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こんにちは。
御伽草子の「さいき」の現代語訳をしりたいです。
詳しい方、お願いします。


さて、夜もやうやう明けければ、興がる下女に包みを持たせ、舞台をさして出でられけるほどに、あまりの名残惜しさに、立ち寄り袂を控えて、一首かくなん、
" 別るればわれこそ憂けれ暁の鳥は何しに音をば鳴くらん "
" きて見てぞ宿のつらさも知られける君ゆゑ濡るる袖と思へば "
かように詠みければ、女房もうち案じ、歌の返事せぬ者はら舌なきものに生まるると聞けば、ふり返り、かくなん、
" われもただ同じ心ぞ旅衣きてこそ宿のつらさをも知れ "
かように詠み捨てて帰りければ、あまりの名残惜しさに、たけまつを呼びて、
「今の女房のあとに行きて、宿を見て帰れよ」
と言ひければ、この童見え隠れに行きければ、四条高倉にて、さもいうなる所へ入りけるほどに、続きて入り見れば、広縁にうちあがり、妻戸へ入らせ給ひけるが、うしろを見給へば、童の来りしを、つくづくと見給ひて、うち笑みて立たせ給ひけるほどに、この童さし寄りければ、この女房のたまひけるやうは、
「なんぢが主には、もずの草ぐきと言へ」
とばかりにて、内へ入らせ給ひけり。
急ぎ帰り、ありのままに申しければ、佐伯聞き給ひて、うち案じつつ、しばらくありて、さては嬉しきものかな、歌の本歌にさることありし、
" 物蔭にありと見えなば起きなせそ今宵過ぐすなもずの草ぐき "
この歌の心なりと思ひて、こと尋常に出で立ちて、かの宿所へぞ急がれける。もとより、かの女房も、今宵と言ひしことなれば、今やいつやと待ちゐたり。さるほどに、佐伯、この内へつかつかと入るほどに、とかくのこともなく、偕老同穴のかたらひ浅からず。
この女房は、世にある人にて、禁中様へも、代々さんらうかんを参らせ給ひけるほどに、佐伯の本領も、程なく道行きて、豊前へ下らんとぞのたまひてこしらへられけり。この女房、少しの間も立ち離れんことを悲しみつつ、下りかねてぞありしが、ある時、この女房に申されけるのは、
「ただ今も、連れ参らせて下りたくは侍れども、たけまつ一人候へば、とかくのことにも及び候はず。やがて御迎ひに上せ候ふべし。それまで離れがたく思ひ参らせ候へ」
とのたまひ、
「たがひに御心も一つにて候はば、道すがらのことも推し量らせ給ひて、御忘れも候はずおぼしめし給はば、御迎ひを参らせんまで、これをかたみに御覧じて御待ち候へ」
と、鬢の髪を少し切りて、女房に参らせけり。女房も、離れがたく思はれけれども、とばかりのたまひけり。


かなり長いですけど、困っています(´・_・`)
どうが、お願いします…!

A 回答 (4件)

No.2の方の回答に先立つ部分(次のサイトより読み込みました)


  http://www.zkai.co.jp/high/juken/mihonpdf/162L02 …

 さて、夜もだんだんと明けてきたので、(女人は)下女に包みを持たせ、清水の舞台に向かって出ていかれた時に、あまりの名残惜しさに、(佐伯は)近寄り、(女人の)袂を引きとめて、一首をこのように詠む。
  きて見てぞ……〈こうして来てお逢いして初めて、独り寝の宿のつらさも思い知られることです。  あなたのために涙で私の袖が濡れるとわかりましたので〉
 このように詠んだので、女人も思案し、歌の返しをしない者は来世で舌のない者に生まれ変わると聞いているので、ふり返って、このように(詠む)、
  われもただ……〈私もまったくあなたと同じ心ですよ。旅の衣を着てここに来てはじめて、宿のつ  らさをも知ったことです〉
 このように詠み捨てて帰っていったので、(佐伯は)あまりの名残惜しさに、たけまつを呼んで、「今の女人のあとについて行って、宿を確かめて帰ってこい」と言ったので、この童が見え隠れについて行ったところ、四条高倉で、いかにも優雅な所へ入っていったので、続いて入ってみると、この女人がおっしやる言葉は、「あなたの主人には、「もずの草ぐき」と言いなさい」とだけで、中へお入りになってしまった。
 (たけまつは)急いで帰り、ありのままにご報告したところが、佐伯はお聞きになって、思案していたが、しばらくたつて、これはうれしいことだ、歌の本歌にもこのようなことがあった、
 
  物蔭に……〈物陰にいると見られたならば、起きてはならない。もずの草ぐきのように、人目を避  けて今晩のうちに忍んできなさい〉
この歌の意味だと思って、立派に身なりを整えて、かの宿所へと急がれた。

追伸 その続きが必要なら、おっしゃってください。なんとかできます。(多少時間が必要ですが。)
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この回答へのお礼

わかりやすかったです!
残りの分は自分で考えてみます!

ありがとうございました!

お礼日時:2015/05/31 15:51

回答番号2のplapotiです。

「返しをしない者は来世で舌のない者に生まれ変わる」とのことですので、返事をしておきます。OKATさんの投稿は、OCRソフトによる変換なのですか。元の資料が「Z Study」といふのは笑ひました。このたびの質問はそのあたりの関連なのかもしれません。私が質問者ならベストアンサーはOKATさんで決りです。

ここまできたらついでなので、残りの箇所も書いておきます。

*** *** *** *** ***

この女は、世に時めいている人で、宮中にも奉りものをしていますので、佐伯の領地のこともらちがあきました。そこで佐伯は豊前へ下る用意をしましたが、この女に少しの間でも離れることを悲しがって、下る決心がつきかねておりました。ある時、この女に佐伯が言いますには、
「今すぐにも連れて下りたいとは思うのですが、たけまつが一人いますので、そうもいきません。すぐ、お迎えに上らせます。ほんとうに離れがたく思っているのです。」
と、言い、さらに、
「互に心はひとつなのですから、道中のことなど思いやり下さって、わたしのことを決して忘れずに思って下さるのなら、お迎いをさし上げるまで、これを形見に待っていて下さい。」
と、鬢の髪を少し切って、女に上げました。女も、離れがたく思いましたが、
「別れるのが辛い。」
とだけ、言いました。
(『お伽草子』ちくま文庫 「さいき」円地文子訳159,160ページ)
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回答番号1の方のおすすめのとほり、訳本を御覧になるのがいちばんかと存じます。

私が気になつたのは、なぜこの箇所だけを質問なさるのか、といふ点です。「さいき」全文の3分の1程度の分量です。いかにも中途半端な印象を受けます。ほんとうは、以下の文章の現代語訳を知りたいのではありませんか。長めの引用文で、ごまかす必要はないと思ひます。

*** *** *** *** ***

>もとより、かの女房も、今宵と言ひしことなれば、今やいつやと待ちゐたり。さるほどに、佐伯、この内へつかつかと入るほどに、とかくのこともなく、偕老同穴のかたらひ浅からず。

もちろん、女も、今夜といっておいたのですから、今か今かと待っておりました。そこへ、佐伯がつかつかと入って来ましたから、とかくめんどうなこともなく、偕老同穴、夫婦の契りを深く結びました。
(『お伽草子』ちくま文庫 「さいき」円地文子訳159ページ)
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私には、現代語訳を回答する力がありませんから、次のことをお勧めします。

図書館で、小学館の日本古典の現代語訳を付した全集をお探しの上、お伽草紙の当該箇所を照合すればよいと思います。
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