No.3
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どんなお店かわかりませんが、商品を仕入れ、販売する一般的な「商店」としますと、お店の出店計画における収益・利益計算を単純化して説明しますと、次のようになっていす。
1. まず、商品を販売するお店では、販売する商品が決まったら、いくらの原価で仕入れられるか、ということが問題です。
2. 次に、商品の売値は、商品の市場状況、お客様の状況、値頃感などから決まりますが、値段によって何個売れるか、ということです。下記の事例では、A.単価110円で1,000個、B.100円で2,000個、C.95円なら3,000個、D.90円なら4,000個と仮定しています。
3. 次に、商品の「原価」と「経費」に大分類できます。「経費」は、人件費、家賃、減価償却費、電気代、一般管理費等です。
ここで、重要なことは、「売上」と「原価」は、販売数量に比例することです。「原価」は「比例費」と言います。
商品の売上と原価は、=単価x販売数量 となります
・売上=売上げ単価x販売数量
・原価=仕入れ原価x販売数量
4. さて、お店は、利益を確保するために、どのように採算計画を立てるでしょうか。
例えば、下記の例を見てください
0) 販売数量 ・・ A. 1,000・・ B. 2,000・・C. 3,000・・D. 4,000(個)
0) 売上単価 ・・・ 110円・・ 100円・・ 95円・・ 90円
1) 売上 ・・・・・ 110,000・ 200,000・285,000・・ 360,000(円)
2) 原価(70円)・ 70,000・ 140,000・210,000・・ 280,000(円)
3) 売上総利益(1-2) ・40,000・・ 60,000・・75,000・・ 80,000(円)
4) 経費(固定費)・ 60,000・・ 60,000・・60,000・・ 60,000(円)
5) 利益(3-4)・・ー20,000 ・・・ 0・・ 15,000・・ 20,000(円)
・販売数量は、販売単価に依存すると仮定します。
A.単価110円の場合は、1,000個、B.100円で、2,000個、C.95円なら、3,000個、D.90円なら、4,000個と仮定します。
その場合、売上額は、それぞれ、11万円、20万円、28.5万円、36万円となります。
・原価は、仕入れ単価が 70円とすると、それぞれ、7万円(原価率63.6%)、14万円(原価率70%))、21万円(原価率73.7%)、28万円(原価率77.8%) となります。
・この場合の売上総利益(=粗利。これを、限界利益とも言いますが)は、それぞれ、4万円、6万円、7.5万円、8万円となります。
この段階では、販売単価、販売数量、原価が重要です。販売数量が大きくなれば、当然に利益も大きくなります。また、原価が安くなれば、比例的に利益が大きくなります。
・一方で、経費は、売上数量に比例して増減する「原価」と違い、一般的には、販売数量には無関係で固定的であるために「固定費」といいます。家賃や人件費などは、売り上げが増えても減っても、変わらないのです。
ただし、経費(固定費)も、売り上げが増えれば、店員や大きな店舗を必要になるなど、売上増減とともに変動することがあります。絶対的に固定的ではありませんので、ご留意ください。
・この事例では、家賃や人件費など、固定的な「経費」は、毎月6万円かかると仮定しています。
この場足、「利益」は、販売数量A、B、C、Dそれぞれ、ー2万円(赤字)、0万円(利益ゼロ)、1.5万円、2万円となります。
5.ここでは、商品の仕入のお店を想定しましたが、パン焼きなどのShop(生産加工する)の場合、この原価を、「製造原価」とすれば同じことがあてはまります。この場合、原材料費が、原価とすればよいです。製造の設備の減価償却費は、通常は、売上の増減に影響しませんので、固定費と考えます。
6. ここで取りうる経営戦略は、次のようになります。
・販売単価とどの程度にすれば、売上数量がどの程度見込めるか、予想し計画する。
・当然に、仕入原価が引き下げられれば、売上単価を引き上げると同じく、利益を大きく左右する。よって、原価は、経費と区別して考えないと、経営計画が立たない。
・売上規模(販売単価x販売数量)と限界利益に見合った固定費(経費)がどの程度可能か、店舗の規模をどの程度にするか。投資額や店員などを決めることになる。
以上からお分かりのように、変動(比例)費である原価と経費(固定費)を峻別しないと、出店計画、採算・経営計画が立たないのです。
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