牛、豚、鶏、どれか一つ食べられなくなるとしたら?

国民国家の長所と問題点を調べてもよくわかりません。
詳しく教えてください。

A 回答 (1件)

国民国家の長所





古くは戦争に強いのが長所でした。ナポレオンが何故あれほど強かったかというと、国民による兵なので傭兵と違って逃げないので3倍の機動力を実現する事ができ、数的不利を克服したからです。国民国家が戦争に強いのは言うまでもないですし、その辺は日教組の支配する教科書的には重要ではないでしょうから省きます。(これ、学校の何かの質問ですよね)



国民国家の長所は、内政が安定する事です。


まず、大前提として内政が安定していないと国民国家は採用できませんが、その理由は国民国家を知る上で重要なので説明します。


国民国家とは一言でいうと「この地域で生まれた人は皆、同じ国民」と言う意識が国民に根付いている事です。日本で例えるなら、東京で生まれた人も大阪で生まれた人も同じ日本人。決して「私東京人で日本人ではありません」と言う人はいない(限りなく少ない)と言う状態でないと、国民国家は成り立ちません。

これは日本では常識ですが、世界では「私テキサス人でアメリカ人じゃありません」とか私「スコットランド人で、イギリス人じゃありません」と言う人は少なくありません。でもこの辺はそれでも彼らはどこの国の国籍かは分かっています。


しかし、レバノンなどの発展途上国の多くは「私はレバノン人だ」と言う意識が欠如しています。フランスでテロが起きた時、フェイスブックでフランス国旗を透かして表示する機能があったのですが、「レバノンでもテロが起きているのに、何故レバノン国旗は無いのだ!」と言うクレームが多くあがりました。それもそうなのですが、フランスはフランス人という国民国家意識が、国民に浸透していますが、レバノンではそれはありません。だからレバノン国旗を透かしても現レバノン政府を支持する姿勢は伝わっても、レバノンに住む人たちを応援する意図は伝わらないのではないでしょうか。


「この地域で生まれた人は皆、同じ国民」と言う意識の大前提がないと国民国家は成功しません。



そしてそのような意識の人たちでは採用できるシステムがあります。それが選挙です。

国民国家の意識が無い国で、投票箱を持っていっても選挙は失敗します、イラクが良い例です。


選挙とは、別の言い方をすると「平和的な内戦」です。

選挙を行わないと、不満を訴える術がなくなりますので、テロや紛争に訴えるしかなくなります。日本よりも幸福ランキングが高いサウジアラビアに、テロが多いのも選挙によって国民の政治介入をする術が無いからかもしれません。







問題点


マクロに言えば、それまでは帝王学を学んだ者が権力者になり、帝王学を学んだもの同士が外交をするので、戦争はあっても野蛮な戦争は余りありませんでした(非文明国に対しては別)

戦争とは外交の一つで、和平を結ぶ事で外交が始まり、相手の挑発があった場合、外交ルートでそれを取り下げる。それでもやめないならば戦争に訴える。戦争終結後は和平締結しそれ以降は平和状態として過去の事は一切言わない。それが帝王学を学んだもの同士のルールでした。


正しい例え分かりませんが、人付き合いの中にはトラブルもあるし喧嘩もします。話し合いで解決するのは良いけどどうにもならない時は、決闘を申し込んで戦う。しかし、殺すのは駄目(滅ぼすまでやってはいけない。ただし植民地などの非文明国は例外)。決闘後は建設的に未来志向で付き合う。そんな感じです。それが帝王学を学んだ者の互いの暗黙のルールでした。


しかし。20世紀になってから、帝王学を知らなくても有権者の人気があるだけで権力者になれる時代になりました。その結果、今までの戦争は騎士同士のルールに基づく決闘という「戦争」(非文明国に対しては別)だったのに対し、生きるか死ぬかのルール無視の「紛争に近い戦争」になってきました。



戦争と言うのは、戦時国際法にのっとった外交の一つだったのが、非文明国でやってきたような、生きるか死ぬか、相手を滅ぼすかどうかのルール無用の紛争に近いものに変貌してきました。現在では、その戦争自体を禁止したので、非正規戦がメインになり、より得体の知れないものに変わってきています。



とはいっても、だからといって非民主制には戻れませんし、この辺は仕方ありませんね。




それよりもミクロな問題の方が重要かもしれません。


ミクロな問題もたくさんありますが思いつくのは、最近のイギリスのEU脱退です。


これは、直接民主制(国民国家と民主主義は切っても切れない関係なので、民主制の問題と同じ)による不幸でしょう。日本は議会制民主主義なのであのような事にはならないと思いますが。


イギリス人からしても、欧州委員会が事細かに内政干渉したりウンザリなのは分かります。例えばバナナは曲がりすぎているのは高級感があってよいとイギリスが決めたのに、欧州委員会は曲がりすぎたバナナなど駄目だとイギリス国内法を捻じ曲げたり裁判沙汰を起こして内政干渉したりと、「イギリスはイギリス人のものじゃないのか!?」という不満が溜まっていたのでしょう。

そこに来て、シリアからの大量の難民問題やトランプ旋風で、一時的に国民の離脱感情が上回ってしまったかもしれません。

そのひと時の感情で大きく変わってしまうかもしれないのが、直接民主制の怖い所です。
日本でも、「国民投票が無い我が国は、民主国家として未熟」とか言っている人がいますが、今回の問題をよく直視して欲しいですね。
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この回答へのお礼

詳しくありがとうございました!
明日テストなので助かりました!

お礼日時:2016/07/14 19:12

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