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社会主義と共産主義の違は、簡潔に言うと、どう違いますか?
でも、社会主義と共産主義は近いものがあるんですか?

A 回答 (4件)

「共産主義(コミュニズム)」という言葉を生み出したのは、「フランソワ=ノイエ=バブーフ」という人物です。


彼は、ルソーの考え方の影響を強く受けていました。

ルソーは「土地の所有や財産の相続」によって身分や所得などの「格差」が生まれた、と考えていました。
つまり、「共産主義」とはこの「土地の所有や財産の相続」をこの世から根絶することでこの世から身分や所得などの「格差」をなくそうとする考え方です。
http://nonkinonki007.blog.fc2.com/blog-entry-63. …

共産主義が実現された社会では「身分」も「所得」も存在しませんから、当然「国」も「統治者」も存在しません。(ちなみにこの考え方に特化した思想を『アナーキズム(無政府主義)』、この思想の持ち主を「アナキスト」と言います)

この考え方を欧州に普及させたのが「カール=マルクス」という人物。
彼は「共産党宣言」によってこの考え方を定義づけました。ところが、彼が後に所属することとなった「ドイツ社会主義労働者党」という政党が誕生したとき、この政党の「綱領」として採用されたのが「ゴーダ綱領」というものです。

ゴーダ綱領は、マルクスの記した「共産党宣言」をもとにして制作されたのですが、マルクスはなぜかこのゴーダ綱領を強烈に批判しています。

マルクスは、当時の「帝国主義」から「共産主義社会」に移行する唯一の方法は、「プロレタリアート(労働者階級)の暴力による革命」によってのみ実現できると考えていました。つまり、プロレタリアートによって革命を起こし、当時の第一身分・第二身分に相当する「貴族・王族」などの支配者を皆殺しにし、支配者がいない社会が出来上がった後で、一時的にプロレタリアートによる支配が必要だと考えていました。

ところが、「ゴーダ綱領」にはこの「プロレタリアート(労働者階級)の暴力による革命」という考え方がきれいに除外されていました。
マルクスはこのことに対して激怒したのです。

「共産主義社会」と「社会主義社会」が目指す社会の理想はともに同様で、「政府の存在しない、国境の存在しない、統治者のいない、格差のまったく存在しない社会」です。

「共産主義社会」と「社会主義社会」の違いとは、唯一その理想社会にたどり着くための「方法」にのみあります。
共産主義は、これが「暴力による革命によってのみ実現できる」という考え方ですが、「社会主義社会」とはこれを「議会による話し合いによって、平和的に実現しよう」とする考え方です。

「社会主義」とは別に「社会民主主義」とも言われます。「民主主義」とは実は「社会主義」の思想の延長線上にあります。

マルクスが活躍した時代に「共産主義」と「社会主義」の間に明確な線引きはありませんでしたが、マルクスはこれについて、「共産主義とはプロレタリアートによる革命であり、社会主義とはブルジョワによる革命である」と考えていました。

「プロレタリアート」も「ブルジョワ」も当時のフランスでは「第三身分」と呼ばれるいわゆる「平民」にカテゴライズされていました。「プロレタリアート」は労働者であり、「ブルジョワ」とは資産階級のことです。「ブルジョワによる革命」の延長線上にあるのが資本主義社会です。

現在の共産主義者(共産党の人)は「社会主義」とは資本主義から共産主義社会に移行する途中の社会である、と考えており、共産主義社会が実現できれば「国家」というものは必要とされなくなりますが、マルクス主義者たちの中で、その移行過程にある社会では「プロレタリアートによる支配」が必要となりますから、例えば「旧ソ連」や現在の「中国」はそんな「プロレタリアート(労働者)」によって支配された社会である、という考え方です。

つまり、みんなが「共産主義」だと思い込んでいる旧ソ連や現在の中国は「共産主義社会」ではありません。
歪な「社会主義社会」です。

また、現在の日本やアメリカは「民主主義社会」ですから、日本やアメリカも広義で考えると「社会主義社会」です。
ただ、このような「共産主義社会」を実現しようと考えている人たちのことは「共産主義者」だと考えます。

かつての共産主義者の中には、マルクスが考えていたように、このような社会を「暴力による革命」によって実現しようとした人が多かったため、「共産主義」に対して良い印象を抱いている人はあまりいません。
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社会主義は、別の項で書いた「リベラル」な考え方とそれに基づく政治志向(貧困対策・平等対策など)のことをいいますが、経済政策は修正はあるものの資本主義を基本に置く、という考え方の人たちになります。



資本主義は「自由な選択」の源であり、そこで生じる不公平を正し「個人個人を平等にもっていくのが政治の役割である」とするのが社会主義的な考え方になります。ですから社民党や(旧)民主党などは貧困対策に熱心で、大企業などに冷たい政策をとるわけです。

共産主義は「個人を平等にするためには経済政策を変えなければならない」という考え方です。
共産主義は資本主義を否定します。富めるものがより富、貧困者がさらに貧困になるのが資本主義、という考え方に立つからです。

そのため「資本」とされるものをすべて共同財産にしよう、と考えるのが共産主義です。土地・工場などを国(正確には共産党)が管理し、貧富の差を失くしてすべての人が「労働者」であれば平等になる、と言う考え方になります。

社会主義を政治・政策のレベルだけで実現しようとし、経済の根幹を資本主義のままにするのが社会主義であり、経済の根幹を共同管理にしようとするのが共産主義ですが、どちらも「理性的で合理的な選択をする人々」を念頭においていて「すべての人が平等になること」ための方法を取っている、というところが同じ方向性を向いている、といえます。
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この回答へのお礼

ご回答いただきありがとうございました。

お礼日時:2016/09/09 19:18

英国で産業革命が興り、格差が拡大しました。


そこでは労働者が過酷な状態で働かされて
いました。

これは自由な経済活動を認めているからだ。
国家権力で自由を制約し、強引に平等にして
労働者を守ろう、というのが社会主義です。

社会主義の主な対象は労働者ですが、これでは
労働すら出来ない弱者の保護が出来ません。
それで、あらゆる人間を平等にしよう、という
考えが出てきました。
これが共産主義です。

あらゆる人間が対象ですから、共産主義に至れば
国家も否定されるようになります。
国家が存在したら、あらゆる人間を平等に
出来なくなるからです。

だから、社会主義国家、というのは存在しますが、
共産主義国家、というのは存在しません。
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この回答へのお礼

ご回答いただきありがとうございました。

お礼日時:2016/09/09 18:51

共産主義は社会主義の理想形。



社会主義ってのは、市場経済を国がコントロールして、出てきた利益をみんなで均等に配分しましょうねって話。
そこでもらったお金の使い方はそれぞれ好きにしてちょーだい。

一方で共産主義は、均等に分配するのは一緒だけど、使い方もみんな均等平等にしましょうねって話。

まあもっと細かく言っちゃうと、社会主義体制下では資本家と労働者っていう階級があるけど、共産主義ではその階級すらなく平等だったりとかね。
でもまあ概ね前述の感じで違いがある。
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この回答へのお礼

ご回答いただきありがとうございました。

お礼日時:2016/09/09 18:32

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