
量子力学の2重スリット実験についての質問です。
この実験には『人が光子を観測することで波の振る舞いが粒子の振る舞いに変わってしまう』との考え方がありますが
最後の到達点のスクリーンに写された点を実験者が確認する行為は『光子が人に観測された』という扱いにはならないのでしょうか?
私にはスクリーンで確認する行為とスリットを通り抜けた後の運動中の光子の挙動を確認する行為は同じ事のように思えてしまい、
人の認識が実験結果に作用もたらしているという考え方に矛盾が生じているように見えてしまいます。
最新の研究においても人の認識が作用を及ぼしているという事になっているのでしょうか?
どなたかご指摘、ご意見の程よろしくお願いします。
A 回答 (6件)
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No.6
- 回答日時:
2重スリット実験といえば、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E9%87%8D …
にすべて説明してあります。
まず、光子ではなく、電子の実験ですね。光は、通常は電磁波すなわち波ですから、2重スリット問題は
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%B3 …
という古典論で十分説明がつきますね。
さて、もとの電子の実験にもどると、通常だと粒子と思われる電子を、2重スリットに照射してみると
・ なんと干渉縞が出来る。
・ なるほど、電子は群をなすと波のように振る舞うのか?
・ と思いきや、電子を一つずつ照射しても干渉縞が出来る。
これは、粒子とは、何らかの確率的分布で存在しているものが、観測(スリットにあたること)と同時に確定したとみなせるわけです。(波動関数の収縮)
不思議ですが、オカルトではなく、この世の根源的事実なので、認めるしかありません。
2重スリットはその実験ですね。ですから、
>『人が光子を観測することで波の振る舞いが粒子の振る舞いに変わってしまう』との考え方がありますが
は、光子などのボソンと、電子などのフェルミオンの話が、ごっちゃになっているかも。もちろん、場の量子論で根本から記述していけば、似たような論議にはなるでしょうが、2重スリットの不思議さから、なにがわかるのか?という点に関しては、論点がというか、理解がかなりずれているように感じます。
No.5
- 回答日時:
二重スリット実験は、
>人が光子を観測することで波の振る舞いが粒子の振る舞いに変わってしまう
という実験では全くないですよ。
二重スリット実験というのは、
粒子がどちらのスリットを通って、スクリーンのどこに到達したかを、1個ずつ観測します。
例えば、
・最初に打ち出した粒子は、右側のスリットを通って、スクリーン上の座標(x1,y1)に到達した。
・2個目に打ち出した粒子は、#4さんの例のように、スリットを通過できなかった。
・3番目の粒子は、左側のスリットを通って、スクリーン上の座標(x3,y3)に到達した。
…
というのを、1個ずつ観測して記録をつけています。
これを、多数の粒子について行て、どちらかのスリットをうまく通りぬけた粒子のスクリーン上の到達座標(x,y)の分布を書くと、
ちょうど干渉縞の分布になる
ということです。
実験のキモは、スクリーンに到達した各粒子は、個々の粒子としては、
左右どちらのスリットを通ったものかはっきり分かっている(当然、1つの粒子が両方のスリットを同時に通過するようなことはできない)
(つまり、実験は、最初から最初まで、波ではなくて、粒子であるという立場で観測しています)
にもかかわらず、
そういう粒子をたくさん集めてくると、統計的な分布としては、なぜか干渉縞が表れる、ということです。
No.4
- 回答日時:
何かを間違えて考えられているようです。
『スリットを通り抜けた後の運動中の光子の挙動を確認する行為』というのは、まさに後方のスクリーンのどこに粒子が到達したのかを確認する作業です。
観測が振舞いに変化を与えるというのは、スリットを抜けるときに”どちらのスリットを抜けたのかを観測すると”その後の粒子の振る舞いに変化がある、ということです。もちろん、この場合も後方のスクリーンでどこに粒子が到達したのかを観測することになります。
もう1つ、この手の実験の話で省略されているのが、スリットの開いている前方のスクリーンには到達しないのか?という話です。実はこちらにも当然到達するやつがいて、この場合は後方のスクリーンに到達しないわけですが、それらはこの実験に影響ないとして(何の言及もなく)除外されています。必ずスリットを通るような感じで書かれていることが多いですが、実際はスリットを通ったものだけを相手にしている、というのが本当です。
なるほど私は実際の実験形式についてもう少し理解を深める必要があるようです。
ご回答ありがとうございます。
>その後の粒子の振る舞いに変化がある
「ホイーラーの遅延選択実験」では観測前の光子の振る舞いにも変化を与えると言われていましたが
これらの説はオカルトの域を出ていないという事でしょうか?
No.3
- 回答日時:
No.1です。
確率事象、たとえば「サイコロを振る」ことに関して、1~6の目が出る確率はどれも等しいので、振る前には「1~6の目が各々1/6の確率で存在する」「期待値は3.5」ですが、人間が一振りすると1~6のどれか一つに確定します。
それを「人の認識が実験結果に作用もたらしている」と言いますかね?
ご回答ありがとうございます。
私がこのような疑問を持った原因として量子力学には「決定論が通用しない」「観測した瞬間に過去が書き換わるような振る舞いをする」等の言説を多く目にすることが前提にあります。
サイコロの例を決定論的に見た場合、サイコロの目が1~6のうちどれかに確定した瞬間は「サイコロを振る」瞬間ですね。
しかし、量子力学では「サイコロの目を確認したから空中でその目になるようにサイコロが動いた」かのような既存の決定論では理解できない説明が多く見受けられます。
本質問は光子が当たったスクリーンを確認する行為と運動中の光子を観測することが等しく「人間がサイコロの目を確認すること」に含まれないのはなぜなのか?という質問になります。
No.2
- 回答日時:
これって思考実験なので、厳密にこれと同じ実験が行われた訳ではないみたいです。
量子力学の考え方を説明するためのモデルケースのようなものみたいです。
http://taste.sakura.ne.jp/static/farm/science/do …
人の認識は特に影響を及ぼしていません。
ハイゼンベルクの不確定性原理は、位置と運動量を同時に求められないと言ってるだけ。
確か、偏光板を使うんじゃなかったでしたっけ。
偏光板を使って物理的に光を変質させるとうんぬん、だったと思います。
ご回答ありがとうございます。
なるほど、私がインターネットの各所で見たようなキレイな実験では無いという事なのですね。
しかし、人の意識が本実験に影響を及ぼしているとの言説が各所に見受けられます。
この考えを間違っていると言い切る為の知識を私は持ちあわせていません。
No.1
- 回答日時:
実験結果です。
「人の認識が実験結果に作用もたらしている」というよりも、光子の波動性と粒子性の両方が顕在化するということです。http://www.hitachi.co.jp/rd/portal/highlight/qua …
ご回答ありがとうございます。
リンク先の記述では単に重なり合いの状態で二重スリットに対して光子を放つと波動性を持つという部分のみの記述となっていますが
本質問は運動中の光子の観測によって粒子性が顕在化(波動関数の収束)する性質を「人が認識する事によって粒子性が顕在化する」と解釈する事についての質問となります。
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