OPアンプのオープンループ特性のGB積や発振での周波数帯域に関して教えて下さい。
【A】
http://www.miyazaki-gijutsu.com/series4/densi061 …
宮崎技研研究所さんのサイトより、
[図 6.1-41] オペアンプの周波数特性。
[図 6.1-43] フィードバックを掛けたとき。
から、閉ループでは、GAINが高いほど、周波数帯域が狭められることが分かります。
この場合、縦軸のGAINと開ループ特性ラインとの交わりから、周波数帯域が分かります。
【B】
今度は発振を考えた場合、
https://cc.cqpub.co.jp/system/contents/1149/
こちらは、CQ出版が出している問題で、
発振のしやすい回路に関して説明しています。
この回答説明中にGAIN10倍(20dB)の回路では、
オープンループゲイン特性ラインが、開ループラインより、20dB下がるため、
発振し難いとあります。
分からない点は、
【A】では、閉ループでも、開ループ特性ラインの一部をそのまま使用しており、
【B】では、全体的に開ループ特性ラインが20dB下がった、特性ラインを使用しています。
また、【B】に似た形で、発振を抑えるために位相補償にCを入れたりしますが、
この場合でも開ループ特性ラインは全体的に下がり、帯域が狭められるとあります。
GB積と発振問題をごちゃ混ぜにしている感はあるのですが、
閉ループでは、周波数帯域をどの様に取り扱えばよいのでしょうか?
【A】と【B】の関係をどの様に考えれば良いかを教えて下さい。
No.8ベストアンサー
- 回答日時:
NO.2のお礼の欄の質問に対する追加の回答に更に補足です。
参照されているROHMの資料のFig3は説明文が不明瞭なのですが3/10ページまで読み進めてようやくなんでこんな説明になってるかが分かりました。
まず、この資料で発振に対する位相余裕やゲイン余裕はすべて、OPアンプを全帰還の0dBヴォルテージフォロワーで使う場合について説明しようとしてるという事が読み取れました。
Fig 3では40dBに増幅器のゲインを設定してますが、これはあくまで、0dBヴォルテージフォロワーで使用する場合のオープンループの0dB付近を正確に測定する場合の手段として説明してるにすぎないという事のようです。ですから、この資料では40dBアンプの発振を扱ってるのではなくて0dBアンプの発振を扱ってるという事らしいです。それならば資料は正しいという事になりますが説明がとてもひどいという事に変わりはありません。
xpopoさん
大変、有難う御座いました。
辻褄が合いました。
今まで受けた回答やCQの資料が正しいとすると、
ROHM-Figure 3のデータが成り立つ場合、
「ゲイン0dBの全帰還でなければ、可笑しいけどな~ぁ。」
と思っていたのですが、それにしてもFigure 4/5の回路が示されていました
ので、
また、宮崎技研研究所さんのサイト[図 6.1-43]を見てもループ・ゲインが、
オープンループゲイン特性と交差しているため、
帰還率βであっても全体的に下がる方が間違っているんじゃないかと
考えてしまいました。
お陰様で、色々勉強になりました。
それにしても、xpopoさんは良く回路を見られていますね、
片極の電源には気づきませんでしたし、また当方もROHMの3/10も
読みましたが、まさか前の続きで、またボルテージフォロアとは思いませんでした。
これでCQの問題にボルテージフォロアが使われていた理由も分かりました
本当にご丁寧な説明有難う御座いました。
No.9
- 回答日時:
追加の回答です。
見にくいかもしれませんが、添付した図を参照して説明します。左側には40dBの反転増幅器の【B】表示の説明用の回路と周波数特性を、右側には【A】表示方法によるオープン・ゲインと40dB反転増幅器の回路図と周波数特性を示してあります。
まず、右側の【A】表示方法の回路で、
オープン・ゲインは回路図のINV端子からOUT端子へのゲインとして -V(out)/V(inv)で周波数特性が示されてます。DCに近い周波数100mHzでのゲインが100dBでそれが周波数40Hzあたりから減衰し始めて周波数が高くなるにしたがって-6dB/octの割合で減少してゆきます。
また、40dB反転増幅器のゲインはIN端子からOUT端子までのゲインとして-V(out)/V(in)で表されていて。DCに近い周波数100mHzでのゲインが40dBでそれが周波数が100kHzあたりから減衰をはじめますがオープン・ゲインのカーブに重なります。この100kHzあたりから上の周波数ではオープン・ゲインが40dB以下になるのでそれに従って40dB反転増幅器のゲインも仕方なく落ちて行ってる状況です。
次に左側の【B】表示方法この場合はループ(一巡伝達関数)のゲインを調べるわけですが、回路のループ(出力OUTから抵抗R2とR1による減衰器を通ってOPアンプU1の反転入力INVへ信号はながれて、そこからOPアンプで反転増幅されて信号はOUTへ戻るというループ)を交流的に遮断するために巨大なインダクタンスL1=10HをOUT端子と帰還抵抗R2の間に挿入してループのゲインを調べます。その結果が回路の上にある周波数特性です。一番低い周波数100mHzでゲインが60dBと【A】表示方法のf特性に比べて40dBほど下がってます。これは抵抗R2とR1の分圧比が-40dBであることによります。このグラフで0dBはちょうど右のグラフの反転増幅器のゲイン40dBに相当します。OUTから切り離されたXのポイントの信号はR2とR1による減衰器で1/100に減衰されてOPアンプの反転入力INVへ導かれます。そしてINVからOUTへ向かって周波数が100mHzではOPアンプのDCゲインであるゲイン100dBで増幅されます。結果Xからの信号は抵抗減衰器で-40dB倍されてから100dB倍されるのでトータルで-40dB+100dB=60dBのゲインになります。結果、【A】表示のオープンゲインを抵抗減衰器の減少ゲイン分だけ下げたカーブになるという事です。そしてこの周波数特性は周波数の上昇とともに減衰してゆきますが100kHzあたりでゲインが0dBを横切ります。この周波数では抵抗減衰器の減衰量-40dBがOPアンプのオープンゲイン40dBと釣り合ったポイントになります。これ以上周波数が高くなると40dB反転アンプのゲインは40dBから減衰してゆくわけです。
ですから、言い換えれば【A】表示でオープンゲインとクローズドループの40dBアンプのゲインのf特性がぶつかる周波数がループゲインでいう所の0dBに相当するという事です。
No.7
- 回答日時:
NO.2のお礼の欄の質問に対する追加の回答です。
>http://rohmfs.rohm.com/jp/products/databook/appl …
>こちらの資料は、ROHMが出しているものですが、
>
>Figure 1. オペアンプのオープンループ周波数特性例
>Figure 3. 反転(非反転)増幅回路40dB*(100 倍)の周波数特性例
>を見ると、100倍ゲインの閉ループ回路を例に取っています。
>この場合、1st pole 周波数領域より高い周波数の特性は開ループ特性ライン
>と同等と記載あり、位相余裕やゲイン余裕はこのグラフから読み取ることができるとあります。
>図から、縦軸40dBから開ループ特性ラインとの交点を割り出しており、交点以降の周波数
>は開ループ特性ラインに沿っています。
>つまり、【A】と同じ考え方です。
回答>>このROHMの資料の説明で最悪なのは 反転(非反転)増幅回路40dB*(100 倍)の位相余裕やゲイン余裕の説明が間違ってることです。
そもそも、位相余裕はオープンループ(一巡伝達関数)のゲインが0dBになる周波数での話です。この40dBアンプの場合ですとゲイン40dBが減少し始める周波数、約30kHzがその周波数になります。この周波数でのオープンループ(一巡伝達関数)の位相がー180度に対してどれだけ離れてるかを表したものが位相余裕と定義されます。ところがこのROHMの資料ではオープンループ(一巡伝達関数)ではなくてクローズドループ(この場合40dBアンプ)の0dBになる周波数で位相余裕を見ています。これはひどい間違いです。
No.6
- 回答日時:
回答NO.3のお礼欄のコメントについて;
>ROHMの資料-「Figure 4. 反転増幅回路」図は、恐らくハイパスではなく、
>C1のコンデンサは直流電源Vrefの記載間違えと思います。
>そう考えると「Figure 5. 非反転増幅回路」と対応がつき、
>またFigure 3の図はC成分が含まれませんので、OPアンプのみの周波数特性となります。
>どうでしょうか?
回答>>この質問はNO.3の回答とはかみ合ってませんね。
まずFig4の回路図は間違ってませんよ。OPアンプが単電源で動作してるのを理解されてませんね。±の電源ではないので、動作点をDCのVrefの電圧に設定しなければなりません。反転増幅器の場合は単電源動作がゆえにC1が必要になってるんです。
Fig3の周波数軸の左端は100HzですのでC1とR1による時定数の周波数をC1の値を十分大きな値にして時定数周波数を0.1Hzとか100Hzに対して十分低い周波数になるようにしているとみればいいんです。
No.5
- 回答日時:
すみません、NO4の回答で文章がおかしいので訂正後の文章を以下に載せますのでこちらをご覧ください。
回答>>
60dBの場合おっしゃる通り「1Hzで、40dBから始まり、1kHzで0dBとなってしまいます。」とそうなります。この意味は60dBの仕上がりゲインに外付け抵抗で設定した場合にフィードバックループの一巡伝達関数のゲイン(オープン・ループゲイン)は1Hzで、40dBから始まり、1kHzで0dBになりますよ、って言う意味になります。これは、周波数1Hzでは40dBの帰還量(フィードバック量)があってそれが周波数の増加に伴ってー6dB/octの割合で減少してゆき周波数1kHzで帰還量(フィードバック量)は0dBになるという事です。ここまではあくまでもオープン・ループでの話です。オープンループのゲインが0dBになる周波数がクローズド・ループ(この場合は60dBに設定した増幅器)の帯域になります。即ち、この周波数1kHz以上ではクローズド・ループ(この場合は60dBに設定した増幅器)のゲインが減少し始めるという事です。一方、この周波数より低い周波数ではゲインは60dB一定になるのは言うまでもありません。
No.4
- 回答日時:
>【B】は抵抗だけの使用で、ゲイン20dBです。
>この場合、ROHMの記載に従うなら、利得縦軸の20dBから線引きすべきですが、
>CQの説明では、開ループ特性ライン全体を20dB下げいています。
>それでは、60dBではどうでしょうか?
>CQ出版の図2のオープン・ループ・ゲイン周波数特性図から、60dB下げると、
>1Hzで、40dBから始まり、1kHzで0dBとなってしまいます。
>この時の移動させた特性ラインでは、40dB以上は増幅出来ないとなってしまう
>のではないでしょうか?
回答>>
60dBの場合おっしゃる通り「1Hzで、40dBから始まり、1kHzで0dBとなってしまいます。」とそうなります。この意味は60dBの仕上がりゲインに外付け抵抗で設定した場合にフィードバックループの一巡伝達関数のゲイン(オープン・ループゲイン)は1Hzで、40dBから始まり、1kHzで0dBになりますよ、って言う意味になります。これは、周波数1Hzでは40dBの帰還量(フィードバック量)があってそれが周波数の増加に伴ってー6dB/octの割合で減少してゆき周波数1kHzで帰還量(フィードバック量)は0dBになるという事です。ここまではあくまでもお疲れ様です。オープン・ループでの話です。オープンループのゲインが0dBになる周波数がクローズド・ループ(この場合は60dBに設定した増幅器)の帯域になります。即ち、この周波数1kHz以上ではクローズド・ループ(この場合は60dBに設定した増幅器)のゲインが減少し始めるという事です。一方、この周波数より低い周波数ではゲインは60dB一定になるのは言うまでもありません。
No.3
- 回答日時:
回答NO.1です。
お礼ありがとうございます。お礼欄での質問ですが、
まず、ROHMの資料、ひどいですね。反転増幅回路(40dB)の周波数特性の図でFig 3.ですが、位相―周波数特性が間違ってます。このFig 3の位相特性はオープンループ時の位相ー周波数特性です。反転増幅回路(40dB)の周波数特性の位相ー周波数特性は添付図の点線で示したカーブが正しい特性です。ですから、この資料は参考になりませんので、参考としてしまうとこんがらがってしまいますよ。別の資料を探してもう一度質問してください。
早々のご回答有難う御座います。
ROHMの資料-「Figure 4. 反転増幅回路」図は、恐らくハイパスではなく、
C1のコンデンサは直流電源Vrefの記載間違えと思います。
そう考えると「Figure 5. 非反転増幅回路」と対応がつき、
またFigure 3の図はC成分が含まれませんので、OPアンプのみの周波数特性となります。
どうでしょうか?
No.2
- 回答日時:
回答NO.1です。
すみません、文章でおかしいところがありますので下記に訂正させていただきます。誤り :【B】では負帰還を掛けた状態の回路の一巡電特性としてのゲイン、位相対周波数特性として...
訂正後 :【B】では負帰還を掛けた状態の回路の一巡伝達特性としてのゲイン、位相対周波数特性として...
ご回答有難う御座いました。
ご回答頂いてから、色々と更に調べていたのですが、
調べれば調べる程、よく分からなくなってしまいご連絡が遅れました。
http://rohmfs.rohm.com/jp/products/databook/appl …
こちらの資料は、ROHMが出しているものですが、
Figure 1. オペアンプのオープンループ周波数特性例
Figure 3. 反転(非反転)増幅回路40dB*(100 倍)の周波数特性例
を見ると、100倍ゲインの閉ループ回路を例に取っています。
この場合、1st pole 周波数領域より高い周波数の特性は開ループ特性ライン
と同等と記載あり、位相余裕やゲイン余裕はこのグラフから読み取ることができるとあります。
図から、縦軸40dBから開ループ特性ラインとの交点を割り出しており、交点以降の周波数
は開ループ特性ラインに沿っています。
つまり、【A】と同じ考え方です。
【B】は抵抗だけの使用で、ゲイン20dBです。
この場合、ROHMの記載に従うなら、利得縦軸の20dBから線引きすべきですが、
CQの説明では、開ループ特性ライン全体を20dB下げいています。
それでは、60dBではどうでしょうか?
CQ出版の図2のオープン・ループ・ゲイン周波数特性図から、60dB下げると、
1Hzで、40dBから始まり、1kHzで0dBとなってしまいます。
この時の移動させた特性ラインでは、40dB以上は増幅出来ないとなってしまう
のではないでしょうか?
【B】だけをみれば、なるほどと思うのですが、他の説明を見ると整合性が
取れない感じなのです。
何か見方が違うのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
>【A】では、閉ループでも、開ループ特性ラインの一部をそのまま使用しており、
>【B】では、全体的に開ループ特性ラインが20dB下がった、特性ラインを使用しています。
>また、【B】に似た形で、発振を抑えるために位相補償にCを入れたりしますが、
>この場合でも開ループ特性ラインは全体的に下がり、帯域が狭められるとあります。
>
>GB積と発振問題をごちゃ混ぜにしている感はあるのですが、
>閉ループでは、周波数帯域をどの様に取り扱えばよいのでしょうか?
>【A】と【B】の関係をどの様に考えれば良いかを教えて下さい。
回答>>【A】の説明で使ってる図は入力-出力間のゲイン、位相対周波数特性として表されてます。一方、【B】では負帰還を掛けた状態の回路の一巡電特性としてのゲイン、位相対周波数特性として表されているのでそういう違いがでてきます。発振を考える場合は負帰還を掛けた状態の挙動になりますので【B】の表し方の方が適切です。ですから、閉ループ、即ち、負帰還が掛かったフィードバック・ループでは【A】の表現方法ではなく【B】の表現方法で考えればよいでしょう。
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