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インフレ、信用創造、円安について2つ質問です。

高校生で、いま経済を勉強しています。

1つ目。
まずインフレの定義なのですが、自分の認識では「モノの価値が上がり、お金の価値が下がる」ことだと思っています。また、市場にお金が流入するほど、お金の価値が下がることも知っています。
ここで本題なのですが、私は先日信用創造について知りました。簡単に言えば銀行が貨幣を生み出しているわけですが、これって、信用創造をすればするほどお金の価値が低くなっていませんか?つまり、信用創造はすればするほどインフレにつながるということでしょうか?

2つ目。
日本でのインフレと円安の関係性も知りたいです。どちらも円の価値が下がっているわけですよね。つまり、日本のインフレと円安には何らかの因果関係があるということでしょうか?

回答よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

NO2への補足です。

簡単な定義式を使うと、私が書いたことはより分かりやすくなるでしょう。
いま、Mでマネーストックを表わすと、Mは日銀券発行高(現金通貨ともいう)Cと民間(家計と企業)の銀行預金Dとの合計だから

M = C + D

である。一方、Hでマネタリーベースを表わし、Rで銀行が日銀内に保有する当座預金と各銀行内にある引き出しに備えた現金(日銀券)の合計を表わすと

H = C + R

となる。よって、上の式を下の式で除して、変形すると

M/H = (C+D)/(C+R) = (C/D + 1)/(C/D + R/D) = (k + 1)/(k + r)

M = H(k+1)/(k+r)            (1)

を得る。ただし、k≡C/D、r ≡ R/Dである。つまり、kは民間の現金・預金比率であり、rは銀行の準備金・預金比率だ。(1)式から明らかなように、kとrが安定しているなら、市場に出回るマネーストックMは日銀が買いオペや売りオペを用いてコントロールするマネタリーベースと比例的に動くことが分かるでしょう。また、同様にしてDを上のHの式(マネタリーべースの定義式)で割ることで

D/H = D/(C+R) = 1/(C/D + R/D) = 1/(k +r)

よって

D = H/(k +r)

が得られる。信用創造によってによって生み出される銀行預金(預金通貨)はkとrが安定しているなら、Hと比例関係にあり、マネタリーベースの量Hの1/(k+r)倍の預金が生み出されることがわかる。日銀はHの大きさをコントロールすることで銀行の信用創造の大きさをコントロールすることができる。ただし、民間の現金選好(取引手段を預金ではなく現金でもとうとする性向)が高まり、kの値が上昇すると、Hの1単位の上昇から生まれる預金通貨は低くなることがわかる。
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・通貨とは取引の媒介手段のことで、統計的にはマネーストックといいますが、銀行以外の民間(個人、企業、地方公共団体等)が保有する日銀券残高(銀行外で流通している日銀券)と銀行預金残高(要求払い預金)との合計からなります。

銀行が信用創造によってつくりだす「通貨」とは後者の銀行預金のことです。しかし、銀行が信用創造によっていくらでも銀行預金を創り出せるかというとそういうわけではなく、マネーストックの大きさは日銀が供給するマネタリーベース(=日銀にある各銀行の当座預金と日銀券残高との合計)によって左右されます。マネタリーベースとマネーストックとの関係は固定した関係ではなく、いろいろの要因(たとえば個人・企業が通貨 を現金でもつのか、それと も銀行預金でもつのかについての選好とか、銀行が手元の現金を貸し出しに回すか、手元で保有するかの選択など)によって変化しますが、通貨当局である日銀は買いオペとか売りオペとよばれる操作によってマネタリーベースの量をコントロールすることを通じてマネーストックの量をコントロールすることができます。
・なお、インフレのことを心配しているようですが、ここ数十年日本で問題になっているのは物価が上昇をつづけるインフレではなく、物価が下落をつづけるデフレのほうです。4年前、黒田日銀総裁が就任して以来、国債を大量に買い上げる買いオペによってマネタリーベースを増やすことで、マネーストックを増加させ、年率2%程度のインフレを起こそうとしていますが、実現していま せん。単に市場に出回っていている通貨(マネーストック)とインフレ(あるいはデフレ)との関係は単純でないことがよくわかります。
・為替レートは少なくとも長期的には各通貨の購買力によって決まるといってよい。たとえば、世の中にはビッグマックしかなく、ビッグマックはアメリカでは3ドルし、日本では500円するとしましょう。すると、為替レートは1ドル=500/3円=167円に落ち着く傾向がある、ということになる。いま、現実の為替レートが1ドル=100円だとすると、日本のビッグマックはドルで測って5ドルすることになるので、人々は争って円を売ってドルを買い、アメリカに行ってビッグマックを買うようになるでしょうから、1ドル=167円に向かって円安に進むでしょう(もちろん、ここでは航空運賃を無視した極端な話をしていますが。。。)反対に、現実の為替レートが1ドル=200円なら、ビッグマックは日本では(ドルで測って)2.5ドルしかしないので、アメリカ人は3ドルでビックマックを買う代わりに、ドルを売って円を買い、日本にビッグマックを買いにくることになるでしょう。このようにして、ビッグマックの価格が日本で買っても、アメリカでも買っても3ドル(あるいは500円)となるように為替レートは1ドル=167円に向かって円高になるでしょう。アメリカでインフレが進行し、日本ではデフレが起きているなら、長期的には為替レートは購買力平価に向かって円高に進むことになるでしょう。
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1つ目。



>信用創造はすればするほどインフレにつながるということでしょうか?
そうです。インフレの元凶は「銀行が貸付によって利子を取り、信用を拡大させること」にあります。だから近代以前、銀行が無い時代は「インフレはほとんど起きていない」のです。


2つ目。
>日本のインフレと円安には何らかの因果関係があるということでしょうか?

その通りです。逆を言えば「デフレと円高」にも因果関係があります。いや、因果関係と言うより相関関係と言うべきでしょう。

ただ、為替が決定する要素は「自国経済」だけではありません。為替相手の経済やインフレなどの状況にも左右されます。ですから、相関関係はありますが、それだけで決まるわけではありません。
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