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大リーグのゴジラ松井やイチロー、その他、その道の学者や専門家など、“ジャンルに関わらず、自分のむ道をまい進している人、まさにそれをやるために生まれてきたような人”を表わす言葉として「申し子」と思ってきました。

しかし、最近、何気なく辞書を引きましたところ、申し子の意味は「どうしても欲しくて神様にお願いして得た子供」とありました。

先に書きましたような、「まさにそれを行うため、使命として生まれてきたような子(人)」といった意味の言葉、表現はどのようなものがあるのでしょうか。

お暇なときにでもご回答いただけましたら幸いです。

A 回答 (4件)

 申し子の原義はまさしく「欲しくて神様にお願いして得た子供」のことであります。

しかし、そうやって生れた子供は、神さまがわざわざ授けてくれた特別な子供であるために、自然に生れた(特に神さまにお願いしてできたわけではない)子供とは別の、霊的な力が備っていると昔の人は考えたようです。
 例えば一寸法師がそうでしょう? おじいさんとおばあさんは子供がないのでいっしょうけんめい願をかけていると、世間一般とはまったくちがった子供が生れます。一寸法師は体がちいさいので「特別に霊的な力=プラスの評価をしうるようなすごい能力」を秘めているようには一見見えませんが、表面的に障害のように見えるものを持って生まれてくる子供がじつは霊的な能力を隠している、というのが日本に古くからある信仰のひとつなのです(柳田国男が「一つ目小僧の話」で指摘しています)。実際に一寸法師は大冒険をその驚異的な能力でのりこえてゆくのですからまさしくそれは霊的な力と呼ぶにふさわしいものでしょう。
 ですから♯1さんが引用されているのを借用しますと、(1)と(2)はもともとひとつであり、「霊的なものに願をかけて生まれた、超人的な能力を持つ子供」という原義から(3)へと発展していったわけです。それゆえ(3)の用法もかならずしも誤用とはいえません。
 それに神さまに子供を願うときは、もちろんなかなか子供が生まれないという場合もあるでしょうが、例えば「どうか踊りの上手な子供が生まれますように」「どうか剣術の達者な子供が生まれますように」という願いをかけることもあります。ことにむかし、家業というものがきっちりきまっていた時代は、男でないと困る、かくかくしかじかの能力に恵まれてないと困る、という、いわば「子供ならなんでもいい」というのとは違った、もっと細分化された子授けの希望があったことは容易に想像できます。
 そうしたときには、例えば芸事ならお稲荷さんとか弁天さん、水天宮さん、武芸なら八幡さんや鹿島・香取といった神社、というふうに神さまの得意分野ごとにふさわしいところを選んでお願いにゆくわけで、当然神さまのほうも「それならわたしの守備範囲である芸事の能力をくっつけた子供を授けてやろう」ということになり、つまり、「まさにそれを行うため、使命として生まれてきたような子(人)」ということになります。そしてこれが「イチローは野球の(得意な神さま)の申し子」というもとのニュアンスを失って用いられれば、一見上に上げた(1)の原義と矛盾するように見えてしまうわけです。
 神童、天才はある分野において特異な能力を持った人間の謂ですが、どちらかといえば「ある分野」ではなくて「特異な能力」のほうにアクセントがあります。寵児は人気者というほどの意味であって、かならずしも実力が伴うとは限らない点が難点でしょう。
 切ってはめたような、という言い方もありますが、これは「分野」についてというよりは「立場」のほうに傾く気がします。いちばん落ちつくのは「~をするために生れてきたような」という言い方かもしれません。「生まれつきの名優(野球選手)」などというのもこの類です。

この回答への補足

初めて行った生地の問屋街で手慰みの生地を眺めていたところ、被服関係の学生や職業の人々が一人または数人で、真剣な表情で物色していたり巻いてある生地をいくつも抱えている姿がそこここにありました。
そのような彼女彼らが「当然のようにこの道に進んでいる」ように思え、羨ましさを感じるとともに「申し子」という言葉が心の中にふいと浮かんだのです。
皆様、どうもありがとうございました。

補足日時:2004/10/26 16:23
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。とっても深く納得できました。
さらに、「障害をもった子供」の意味は初めて知り、とても興味深くためになりました。遠い昔の学生の頃、古文の授業で“太古の昔は、白い動物を神格化していた”ことを教わりましたが、ご回答を読みながらそのことを思い出しました。八百万の神あればの多分野(無制限)に存在できる「申し子」ですね。
皆様のご回答を読みつつ、手元に一冊の辞書しか持たない事も少し反省していましたが、このように広く深い意味を知ることができ、嬉しい限りです(くせになりそうです笑)

お礼日時:2004/10/26 16:13

誤用から転じて、


「特殊な社会的背景から生じたもの」や
「あるものの特性を著しく反映して生まれたもの」
という意味も出来たそうです。
 
>まさにそれを行うため、使命として生まれてきたような
 
「天才」「寵児」
う~ん、やっぱり「申し子」が一番いいですね(^^;
           

参考URL:http://dic.yahoo.co.jp/bin/dsearch?index=1818670 …
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。思っていた「申し子」の意味が合っていて安心しています。URLもありがとうございました。

お礼日時:2004/10/26 16:04

はじめまして。

こんにちは。

三省堂の『大辞林』で「申し子」をひきましたところ、
ひとつめの意味として質問者様が言っておられる「神仏にお願いして授かった子」と書いてありました。
そしてふたつめ・みっつめの意味として、
以下のように書いてあります。

・霊力を持つものから生まれたように見える子。
・あるものの特性を著しく反映して生まれたもの。

このふたつをみてみますと、
「そのことをするために生まれるべくして生まれた子」と言うような意味があるのではないでしょうか?
「イチローは野球界の申し子である」とあらわしても差し支えないのではと思います。

そういう非凡な才能を持つ「子供」の場合、「神童」と言ったりしますが。

以上、ご参考までにお願いします。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。思っていた意味も含まれているようで安心しました。ありがとうございました。

お礼日時:2004/10/26 16:02

大辞林によれば



(1) 神仏に祈ってさずかった子。
「八幡様の―」

(2) 霊力を持つものから生まれたように見える子。
「天狗の―」

(3) あるものの特性を著しく反映して生まれたもの。
「国際化時代の―」

の3つの意味があります。
おっしゃっているのは(3)ですね。間違っていませんよ。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。自分の記憶が合っていて安心しました。ありがとうございました。

お礼日時:2004/10/26 16:00

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