紙等に図を描いてみてください.その点(3,2)からどの方向へ行けばy座標は変わらずにx座標だけが増えるでしょうか.答えは簡単ですね.x軸と同じ方向に進むときです.同様に点(2,8)でも取ってみましょうか.そこからどの方向へ進めばy座標は変わらずにx座標だけが変わるでしょうか.これも同じでx軸と同じ方向へ進むときです.また,x座標は変わらずにy座標が増えるにはy軸方向へ進めばよいです.ですから,標準直交座標系では基本ベクトルがちょうどx,y軸と同じ方向向いたベクトルe_x= (1,0),e_y=(0,1)となるのです.これは点の位置に依存せず,常に同じ方向を向いています.

では極座標系ではどうでしょうか.2次元極座標では,原点と動径方向が定まれば規定されます.点(r,φ)=(2,π)を図に描いてみてください.そこからどの方向へ進めばφは変わらずにrだけが増えるでしょうか.原点から遠ざかる向きですよね.点(1,π/4)の場合も考えてみてください.原点から遠ざかる方向というのは点の位置によって変わりますよね.しかし点(1,π/4)と点(3,π/4)ではその方向は同じです.つまり,rだけが増加する方向e_rはφにだけ依存することが分かります.e_r=(cosφ,sinφ)ですね.同様に,どの点から考えてもrが変わらずφが増加する方向はその点から反時計回りに回転する方向です.それがe_φ=(-sinφ,cosφ)なのです.

このように,極座標では点の位置によって基本ベクトルの向きが変わります.しかし,その向きは自由に選んでよいものではなくて,各点ごとにe_r=(cosφ,sinφ),e_φ=(-sinφ,cosφ)という向きの基本ベクトルを使わなければなりません.点の位置によって基本ベクトルは変わるので無数にあるといえば確かにそうですが,点の位置が決まれば基本ベクトルも決まります.

最後に3次元極座標に拡張します.これも同様に,e_rというのはφとθが変化せずにrだけが増加する方向であり,これはやはり原点から離れる方向です.e_φというのはrとθが変化せずにφだけが増加する方向であり,地球でいえば緯線に沿った方向(真西)になります.e_θも同様に考えて,経線に沿った方向(真南)ですね.

繰り返しになりますが,基本ベクトルe_Xとは,成分Xだけが増加する方向の単位ベクトルであり,それは点の位置によって異なることもありますが,各点に固有の基本ベクトルがきちんと存在しているので,自由に選べるものではありません.

分からない点があれば補足に書いてくださいね.
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> er,eθ、eφはθとφによって異なるので、


> 極座標系では基本ベクトルが無数にあると考えてよいのでしょうか?

> ベクトルを用いて表した場合では、それぞれのer,eθ、eφの係数(成分)が異なると思うのですが、
>どの角度の基本ベクトルを使うのかは自由に決めていくと考えてよいのでしょうか?

e_r,e_θ、e_φはθとφによって異なるのはそのとおりです.
無数にあるというよりは,問題にしている場所によって基本ベクトルが異なる,
というのが正しい言い方でしょう.
どの角度の基本ベクトルを使うのかは勝手に決めてはいけません.
その場所その場所でのθとφを使ったものが基本ベクトルになります.

わかりやすく地球上を考えましょう(地球を完全な球とします).
普通に考えると,上下方向,南北方向,東西方向で3次元座標系が作れます.
しかし,東京での上下,南北,東西の方向とロンドンのそれらとは当然異なります
(地球儀見れば明らか).
上下,南北,東西の方向の単位ベクトルが本質的に3次元極座標系の基本ベクトルなのです.

地球の中心を原点,回転軸を z 軸にとり,北極側を z の正の側とすると,
e_r が地表から上向き方向の単位ベクトル,e_θが南向きの単位ベクトル,
e_φが東向きの単位ベクトル,になります.

直角座標系では基本ベクトルがどの場所でも同じですが,
一般の直交曲線座標系については基本ベクトルは場所によって異なります.
直角座標系が特別なのです.

点が動くことを考えるとき,直角座標系で表しているときは座標成分の変化だけ考えればよいですが,
極座標系(一般の直交曲線座標系)では場所が動けば基本ベクトルも変化するのですから
成分の変化と同時に基本ベクトルの変化も考えないといけません.
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