牛、豚、鶏、どれか一つ食べられなくなるとしたら?

お店に入って、店員に「Advilがありますか?」って聞くなんて不自然な日本語でしょうか?

そのセリフはどうしても間違ってる気はしますが、なぜ間違ってるかちゃんと説明できず困っています。

これは100%ミスですか?それとも、「Advilがありますか?」が正しい日本語の場合もありますか?

ご存知の方がいらっしゃったら是非教えてください。

A 回答 (12件中1~10件)

「ハ」と「ガ」の問題は非常にむずかしいので、簡単に決めつけることはできなことが多いようです。


「○○{ハ/ガ}ありますか?」の場合、個人的な語感では「ハ」のほうが自然です。
「ガ」を自然にするには先行コメントにあるような特殊な文脈が必要でしょう。
 日本語を母語にする人なら、そう考えるでしょう。
 では、特殊な文脈がない場合には「○○ガありますか?」が「間違い」なのか。それは別問題になり、そんなことを決めつける根拠はないはずです。
 当方の知る限り、外国人に日本語を教える教科書のなかには、これをOKにしているものが複数あります。不自然ではあっても、「間違い」とまでは言えないのでしょう。

 なぜそんなことになっているのかは不明です。非常に微妙な問題ですが、当方は下記のように推測しています。
【チャレンジ日記──「ハ」と「ガ」〈2〉】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-592.h …
 長〜い話なので、以下は一部の抜粋(重言)。

  【テーマ例文】
  この近くに駐車場(  )ありますか。

【テーマ例文】の(  )に入るのは「ハ」か「ガ」か。
 これはコメント[0]に出てくる『Japanese for busy people I』にあるもの。コメント[3]に出てくる「華東師範大学出版の聴解の教科書」も、同様の例文を「ガ」にしているらしい。
 個人的な感覚だと「ハ」だと思う。でも「ガ」が間違いと言い切る根拠もない。つまり、自然なのは「ハ」。「ガ」は決して不適切ではないが、「ハ」よりもちょっと不自然。なぜそうなるのかは不明だけどさ。
 では、2冊の教科書?はなぜあえて不自然な「ガ」を使っているのか。
 理由は2つ考えられる気がする。
  1)何も考えてないホニャララ本だから
  2)学習者を混乱させないため

 1)の可能性が高いが、それではミもフタもないので、あえて2)と考えることにする。

●存在文だから疑問文も「ガ」にしちゃえ(←オイ!)
  1) この近くに駐車場(  )あります。
  2) この近くに駐車場(  )ありますか。
 
 1)は存在文(でいいのかな?)の基本形で、「ガ」が自然(「ハ」は不自然)。
 これを2)の疑問文すると、なぜか「ハ」が自然になる(「ガ」はほんのちょっと不自然)。
 理由を簡単に説明できるならするべきだけど、けっこう難問。だったらどっちも「ガ」で通したほうが学習者が理解しやすいのでは。
 教科書制作サイドがそう考えたのだとすると、ホニャララ本なんて失礼なことは書けない。

 ただし、存在文であっても下記の場合は「ハ」のほうが自然になる。5)あたりになると、「ガ」は不適切な気さえする。理由は不明。上記の教科書ではどう扱っているのでしょ。さすがにこれを全部「ガ」で押し切るのは無理だろう。
  3) この近くに駐車場(  )ありません。
  4) この近くに駐車場(  )ありませんか。
  5) この近くに駐車場(  )ありませんよね。

 個人的には、3)は否定文だから、という仮説を根深くもっている。存在文の「ガ」より、否定文の「ハ」のほうが強いってこと(ホントか?)。4)や5)が「ガ」になりにくいのも、「ありません」の影響だと思う。
 もしそうなら、〈存在文は基本的に「ガ」だけど、否定文は「ハ」になる傾向がある〉で済む。否定文ではない疑問文はどう扱うべきなのだろう。
 下記参照。
【授業はありませんか? 授業がありませんか? この2つの文章は自然でしょうか?】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question …
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この回答へのお礼

すごく興味深い回答ありがとうございました。勉強になりました!

お礼日時:2015/10/08 21:34

№5です。



 (16) 《無助詞》つまり無格つまり主題提示格ゼロの場合については 《絶対格 または 主題の絶対提示 または絶対値としての自己表出》といった捉え方が 妥当でしょう。

 (17) すなわち:
  (あa) われ 名前 ヤハヱ―。
  (いa)  われ 心 すがすがし。

 (18) すなわち:
  (そa)  このお店 Advil ありますか?
  (たa)  Advil  〔Advil〕 ありますか?

 (19) すなわち:

    (2) 基本構文: (α) A‐ハ B‐ガ C‐ナリ。 / C‐スル。

   これは 日本語の歴史をつうじて 抽象的に理論づけようとしたものであるのですが おおよそ言葉による自己表現にあたっては 経験的に事後的にそう観察されるというほどの事態としてながら 〔おおよそ〕あまねく当てはまるものと考えられます。
 
 (20) なお (た)の文例に見るように 第一中心主題 A とそして関係第二主題 B とが同じである場合があります。そのときには たいてい ガ格で承ける関係主題 B が省略されます。

 (21) さらになおですが 主題の提示ということは 話し手であるワレが世界を言葉で切り取って言わば問いを立てることです。論述( C‐ナリ。 / C‐スル。)が答えになります。(あ)や(い)の例文を見てください。

 (22) つまりそこで言いたいことは 主題をどのように提示するかを示すハ格やガ格は それが承けている主題が 中心となるものまたはそれに関係するものであることを表わしているだけであって 論述の述格が語義として示す《‐ナリ。 / ‐スル。》の統御する対象としてどういう格であるかは 示していません。

 (23) 要するに 英文の いわゆるS-V-O 文型における主格(動作主体格・現象主体格・定義主体格など)や賓格(対格や与格)やをまったく――ハ格やガ格は――表わしていません。それが 証拠に:

   (ち) Advilハ あのお客さんガ お買いになりました。

 というとき ハ格は ここで論述の述格(お買いになりました)に対する意味連絡としては 対格( Advik ヲ)に意味上ないし文脈上 成ることになります。

 (24) ガ格は 《買う》という動作の主体格つまり 主語となります。主格を――問いと答えの連関とは別の意味連絡上――になうことになります。つまり 《 Advil ハ》は S‐V‐O文型で行けば 述語動詞 V(買う)の目的語( O )になります。

 (25) 日本語の基本構文は 二層構造です。主題提示層と線形意味層(いわゆる S-V-O 文型)と。

 (26) 英文は 線形的な意味連絡の一本の筋のみです。主題提示という表現のかたちを削ぎ落として来たのです。

   (つ) 日本文: 時ハ 〔時ガ〕 金なり。
   (て)フランス文: Le temps, c'est de l'argent.
   (と) 英文:    Time is money.

 (27) ハ格とガ格を保つ構文は 朝鮮語にも見られます。
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お店に入って聞くというシチュエーション以外で



一般的に
「Advilが」の場合は、Advilに対して注目しており、この商品のみに興味をいただいていますが
「Advilは」の場合は、「が」ほどの注目度ではない印象を受けます よね

お店に聞くのなら 「が」を使うなら
「Advilが欲しいのですが、ありますか」
または
「薬でAdvilがありますか」

なら良いんじゃないですかねえ
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こういうむずかしい話にはできるだけ関わりたくないのですが……。


 No.9のOKATさんのコメントに反応します。
 かの有名な「象は鼻が長い」の話に近くなり、ますます迷路に入るような……。

 詳しくは下記をご参照ください。
【チャレンジ日記──「ハ」と「ガ」】〈7〉
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-12084812616.html
 以下は一部の抜粋(重言)。
==============引用開始
 末尾のリンク先の庭三郎氏のサイトは、非常に勉強になると思う。
 以前、同じように紹介した(コメントNo.3)ところ、痛烈に批判されてしまった(No.4)。世の中にはいろいろな考え方があるようだ。
 語気の荒いこの批判が、不当なのか正当(妥当?)なのかは関知したくない。
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9003546.html

 で、本題は下記の話。
  このお店ハ Advilガ ありますか?
  この近くにハ 駐車場ガ ありますか?

 これはかの有名な「象は鼻が長い」の話になりそう。
 ほかに「うなぎ文」だの「こんにゃく文」だの、泥沼が待っている(泣)。

 一般的な「ハ」と「ガ」の話に加え、当方は2つの仮説を持っている……なんて大層なものではなく、「理由はよくわからないけどなんとなくこんな傾向があるのでは……」と思っていることが2点ある。
 同じような考え方をしている文献があったら、是非教えてください。

I 否定文は「ハ」になりやすい
 ↑の〈4〉参照。
 たぶん「ハの排他性」がキーワードになるが、むずかしいので考えたくない(泣)。

II 意味がウンチャラより「近接回避」が重要では
 ↑の〈3〉参照。

 IIに関して、再度まとめておきたい。
1)このお店にハ Advilハ ありますか?
 これを原形と考える。これも「間違い」ではないが、通常は下記のほうが自然だろう。
2)このお店にハ Advilガ ありますか?
 ハを省略してみる。 
3)このお店に Advilガ ありますか?
4)このお店に Advilハ ありますか?
 こうなると微妙。個人的には、4)が自然に感じるが、3)も「間違い」とは思えない。2)からの流れで考えると、2)のハを省略したものと考えるなら3)のほうが自然なのかもしれない。
 さらに「このお店に」を省略する。
5)Advilガ ありますか?
6)Advilハ ありますか?
 これが元々の質問の文。こうなると「このお店に」がなくなったせいか、5)に対する異和感が強くなる。

 1)から2)にかわる段階でハがガになる。2)から4)にかわる段階でガがハになる。
 それぞれの役割がコロコロかわるからだろうか。もちろん、それぞれの文で「主題がウンチャラ」「主語がナンチャラ」と分析することも可能だろう。
 当方はそんなメンドーな話は遠慮したい。「近接回避」と考えるのが簡明では。
 下記の場合も同様だろう。
  この近くにハ 駐車場ガ ありますか?

 これが下記になるとさらに混迷が深くなる。
7)今月の26日{に/にハ/φ}空室{ハ/ガ}ありますか?
 φは無助詞を表わす。
 7)の場合はφもありうる。当方の語感だと、下記が自然。

今月の26日に空室ハありますか?
今月の26日φ(、)空室ハありますか?
今月の26日にハ空室ガありますか?
 前の2つはハが自然に感じる。理由は、存在文の単純な疑問文はハが自然に感じるから。それ以上は考えたくない。
 3つ目だけガが自然に感じる。理由は「近接回避」。それ以上むずかしいことは考えていません。
==============引用終了
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「は」と「が」の違いについての質問はくり返し続いています。

わたし自身も回答者の一人になったことがあります。しかし、これぞ回答としてふさわしいという回答には、(自分の回答も含めてですが)お目にかかっていません。もし、そういう回答があれば、それを引用したり、更に補足するだけで回答が成り立ってしまうはずです。
 ところで、今回の皆さんの回答を読んで、面白いことに気づきました。ひとつは、No.5の方の回答で、既に何回か目にしているのですが、 「変形生成文法」とでもいうのでしょうか、ほとんど理解不能の点が多かったのですが、今回の質問に関して

(15) お尋ねの文としては 基本的に次のふたつの表現に分かれるかと考えます。:
  (そ) このお店ハ Advilガ ありますか?
  
  ☆ (そ)の 《このお店ハ》は つうじょう省かれないものと思われます。中心主題が何であるかを提示しなければならないゆえ。
 と述べられています。

 《このお店ハ》をつけるとすれば、「このお店ハ、Advilガ ありますか?」になりやすいということです。
 そして、このことは、ほとんど関係なく挙げられたNo.4のかたの
   「この近くに駐車場(  )ありますか。」
が、中国で出版されたという日本語指導の教科書では「この近くに駐車場<が>ありますか」になっている事とが、偶然にも同形になっていることです。「この近くに」は「この近くにハ」と変形する事は可能です。
 『このお店ハ Advilガ ありますか?』
 『この近くにハ 駐車場ガ ありますか。』
 教科書は中国人が編集したのかどうかは知りませんが、意外に日本人的語感を持っているのではないでしょうか。

 実はわたしも、この質問を初めて読んだときは、「Advilは」が普通だろうと思ったのですが、今は「が」かも知れないと思えてきました。しかし、どちらか断言出来るほどの見識は持ち合わせていません。
 おそらくこれからも、「は」か「が」かという問題は続くでしょう。
 その解決のヒントは次のようなところにあるかも知れません。

  http://www.geocities.jp/niwasaburoo/09wa.html
    5.3 主題化
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No.4でコメントした者です。



「無助詞」「助詞の省略」に関して補足しておきます。
 mixiで「この近くに駐車場(  )ありますか。」についてやり取りしたとき、「無助詞」の話も出ました。
「この近くに駐車場ありますか。」という文も可能でしょう。
「ハ」と「ガ」ではニュアンスが大きく違うと主張するかたは、無助詞だとどう考えるのでしょうかね。
 当方は下記のように考えています。

「この近くに駐車場ありますか。」は話し言葉的ですし、疑問文なので無助詞でも自然なのでしょう。
【学者の言葉〈1〉──無助詞文あるいは助詞の省略】 
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2295. …
 以下は一部の抜粋(重言)。
==============引用開始
 (15)(19)(20)あたりはたしかにφのほうが自然な気がするが、別の理由があるのでは。
 何も考えずに思いつくことをあげていく。
●「無助詞文」になりやすいのは話し言葉である。
 これは大前提で、論文の冒頭に書いてある。ただ、文字で書かれている小説のセリフは話し言葉か書き言葉か、と厳密に考えると泥沼にはまる可能性が高いのでスルーする(個人的には話し言葉だと思う)。
●「呼びかけ」(「注意喚起」と考えるほうがいいらしい)は「無助詞」になりやすい。
●「目上の人」に対しては「無助詞文」になりにくい。
 同じ内容でも、「親しい同格以下の人に話す場合」は「無助詞文」になることがある。言葉づかいがラフになればなるほど、その傾向が強くなる。相手が子供だと、「無助詞文」だらけになることもある。
●「省略」(もしくは「無助詞」)が「省略」(もしくは「無助詞」)を呼ぶ傾向がある。
●「聞き手の情報を求める文」と言うか、要するに疑問文だと「無助詞文」になる傾向が強い。
 こういうことをどこかに書いてあるのかな。
 あとは考えはじめると泥沼が待っている予感。
(略)
==============引用終了
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自然かどうかで言えば



「ロキソニン ありますか?」

が日本では自然ですかね
薬剤師さんが「こちらです! 成分が同じ 後発薬もありますよ~」と笑顔で迎えてくれます

(すみません、箸休めです)
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#1です。



#1の説明も踏まえた上でですが、もう少し別の視点で補足してみたいと思います。

1.「Advilがありますか?」

「Advilが」という箇所は、「ありますか?」という述部の主体を特定するためにあります。
「ありますか?」という箇所を補強するためにある、と言っても良いかもしれません。
つまり、話者の本質的な意図は「ありますか?」なのです。
「あるのか無いのか?」を聞きたい。
何がかと言えばAdvilが。
こういう構文です。

ドアを開けて店に入り、いきなり「Advilがありますか?」と言うのは不自然、というか間違い。
なぜなら、何に関して「ありますか?」と聞いているのかが不明だからです。
「Advilが」は、主題提示の用法ではないため、Advilについて聞いている、という意図は伝わらないわけです。
お店のご主人は戸惑います。(実際的には意味は通じますが、あくまで文法的には違和感を覚える、ということ)

2.「Advilはありますか?」

この話者は、「Advilに関して述べてみれば」という主題提示をすることが目的であるのは、一目瞭然でしょう。
「あるのか無いのか?」ということ以前に、
「Advilに関して述べたい(聞きたい)」という意図が先行している、という点が重要です。
そのため、お店のご主人も、安心して「はい、ございます」「いえ、ございません」などと答えることができる。
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ハ格とガ格とについて基本的なことを述べます。



 (1) 文の構造として考えます。
  そもそもの成り立ち つまりは ハとガがどのように生成して来たかについてです。

 (2) 基本構文: (α) A‐ハ B‐ガ C‐ナリ。 / C‐スル。

  ☆ これは 日本語の歴史をつうじて 抽象的に理論づけようとしたものです。

 (3) 文は 問答として成ります。問い(主題)と答え(論述= C )です。
  問いは 一般に 二つの主題( A および B )によって発します。

  A: 第一中心主題
  B: 関係第二主題(関係というのは 中心主題 A に関係するという意味です)
  C: 論述主題(つまり 主題に対する論述)

  (あ) わたし‐ハ 名‐ガ ヤハヱー‐なり。
  (い) われ‐ハ 心‐ガ すがすがし。


 (4) ここで 基本構文(α)は さまざまに内発的な展開を起こします。
  特に 第二主題 B が 細かくさらに具体的な主題を提示することになります。
 
  B ‐ → B1・B2・・・Bn: 関係第二主題からの派生

   B 1‐ノ: B‐ガのガ格にもその用法がある属格
   B 2‐ヨ / ヤ: 主題を呼び掛けの対象とする呼格
   B 3‐ヲ: 論述の述語動詞に対してその賓格を表わす。また対格。
   B 4‐ニ: 同じく 賓格のうちの与格を表わす。
   B 5‐ヘ: 同じく 方向格。
   B 6‐カラ: 同じく 起点を表わす起点格
   B 7‐ニ / 二テ / デ: 所格
   B 8‐ユヱ: 原因格
   ・・・
   
 (5) 別の文を持ち出すますが:

  (う) 熟田津(にきたつ)に船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ。今は漕ぎ出でな。(万葉集 巻一・8番)
 
  ☆ はじめの発想においては
 
  (え) われわれ‐ハ この地‐ガ・・・船乗りす。

  ☆ だったでしょう。

 (6) 《この地》を熟田津に言いかえて しかもすでにこの関係主題Bを 別の意味連絡に用いる。つまり ガ格から ニ格=所格へである。
  これは 二つの基本主題のほかに提示される副次主題と言える。
 
  (お) われわれ‐ハ 熟田津(にきたつ)‐ニ 船乗りせむ

 (7) この一文=命題を持って さらに文を継ぎます。

  (か) 《われわれ‐ハ 熟田津(にきたつ)‐ニ 船乗りせむ》(お)‐ト〔=ト格・引用格・付帯情況格〕

 (8) さらに自己表出が 歌い手の中でつづきます。:

  (き) われわれ‐ハ 月‐ガ・・・明かり‐ガ 欲しい・・・待つ

  ☆ したがって ここから:

  (く) 月〔‐ヲ〕待てば 

  ☆ のごとくの派生主題の提示が 必要なだけつづいて行きます。

 (9) このとき要は 文をつくる問いとしては 基本的に主題が二つ――ハ格主題とガ格主題として――提示されるというところが ミソだと考えます。

 (10) 一般的に言って 

  ○ ハ格が承ける第一中心主題 A は その場ですでに話題となっている主題である。聞き手には知られていなくても それを話し手が すでに知られている話題として提示するかたちです。

  ○ ガ格が承ける関係第二主題 B は 主題 A にはかかわっているけれども そのどの事柄が主題にされるのかは分からないという情況の下にあります。ゆえに しばしば既知主題Aに対して 未知の主題であると言われます。

 (11) なお ハ格は 第一中心主題 A につくだけではなく 関係第二主題 B の派生主題 B 1~ B n にもついて その副次的な主題を取り立てる役目を担います。=副次主題格としてのハ格。

 (12) また ガ格は ひとつの文の全体に添えられて 格ではなく 文を接続する条件詞となります。

 (13) 前二項の例示です。:

  (け) われわれ‐ハ 月‐ガ 〔出て〕欲しい。潮‐ガ 〔うまく流れて〕欲しい。

  →(こ) 月‐ハ 出た‐ガ 潮‐ハ 叶はぬ。
  =(さ) われわれ‐ハ 〔待った〕月‐ガ 出た。⇒ 月‐ガ 出た
  かつ=(し) われわれ‐ハ 〔待った〕潮‐ガ 来ぬ。⇒ 潮‐ハ 叶はぬ。
  かつ=(す) われわれ( A )‐ハ 《月‐ハ 出た》( B )‐ガ 《潮‐ハ 叶はぬ》( C )。

 (14) という分析の仕方があると同時に 次のごとく文がはっきりとふたつに分かれる場合の分析に移って行くはずです。すなわち:

  かつ=(せ) 《われわれ( A )ハ 月( B a )ガ 出た》(=文 a )‐ガ 《われわれ( A )ハ 潮( B b )ガ 来ない》(=文 b )。

  ☆ つまりは このガ格は すでに文を条件づける品詞の役目を担うようになっている。いわゆる接続詞である。

 (15) お尋ねの文としては 基本的に次のふたつの表現に分かれるかと考えます。:

  (そ) このお店ハ Advilガ ありますか?

  (た) Advilハ 〔Advilガ〕 ありますか?

  ☆ (そ)の 《このお店ハ》は つうじょう省かれないものと思われます。中心主題が何であるかを提示しなければならないゆえ。
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「~が」:他からの抽出の意味合いがない。


「~は」:他からの抽出の意味合いがある。

この例の場合は
お店にあるいろいろな品物からの抽出という意味合いがあるので
「~は」が正しくて「~が」はしっくりこない。
のだと思います。
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