
いつもお世話になっております。
「させてください」と「させていただきます」は普通自分の行為に対して使う謙譲語のような表現ですね。話す時に普通「私」を省略しますね。今まで、この二つの文型の「私」の後ろにつける助詞は一度も考えませんでした。でも、今日「私にも協力させてください」のような言葉を聞きました。どうして「私」の後ろの助詞は「に」なんでしょうか。「私も協力させてください」はおかしいのしょうか。もし「協力させていただきます」という文型を使うと、「私」の後ろにどんな助詞を使うのでしょうか。「が」なんでしょうか。困っております。
また、自分と同じ立場に立っている人の行為に対して、「させてください」と「させていただきます」も使えるのでしょうか。たとえば、三人がいるとします。Aは母親で、BはAの息子で、CはBの先生です。三人で歩きながら話をしています。Aは重い荷物を持っているCの様子を見て、Cに一言を言います。下記の三文は文法的に全部正しいのでしょうか。
田中先生、そんな重い荷物を息子がお持ちしましょうか。(お持ちいたしましょうか。)
田中先生、そんな重い荷物を息子に持たせてください。
田中先生、そんな重い荷物を息子が持たせていただきます。
これは文法を勉強するためにわざと作った言葉なので、文法的に合っているといっても、変に聞えるかもしれません。ネーティブな喋り方も教えていただければ非常にありがたく存じます。
日本語を何年間も勉強していますが、まだまだ文章がうまく書けません。質問文の中で不自然な表現がありましたら、それも併せて指摘していただければ助かります。宜しくお願いいたします。
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
初めにかなり長文の回答を書いたのですが、#2さんの回答を見て、「そうなんだよな」と、しばし躊躇した末、クリアしました。
まだ締め切られていないので、この回答を書いてみました。
まずは語法・文法に限定して述べてみます。
「私にも協力させてください」という命令文(ください<くださいませ<くださりませ; cf. いらっしゃい)、の場合、「てください」の前全体がひとまとまりになって、「『私にも協力させる』ということをして下さい」と頼んでいるわけです。つまり使役表現ですので、格助詞の「に」がつくのがオーソドックスな形と言えます。
では、「私も協力させてください」は100%誤りかというと、そうでもありません。
副助詞の「も」があるときとないときの違いは、#6さんの解説に譲ります。
ここで、ちょっと本題からずれるようですが、必要なことなので、述べさせて下さい。
「は」「も」「さえ」「こそ」などの副助詞が連用格(広い意味で主格・目的格も含みます)に続くとき、「に」「と」「へ」「から」などはそれぞれ「にも」「とも」「へも」「からも」のようになりますが、「が」「を」に続くときは、「も」「(を)も」となり、格助詞が脱落します(「を」は硬い表現や強調したいときには残されます。「何物をもおそれず」)。
(これについては、述べるべきことがあるのですが、長くなるのではぶきます。)
「林檎を食べる」に「も」を加えると、「林檎も食べる」となります。
従って、間に格助詞を挟まず名詞に直接「も」が続いているときは、「も」を取り去ったときに「が」が復活する主格と、「を」が復活する目的格の二つのケースがあるのです。
本題に戻ります。
「私も協力させてください」は、「も」を取り去ったときに「を」が復活する目的格なのです。
本来使役表現は「…に…させる」というのがオーソドックスなのですが、「私の代わりに息子を行かせます」のように「に」ではなく「を」を使う言い方が普通に行われるようになりました。これは「行かせる」を動詞「行く」に使役の助動詞「せる」がついたものというより、「行かせる」を一つの他動詞として扱っていると解釈されます。
結論として、私(回答者)なら「私にも」と言いますが、「私も」と言うのが正しくない、とまでは言いません。
「私も協力させていただきます」の方は、「も」を取り去ると「が」が復活する主格なので、「私にも」と言うことはできません。
最初の例との比較で言えば、「私にも協力させること」をひとまとまりとして、(「私が」=省略=)「私にも協力させること」を(あなたに)「してもらう」というふうに考えることは無理だと思います。
#1さんのご訂正に関して補足すれば、息子本人でない者が「お持ちする」とか「持たせていただく」というべきではない、という趣旨だろうと思います。
最後に、#2さんのご指摘について、補足させてください。
「お荷物はここでお預かりさせていただきます」
「お荷物はここでお預かりさせてください」
前者は、相手の意向いかんにかかわらず、「そういうきまりなので、いやとは言わせません」といったニュアンスとなり、失礼だということですね。(極端な例は「死んでもらいます」)
後者は、「これはあくまでもお願いなのですが」というニュアンスになりますね。
ただ、最近は謙譲のつもりで「これでお開きにさせていただきます」のように言うのを耳にすることが多くなりました。聞きようによっては、「自分の方で勝手にきめておきながら」ということになりますが、忖度すれば、「寛大なあなたならきっと……させてくださるはずだと思いますので」という前提があるのでしょう。
結局、長文になってしまいました。
明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。
返事が遅くなり、申し訳ありません。ご丁寧に教えていただき心より感謝いたします。とても理解しやすくて、大変役立ちました。『「私にも協力させること」をひとまとまりとして、(「私が」=省略=)「私にも協力させること」を(あなたに)「してもらう」というふうに考えることは無理だ』と拝見してすっきりしました。ほかの方へのご補足も大変助かりました。よく理解できました。
本当にありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
お久しぶりです。
syuutarouです。awayuki_chさんの勤勉ぶりはちょくちょくチェックしていましたが、たいてい多くの方に回答されているので出る幕がなく、控えておりました。今回は少ないので力になれそうです。
●「私も協力させてください」と「私にも協力させてください」の違いは、とても難しいですね。私のレベルで言えることは、後者の方が協力する“意志”がよく表れている、ということです。いずれにせよ、これらは、誰か他の人が既に協力していて、自分も協力の輪に加わりたいという意味です。
「私に協力させてください」となると、(A)誰かが既に協力しているが、その人を押しのけて、私が協力するという意味、(B)現在は誰も協力者がいない状態で、協力を申し出る、のどちらかになると思います。
「協力させていただきます」を使う場合、「私も」なら、前述の、誰か他の人が既に協力していて、自分も協力の輪に加わりたいという意味です。そして、「ください」が願望であるのに対し、「いただく」は宣言の意味合いが強くなると考えます。
「私が」ならば、前述の「私に協力させてください」と同様、(A)誰かが既に協力しているが、その人を押しのけて、私が協力するという意味、(B)現在は誰も協力者がいない状態で、協力を申し出る、のどちらかになると思います。
とりあえず、「私に協力させていただきます」とだけは絶対に言いません。
●文中の誤記について
・一言を言います
「ひとこといいます」ですね。表記としては「一言いいます」か「ひとこと言います」にしないと、「一言言います」では読みづらいですね。
・わざと作った言葉なので
「わざと」というと、しなくていいことをあえてしたという悪いニュアンスが入ってしまいます。今回の文では、「これは文法を勉強するために作った言葉なので」で充分通じます。あるいは「わざと」の代わりに「試しに」は使えるかもしれません。
それから、ここでは「言葉」より「文」か「文章」の方が良いです。ケースバイケースなのですが、「言葉」は、短いセンテンスや名詞を指すことが多いです。そして「言葉を作った」というと、「新しい言葉を考え出した、作り出した」という意味になる可能性があります。
・文法的に合っているといっても
文法的に合っていると「しても」ですね。「いっても」だと100%合っていることになります。
・ネーティブ
「ネイティブ」という表記の方が日本では一般的です。
●推奨表記
「田中先生、そんな重い荷物を息子がお持ちしましょうか。(お持ちいたしましょうか。)」のように句読点の前後にパーレン→()←これです を挿入する場合、
お持ちしましょうか(お持ちいたしましょうか)。
とした方がすっきりします。
awayuki_chさんの文とは直接関係しませんが、例えば、以下の文の場合で考えてみます。
1.Aは100円です(税込みで)。Bは200円です。
2.Aは100円です。(税込みで)Bは200円です。
1の文は税込みなのはAのことだと誰にでも分かります。
しかし2の文では税込みなのがAなのかBなのか断定しづらくなります。
●蛇足
今回の質問とは関係ないのですが、awayuki_chさんの「お礼」や「補足」におかしな日本語が散見されることがあります。感謝の気持ちを表そうと表現を工夫しているのは分かるのですが、おかしいを通り越して、失礼にあたるような文になっていることがあるので、せっかく回答してくださった方を失望させないよう、もう少し冷静に書いたほうがよいと思います。
これからも頑張ってください。
syuutarouさん、ご無沙汰しております。明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。
返事が遅くなり、申し訳ありません。ご親切に教えていただき心より感謝いたします。「私も協力させてください」と「私にも協力させてください」の違いが良く理解できました。文章のご指摘にも心より感謝いたします。「ネイティブ」の件は何回目も指摘されましたが、書いていたうちに、忘れました。とても恥かしいです。これから気をつけます。私のお礼と補足の中でおかしいところもたくさんありますね。せっかく回答してくださった方を失望させて大変申し訳ないと思います。これからよく考えてから冷静にお書きします。
本当にありがとうございました。今年も精一杯頑張ります!宜しくお願い致します。
No.4
- 回答日時:
gegugeguと申します.
使役と命令+下さる/いただく
という難易度の高い組み合わせなので
ネイティブも混乱しがちになる表現です.
こんな時は原型に戻しましょう.
原型は
「私が協力する」
です.
ここに使役者(話し相手)が入り,「ガ」を取ります.
行為者の「私」は「ニ」を取ります.
「相手が私に協力させる」
あとは命令(依頼)にするか
「(相手が)私に協力させよ(てください)」
モラウ形(こんな言い方ありましたっけ)
「(相手が)私に協力させてもらいます」
か丁寧なイタダク形
「(相手が)私に協力させていただきます」
とするだけです.
従って行為者が「ニ」を取るのは当然です.
どちらも使役であり,
「ガ」を取るのは使役者(相手)だからです.
ただ,何語でもそうなように,
命令,依頼(そしてモラウ)といった文で主語は現れません.
「モ」は単なる取り立てですので任意の要素です.
No.3
- 回答日時:
(1)「させてください」と(2)「させていただきます」の「させる」の基になる語は同じで「せ・させる」という語(サ変未然形+助動詞「させる」)ですが、
(1)は「他人にあることをするようにしむける。」(使役)で、
(2)は「するに任せる」という意味で使われています。
(1)の主語(動作の主体)は「あなた」で、「あなたが私にさせてください。」となり、「私」はその動作をさせる「対象」となるので対象を示す助詞の「に」がつきます。
(2)の主語(動作の主体)は「私」です。「私がするに任せていただきます。」という意味です。ですから主語を表す助詞の「が」を使います。(又は「は」「も」等も使うことができます。)
2番目のご質問については、NO1の方と同意見ですので省かせていただきます。
早速のご返事ありがとうございます。
文法的にご親切に説明していただき大変助かりました。大変いい勉強になりました。
本当にありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
「私も協力させてください」より「私にも協力させてください」の方が口語的な気がします。
「協力させていただきます」なら「私も協力させていただきます」だと思います。
●そんな重い荷物を息子がお持ちしましょうか。
○そんな重い荷物は息子に持たせましょうか。
●そんな重い荷物を息子に持たせてください。
○そんな重い荷物は息子に持たせてください。
●そんな重い荷物を息子が持たせていただきます。
○そんな重い荷物は息子に持たせます。
※「そんな重い荷物は息子に持たせますから」と、文末に「から」を付け加えた方が言葉が柔らかくなって口語的のような気がします。
いわゆる「てにをは」や敬語を流暢に使いこなすのは日本人でもなかなか難しいです。
専門家ではないので文法的なことはアドバイスできなくてすみません。
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