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ヨーロッパ諸言語の Yes/No について
個人的にスペイン語を学習していて、英語の Yes はスペイン語では Sí と変わるにもかかわらず No に関しては同じ形になることが何故なのか気になりました。

英語の Yes/No に当たる単語は
ドイツ語では Ja/Nein
ノルウェー語では Ja/Nei
デンマーク語では Ja/Nej
スペイン語では Sí/No
イタリア語では Si/No
フランス語では Oui(条件付きで Si)/Non

こうしてみると印欧語族のゲルマン語派の発音は Yes は J(ヤ)に即しており、イタリック語派は(フランス語の例外を除いて) S(ス)に即しています。一方で No に関しては上記の言語以外にも印欧語族の多くには N(ノ、ネ)に即した発音が多く見られます。例えば

ロシア語 Да/нет
チェコ語 Ano/Ne など。

前置きが長くなりましたが、質問したいことは以下の3点です。
1. 印欧諸語の No は全て語源は同じものでしょうか。
2. だとすると、否定語がほぼ原型を留めたまま各地方に派生したにもかかわらず、語族ごとに Yes に当たる肯定語が形を変えてしまったのは何故でしょうか。
3. ゲルマン語派とイタリック語派の肯定語はそれぞれ由来を異にしているのでしょうか。

読みづらい文章で恐縮なのですが、何かどんな手がかりでもいいので、分かる範囲で構いませんのでご教授ください。よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

余談その 1.


フランス南部で「方言」として使われていた (そしてフランス共和国政府が滅ぼそうとしていた) 「オック語」は
肯定の返答に oc を使う
ことによる名称 (北部の言語は oui の元である oil から「オイル語」という) で, この oc はラテン語の hoc に由来する. oil も hoc ille のような形から変化したらしいので同根といえなくもない.

余談その 2.
現代ギリシャ語では ναι/οχι
らしい.
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以下は、英語版Wiktionaryの”Etymology”の項目を参照しつつ、独自の推察を加えたものです。



1.印欧諸語の「否定の返事」は、すべて印欧祖語の*ne という否定詞が語源になっているようです。

2および3(二つまとめての回答になります)
まず「肯定の返事」というのは、モノの有無についてなら「ある(これだよ)」、何かの動作(やったかやってないか)についてなら「もうやった」という具合に、複数の可能性があり得ます。で、ゲルマン系の ja, yes, などは印欧祖語の*yē (“already”)が語源になっているようなので「もうやった」系、イタリック系の si は同じく印欧祖語の*ḱe-, *ḱey- (“this”)が語源になっているようなので「あるよ、これだよ」系と言えそうです。
一方、「やった」系であれ「あるよ」系であれ、その前に否定詞をつければ否定の返事になるわけで、その否定詞が独立して使われるようになったと考えれば、語源が同じであっても不思議はないと思われますが、いかがでしょうか。
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1. 印欧諸語の No は全て語源は同じものでしょうか。


同じだと考えていいです。

これには2つの理由があります。
①音韻学的にインド・ヨーロッパ諸語の否定形にNの「音」が好まれたこと
実は日本語の否定形も古語は「な(否)」です。これもNの音が含まれています。近年「人類が話している言葉は、音素から見ると共通している部分が大きい」と分かってきていて、否定にはNの音が含まれる場合が多いのです。

②ヨーロッパ諸言語については、ラテン語の影響が強くラテン語のnonが共通して使われいるから

2. だとすると、否定語がほぼ原型を留めたまま各地方に派生したにもかかわらず、語族ごとに Yes に当たる肯定語が形を変えてしまったのは何故でしょうか。

NOに比べて、YESというか「肯定形」には文化や社会制度などが関わってくるからです。

日本語で考えてみても「否定」は遠回しにいう場合はあっても「NO」と言っているのには変わりはありません。ただし「前向きに検討します」といって何もしない役人言葉のようなものはちょっと除外します。

しかし、YESの場合は、状況によって「分かりました」「承りました」「その通り」「そうです」など無数に答え方があります。たとえば「承りました」の場合は、お願いされたことを自分で引き取って実行する場合などに使われ、「分かりました」は説明されたり説得されたりしてそのご自分の動作を変化させるような場合に使います。
 「その通り」は自分の考えと相手の考えが一致しているとき「そうです」は「お腹が空いていますか?」という問いなどに「そうです。空いています」などと答える時に使います。

つまりNOとちがってYESは「単に同意という意味だけではない」のです。

ヨーロッパ諸語に確実に影響を与えているラテン語には「YESに相当する言葉が無い」と言われています。
それは「YESにズバリ相当する言葉がない」という意味で、ラテン語でYESに相当するとされている言葉だと
・SIC そのように(せよ)など上司が承認する時につかう言葉
・VERO その通り、など「相手の行ったことに同意する」言葉
・ita そうです、のように「状況を肯定する」言葉
などのように使われます。

そのため各言語はラテン語の影響を受け、受容する時にNONは受け入れたのですが、YESに相当する言葉は自国語または同一言語の祖語に由来します。




3. ゲルマン語派とイタリック語派の肯定語はそれぞれ由来を異にしているのでしょうか。

英語のYESはゲルマン祖語のyeaに由来しているようで、ドイツ語やオランダ語、スウェーデン語・アイスランド語などのゲルマン語族の肯定形がYa/Jaの発音を持つのは同じ語源だからです。

イタリック語の諸語は、ラテン語のsicから変形させて使っているようです。これはたぶんラテン語の肯定形の単語の中でsicがもっとも明確で強い肯定だったからでしょう。

面白いのはフランス語で、ouiが肯定形とされていますが、これもラテン語由来、否定文を否定するsiもラテン語由来ですね。
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