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No.2
- 回答日時:
No.1 です。
> あるグラフをF(ω)を求める場合はフーリエ変換を使い、あるグラフを数値列にしてF(ω)を求める場合は離散フーリエ変換をつかうという事でしょうか?
また、二つの場合で得られたF(ω)は同じ値だと思うのですが、合っていますか?
その通りです。
(連続)フーリエ変換を使えば、F(ω) は連続関数になり、離散フーリエ変換をすれば離散的な関数(グラフ)になります。
言い方は少し乱暴なので感覚的にだけ感じてもらいたのは、離散フーリエ変換の結果の離散的なグラフプロットの点を滑らかにつなげば連続フーリエ変換の結果ということになります。
歌を例にフーリエ変換の意味を説明しましたが、実際に使うフーリエ変換である離散フーリエ変換では、音のサンプル点数を2のべき乗の数にします。 そうすると高速フーリエ変換(略して FFT と言っています)という手法が使えるからです。 高速フーリエ変換とは、離散フーリエ変換を実用的に使おうとしたときにぜきるだけ要領よく計算しようとして編み出された手法です。 本質的な意味は離散フーリエ変換そのものなんですが、データ数を2のべきとすると実に巧妙に演算を簡単化できるんです。
フーリエ変換は Excel にも関数として組み込まれてます。 サイン波でも矩形波でもいいですから時間空間のデータをたとえば 256個作り、フーリエ変換してみてください。 データは複素数になりますから絶対値にしてグラフを書いてみてください。
ただ一つの周波数の正弦波ならスペクトルがひとつ、複数の周波数のサイン波ならその数だけスペクトルが現れます。
ただし、フーリエ変換の結果は、たとえば256個のデータからなら、スペクトルは半分の128本だけが有効です。 変換の結果は256本のスペクトルになりますが、128個を超える分のスペクトルは最初から128番目までのスペクトルが折り返した形で表れていますので意味を持ちません(意味がないというより、さいしょから128個目までで用が足りているということです)。
フーリエ変換の結果にはいろいろな情報が含まれています。 例えば位相などです。 また、時間空間の信号が明確な繰返し周期を持たない場合、どこからどれだけの長さでサンプルしたかで周波数空間上のデータやグラフの見え方が変わってきます。 それがどんな意味を持ち、どう読まないといけないかがこれから学ぶべきことと思います。
難しい数学の本ではなく、平易にフーリエ変換を説明した本がたくさん出版されています。 私が持っているのはどれも随分古いものなので、まずは最近のものをご自分で探してみてはいかがでしょう。
フーリエ変換をちゃんと理解して自分でやったりグラフを読めるようにすると信号処理という世界がきっと面白そうに見えてくると思います。 ぜひ頑張ってみてください。
ありがとうございます。
今更なのですが、
フーリエ変換と離散フーリエ変換により導かれた各F(ω)とFnによって得られたグラフは違うものになると思うのですが。
仮に違うとしたらなぜ同じになるのでしょうか?
どうかお力をお貸しください
No.1
- 回答日時:
フーリエ変換と離散フーリエ変換は基本的には同じものです。
違いは数学的な意味です。まず、(離散にせよそうでないにせよ、)フーリエ変換が何者かというところからはっきりさせましょう。
フーリエ変換は、ある現象の表現方法を別な空間の表現方法に置き換える手法です。
実用的な意味からいえば、時間領域で時間関数としてあらわされている電気信号の波形のようなものを、周波数空間で表現するとしたらどうすればいいかを与えてくれる変換手法です。
いま、ある歌を録音した信号があるとします。
横軸を時間、縦軸を音の振幅にとった、いわゆる波形と呼ばれるデータがあったとします。
その波形を見て、高音の成分が多い曲か、低温の成分が多い曲かはよくわからないのが普通です。
そんな時にフーリエ変換を使います。
その歌の録音データを定義通りにフーリエ変換します。
その結果は、横軸が周波数、縦軸がある周波数での音のパワーを示します。
(正しくは、フーリエ変換した結果は複素数になるので、縦軸はその絶対値とします)
このグラフを見れば、どんな周波数領域の成分のパワーが大きいか小さいかが一目瞭然となるのです。
さて、次にお尋ねの離散フーリエ変換と(離散でない)フーリエ変換の違いです。
ここの例で示した歌の録音データ。
実はこのようなデータは真には連続データではありません。
アナログのテープレコーダのような装置なら連続データも扱えなくはありませんが、このような信号をフーリエ変換は出来ません。
ではどうするか。
歌は非常に短い一定の時間間隔でサンプルされ、そのデータ列として手に入れます。
言ってみれば、歌のデータを細かくグラフに書いてみると階段状になっているのです。
その階段の幅があまりに狭いので、見た目は連続した滑らかな波形のように見えるのです。
そのようなデータの列(並び)のことを離散データと言います。
離散とは、(見かけ上連続に見えるけど)一定間隔で途切れ途切れに得ている、という意味です。
この時間空間と周波数空間の間で変換できることをフーリエさんが見つけたときは、まず連続関数としてのものでした。
しかし、それでは実際の利用には適用できない。
そこで、間欠的に得たデータでも適用できるかを考えて見つけたのが離散フーリエ変換です。
時間空間の情報が離散的だと、周波数空間の情報も離散的になるが、各離散的な情報同士をつないでみると連続している場合と同じということがわかります。
ただし、それには条件があり、時間空間の信号の変化を十分にとらえるだけ細かな時間間隔でサンプルすることや、長い時間の中でのうねりをとらえるには充分多くのサンプル点を使わないといけない、などを考慮します。
また、周波数空間では絶対値を使うとパワーが見れると言いましたが、正しくは係数をちゃんと物理的に評価しないと数値的なパワーにはなりません。
また、フーリエ変換は逆もまた真です。
つまり、周波数空間でこんな成分分布(これはパワースペクトルの分布などと言われます)をしているものは時間空間ではどうだろう、と言った場合に使えるのです。
これを使えば、男の人の低い周波数の声を女性の高い周波数の声に変えるなんて言うこともできます。
私は数学者ではなく、信号処理の電子回路のエンジニアなのでかなり大雑把に話しましたし、数学的にはウソもあるかもしれませんから、その辺はご自分で理解したり確かめたりして補足してください。
フーリエ変換は信号処理ではとても大事なツールで、それひとつを知っているだけでも結構仕事はできます。
ぜひご自分のものにして活躍してください。
詳しい解説ありがとうございます。
あるグラフをF(ω)を求める場合はフーリエ変換を使い、あるグラフを数値列にしてF(ω)を求める場合は離散フーリエ変換をつかうという事でしょうか?
また、二つの場合で得られたF(ω)は同じ値だと思うのですが、合っていますか?
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