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流体力学に関する問題です。

流れ関数 Ψ=xy・cost
速度ポテンシャル φ=1/2・(x^2-y^2)・cost
の複素速度ポテンシャルを考えるとき、
(1)点(1,1)を通る流線と、x軸およびy軸で囲まれる領域における最大流量を求めなさい。

(2)適当な位置で基準圧力を定め、時刻t=nπ(nは整数)でもxy平面上における等圧力線図の概形を描きなさい。

どちらもネットを調べてもよくわかりませんでした。
ご教授の方よろしくお願い致します。

A 回答 (2件)

(2)適当な位置で基準圧力を定め、時刻t=nπ(nは整数)でもxy平面上における等圧力線図の概形を描きなさい。

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流れる流体の種類の例として、水飴、空気、塩水、水の4種類を考えてみる。水飴は粘性が大きいので、粘性流体という。空気は、圧力が高いと体積が縮むので、圧縮性流体という。塩水は塩分にムラがあると密度が変わる。水はサラサラ流れて粘性が小さく、体積も縮まないので、非圧縮性流体である。圧力を計算するのに使う方程式は流体の種類によって異なるので、一番簡単な完全流体の式を使う。完全流体は非粘性、非圧縮性、密度一定を仮定する流体である。質問文に、完全流体の前提を書いてくれると、こんなにグダグダ書かなくて済むので有難い。
完全流体の定常流では、運動法則からベルヌーイの法則①が成立する。渦なしのこの問題では、全空間で成立する。
(1/2)v^2+p/ρ=一定_①
ここで、vは速さ、pは圧力、ρは密度である。ρは一定なので、①は②のように書ける。
(1/2)ρv^2+p=一定_②
(1/2)ρv^2は動圧と呼ばれる。pを静圧という。動圧の大きい所は静圧が小さい。
v^2は速さの二乗だから、(1)で計算した↗V=(u,v)=(x,-y)を使うと
v^2=u²+v²=x²+y²_③
となり、p=一定値-(1/2)ρ(x²+y²)_④
となる。動圧の大きい所は静圧が小さい。pはx²+y²が一定の所で一定となるので、等圧線は、原点を中心とする同心円となる。円の半径をrとすると、x²+y²=r²となり、
p=一定値-(1/2)ρr²_⑤
等圧力線図の概形は図に示す。
pとrのグラフは、上に凸の放物線になる。
グラフのpを一定間隔で切って、
対応する半径の同心円を描く。
「流体力学に関する問題です。 流れ関数 Ψ」の回答画像2
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この回答へのお礼

遅くなり申し訳ございません。
非常に丁寧かつ分かりやすく解答して頂きありがとうございます。
理解することができました。

お礼日時:2019/07/20 22:04

左側の図は速度ポテンシャル φ=1/2・(x^2-y^2)・const_① と


流れ関数ψ=xy・const_②を等高線で表したものです。 const は定数で、以下、計算を簡単にするためにconst =1としておきます。
(1)右側の図で点(1,1)をPとする。図の色を付けた部分は、Pを通る流線と、x軸およびy軸で囲まれる領域を表す。流れの速度のx成分をu,y成分をvとする。③④が成り立つ。
u =∂φ/∂x=x, v =∂φ/∂y=−y_③
u =∂ψ/∂y=x, v =−∂ψ/∂x=−y_④
流れは矢印で示すように、y軸の上の方から下に向かい、原点の近くで曲がってx軸に沿って右方に進む。速度ベクトルを↗V=(u,v)_⑤とする。
この流れの流量をQとする。Qを求めるために、流れを横断する線Sを引いて、この線Sを通過する流量Qを計算する。下側の図の中の曲線がSである。
横断線Sの微小部分(色を付けた部分)を↗ds=(dx,dy)_⑥とする。↗dsは微小なベクトルで、その長さはds=√(dx^2 +dy^2)_⑦である。↗dsを通過する流れの速度は⑤↗Vで、3本の太い矢印で示す。
↗V の↗dsに垂直な成分をVrとする。横断線Sの微小部分↗dsを通過する流量をdQとする。dQはVrと↗dsの長さdsの積である:dQ= Vrds_⑧。
次にベクトル(dy,-dx)を↗drとする:↗dr=(dy,-dx)_⑨。
↗drと↗dsの内積は↗dr・↗ds=dydx-dxdy=0となるので、
↗drは↗dsと垂直なベクトルである。↗drをその長さdr=√(dx^2 +dy^2)で割ったものを↗Rとすると、↗R=↗dr/ dr=(dy,-dx)/√(dx^2 +dy^2)_⑩ 
↗Rは↗dsと垂直な方向の単位ベクトルである。図に示した。
速度↗Vに↗Rをかけると、Vrが得られて
Vr =↗V↗R=(u,v)(dy,-dx)/√(dx^2 +dy^2)
=(udy-vdx)/√(dx^2 +dy^2)_⑪となる。
⑧に⑪と⑦を入れると
dQ=Vrds=(udy-vdx)/√(dx^2 +dy^2)・√(dx^2 +dy^2) =udy-vdx_⑫
dQをベクトルの外積を使って求める方法もある。
↗V と↗ds を3次元ベクトルとする。z成分は0とすると⑬⑭となる。
⑬と⑭の外積は⑮となる
↗V =(u,v,0) _⑬、↗ds= (dx,dy,0)_⑭  
↗V ×↗ds =(u,v,0)×(dx,dy,0)= (0,0,udy-vdx) _⑮
この↗V×↗dsのz成分がdQである。
dQ = udy-vdx_⑯
⑯は⑫と同じである。これに式④のu =∂ψ/∂y,v =−∂ψ/∂xを入れると
dQ = udy-vdx= (∂ψ/∂y)dy-(−∂ψ/∂x)dx= (∂ψ/∂x)dx+(∂ψ/∂y)dy=dψ_⑰
⑰の最右辺のdψ= (∂ψ/∂x)dx+(∂ψ/∂y)dyはψの全微分の式である。
dQ= dψ_⑱
流量Qは流れψと同じである。
⑯に式④のu =x,v =−y を入れると⑲となる。
dQ = udy-vdx = xdy+ydx=d(xy) =dψ_⑲
この関係により、速度分布⑤↗V=(u,v)=(x,−y)から流れ関数ψ=xyを求めることができる。
問題(1)の流量は流れ関数ψ=0の原点から、ψ=1のP点まで、流れを横切る線積分
∫[O~P](xdy+ydx)_⑳で求められる。OPを結ぶ直線を流れの横断線Sとすると、S上では常にx=yだから、式⑳は積分すると、
Q=∫[O~P](xdx+xdx) =∫[0~1](2xdx)=[x^2][0~1]=1_㉑
となる。点A(0,1)とPを結ぶ直線を横断線Sとすると、S上では常にy=1でdy=0だから、式⑳は㉒に変わる。∫[A~P](xdy+ydx) =∫[0~1]dx=[x][0~1]=1_㉒
B(1,0)とPを結ぶ直線をSとすると∫[S](xdy+ydx)=∫[0~1]dy=1_㉓
横断線Sをどこに置いても、Q=ψ[0~1]=1_㉔となる。
const が1でない場合はQはconstを掛ける。

ポテンシャルの考えの初めは、力のポテンシャルで、力Fはポテンシャルφの大きい方から小さい方へ向かって発生するので、F=-gradφとなる。速度ポテンシャルも同じ式を使うと、↗V=-gradφ_㉕となるが、普通は、マイナスを省略して↗V=gradφ_㉖を使うので、流れは、速度ポテンシャルの小さい方から大きい方へ流れる。
質問者さんは、㉕㉖のどちらを使うのでしょうか。もし㉖を使うなら、式③④はプラスマイナスが逆になり、流れは逆向きになる。ウィキペディアの英語版には、気象学や海洋科学の分野では㉕が多いと書いてある。
問題(2)は続きで投稿する。
「流体力学に関する問題です。 流れ関数 Ψ」の回答画像1
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