ハイブリッド車で世界をリードする戦略のトヨタは、低価格車クラスでは確かに一定の成功をおさめ壗下が、重量級のディーゼルハイブリッド車ではメルセデスの後塵を拝し、地球環境に関心の高い富裕層や、走行距離が長いビジネスエリート層のハイブリッド車ユーザーをメルセデスに取られています。
素人目に考えると、買収して子会社買いしたマツダに命令して小型ディーゼルエンジンを供給させれば、レクサスRXやクラウンやカムリのディーゼルハイブリッド化は可能だし、少々頑張れば、マツダの1.8リッターディーゼルを活用して、JPN TAXIのディーゼル化を通して、日本のCO2排出量削減に一層の貢献ができると考えられるのですが、トヨタが高価格帯のディーゼルハイブリッド車を開発・販売できない理由はなんでしょうか?
メルセデスにできてトヨタにできないハイブリッドエンジンの肝の部分に詳しい技術者の方、自動車評論家の方、および好事家の方より技術的観点から開設をいただけるとありがたいです。
No.1
- 回答日時:
そのマツダ自体がディーゼルを止めると言ってます。
https://kuruma-news.jp/post/306442
若干古い記事ですがこのあたりも参考になるのでは。
https://bestcarweb.jp/feature/column/2535?mode=f …
お示しの記事はディゼルエンジン単体の車の限界を示した記事ですが、
私の質問は、ハイブリッドエンジンの内燃機関側に高効率のディーゼルサイクルを使うメルセデスの最新技術を基準に質問しております。
No.3
- 回答日時:
>私の質問は、ハイブリッドエンジンの内燃機関側に高効率のディーゼルサイクルを使うメルセデスの最新技術を基準に質問しております。
https://www.webcartop.jp/2019/08/418025/
更にこの記事にもある様にディーゼルの排ガスをクリーンにするのにかなりコストが掛かるとあります。
ANo.1の回答の2つ目の記事にもありますが、フォルクスワーゲンの不正により、風評被害的に欧州ではディーゼルの人気が落ちしてしまった。
そしてイギリスとフランス政府が、2040年までにディーゼル/ガソリンエンジン車の販売を終了する方針を打ち出した。
トヨタは現状ガソリンエンジン+モーターのハイブリッドを更に熟成させた方が新たにディーゼルを導入するより、更にはこの先EVやPHEVなどの電動化の方に力を入れた方がコスト面から見ても得策。
要するに、技術的な問題と言うより、ディーゼルハイブリッドには(トヨタにとって)メリットが無いと判断しても不思議ではありません。
なるほど。
しかし、イギリスとフランス政府は、2040年以後もディーゼル/ガソリンエンジンのハイブリッド車の販売を継続させるので、Mercedesやプジョー、そしてVAGなど、ディーゼルに強いメーカーとディーゼルハイブリッド車で競争しないといけませんね。
トヨタはこの熾烈なCO2削減レースで、不戦敗を決め込んでしまったのでしょうか。
Mercedesはガソリンハイブリッドとディーゼルハイブリッドの両方を開発して、市場やユーザの特性に合わせて来ますので、ディーゼルハイブリッドを持たないとトヨタもグローバル競争、特に重量級のSUVの競争で勝てない企業になってしまわないでしょうか。
再投稿ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
作れるかどうかというよりも、売れて儲かるかどうか(商売として旨味があるかどうか)です。
それに懐疑的なのではありませんか。何でも作ればよい、という話ではないと思いますが。>何でも作ればよい、という話ではないと思いますが。
何でも作ればよい、という話ではなく、最善のものを作らねばならないのです。
das Beste oder nichts (最善か、無か、)を社是にしているMercedesと競わなくてはならないのですから。
トヨタはもはや、安くて壊れなければ良い、という発展途上国型の価値観をすてて、最善のものでチャレンジする先進国型のビジネスモデルに転換してゆかないと生き残れないフェーズに入っています。
No.6
- 回答日時:
>トヨタはこの熾烈なCO2削減レースで、不戦敗を決め込んでしまったのでしょうか。
何故そう思うのでしょうか。
ディーゼルハイブリッドをそこまで最新最高最善技術と思う根拠は何でしょうか。
VWの不正の件もあり、ディーゼルをクリーンにするにはかなりのコストが掛かると言われています。
現実問題として欧州では旧型のディーゼル車がかなり多いと言われています。
富裕層だけが購入できるモデルに意味はありません。
>何でも作ればよい、という話ではなく、最善のものを作らねばならないのです。
あなたはディーゼル+モーターのハイブリッドが最善と思っている様ですが、
トヨタとしてはディーゼルハイブリッドが最善とはこれっぽっちも考えてないかも知れません。
逆に技術的にもコスト的にも優れたガソリンハイブリッドがあるのにディーゼルハイブリッドを開発、製造するのはそれこそ「何でも作ればよい」ってことになります。
CO2云々言うのなら所詮は過渡期の技術でしかありません。
それならEV開発に注力した方が結果として「最善」と判断したのでしょう。
自動車ともなると売れる売れないだけで経営や開発判断するほどそう単純では無いでしょう。
失われた技術とならない様にディーゼルやロータリーエンジンは販売しなくても細々とでも開発は続けた方が良いとは思います。
三度目の投稿ご苦労様です。
質問者が回答して良いのかどうかわかりませんが、ご質問に答えて私の知見を以下に共有します。
>何故そう思うのでしょうか。
ルマン24で、ディーゼルハイブリッドのアウディに対して、ガソリンハイブリッドで戦い続けてトヨタはついに一度も勝つことができず、Audiがルマン24から撤退して初めてトヨタにウィニングランが回って来たという歴史はご存知ですよね。
ルマン24と言う技術力の勝負で勝てなかったトヨタは、低価格帯の量販セグメントで利益を上げているけれども、あと50万円出しても良いから、より良い車を買おうと考える顧客セグメントを失っているのです。
トヨタはこの販売局面での事実をよく理解していながら、AudiやMercedes、BMWに比肩できるディーゼル車やディーゼルハイブリッド車を出せずに、この販売競争で負け続けている訳です。ルマンと違って消費者向けの販売競争からAudiやMercedesが撤退することはないので、トヨタが彼らの省エネ技術にキャッチアップできない限り、利益率が高い重量級SUVのビジネスで後塵を拝するわけです。
>トヨタとしてはディーゼルハイブリッドが最善とはこれっぽっちも考えてないかも知れません。
あなたも工学者の端くれならディーゼルサイクルが内燃機関で最高の効率を出せるし、内燃機関に頼らざるを得ない2050年までの過渡期には最高効率を出せるディーゼルハイブリッドが最善のアーキテクチュアであることは理解されていることと思います。
トヨタもこれを理解しています。
そして利益率が高い重量級SUVを一台売れば、大衆向けのトヨタアクアの10倍もの営業利益があることも知っています。
利益が大きい重量級SUVの競争で勝ち抜く為には低速大トルクのエンジンが必要なこともわかっています。
なのに、MercedesやAudiの後塵を拝する理由は何か?
トヨタには越えられない技術的課題があって、この課題をクリアする時間を短縮する為にマツダやスバルを子会社化しているのであって、技術上のブレークスルーを早期化できないならマツダやスバルの子会社化戦略は失敗です。
なぜなら大衆車のローコスト生産に関してならば、トヨタがマツダやスバルよりも優れているから。
まあ、ここは経営問題のスレでは無いので、工学的な知見をお持ちであればご教示ください。
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
…ダイムラーはやるしかなかった、かと。
マツダの後処理なしディーゼルですら同排気量のガソリンに対しほぼ100kgの重量増、ハイブリッドもざっと100kgは重くなる…って事は、楽観的に見ても150kg(大人3人分)重くなる訳ですよね。熱効率の差で埋め合わせる以上の効果を無理なく出せるのか懐疑的なんでしょう。低速トルクで不利なガソリンと高速では効率が落ちる電気モーターを組み合わせるからこそ相乗効果が期待できるのであって、低速トルクに余裕のある大排気量ディーゼルに電気モーターを組み合わせるのが本当に最適なのか。
※その点耐久レースはハイパワーハイブリッドにとっては最適な環境です。訓練されたドライバーが基本パターンが同じ加減速を盛大に行い続けますから。
※日産e-Powerの高速燃費が悪いのは有名ですが、最近ようやくトヨタヤリスも高速より一般道の方が燃費が良くなるようになったようです。理論的にはこれで正しいのですが。
でもダイムラーはやっている、というかやるしかない。CAFE規制があるから。WLTC20km/L程度は200万円の量販車種から500万円のちょいプレミアム車種までそろってるトヨタに対し、Aclassでも300万円台後半のガソリン車では15km/L程度、500万円弱のディーゼルでやっと20km/L…。儲かるであろうSUVのGLE辺りだとISG付きで1200万円して10km/L台。こんなのがバンバン売れたらCAFE規制の罰金がえらい事になりますよね。でも量販ローエンドで余裕が作れないんだから、カタログ値で5%くらいの改善しかしないとしても削れる可能性のある事はやるしかない。実燃費で削れてるかは疑問ですけど。
まあ、トヨタの開発リソースも無限ではないので、半端にディーゼルハイブリッドに手を出すくらいなら全固体電池と水素に注力するという事でしょう。
なるほど。
ちょっと調べてみたところ、マツダ2の1.5Lオットーサイクルと、1.5Lのディーゼルサイクルで車重が60㎏も違う。
BMWやMercedesのようにエンジンブロックの共通化が進めば差が縮まると思いますが、TNGAによるコンポーネント共通化の進展が遅く、子会社化したマツダからディーゼルエンジン調達をするとすれば、60㎏~70㎏以上の重量増は覚悟しないといけないのかもしれませんね。
利益率が高い、レクサスRXハイブリッドの車両重量は2100㎏ですから、内燃機関のディーゼル換装で仮に100㎏の重量増があったとして、2200㎏、率にして4.8%の重量増で、価格はプラス60万円と仮定すれば、638万円が698万円と、9.4%アップになります。
この程度の重量増と価格上昇で、軽油の課税額が低い国では経済性に貢献し、高速走行が多い欧州市場では10%以上のCO2削減に貢献できるのですから、この挑戦から逃げていては企業の社会的貢献に本気ではない、SDGsに真剣に取り組んでいない企業ということで、機関投資家から見捨てられるのではないでしょうか。
ご指摘のようにコンポーネント化を進めてこなかったトヨタは開発力に余力がなく、設計業務まで3rdパーティーからの派遣エンジニアに依存している現状ではありますが、せっかくPower of Moneyでマツダを支配下に置き、マツダから小型ディーゼルエンジンを供給させることができるようになったのですから、ここは企業買収効果を最大限に生かすためにマツダのディーゼルエンジンをTHSIIに組み込んで、しかもメルセデスの価格帯の半額近くで、売れ筋のSUVや利益率の高い重量級SUVを世界に向けて売り出してほしいですね。
CAFE規制に有利な小型車中心であったこと、日本国内は60キロ規制という1940年代の道路交通法によって低速走行が強制されており、しかも都市部でも環状交差点を作らずに赤信号で強制停車させるのが当たり前になっている日本では従来型ハイブリッドでよいのかもしれませんが、もはやトヨタは人口減少の日本国内だけをみて生き残れる企業ではないのですから、メルセデスやVAGの様に地球全体を俯瞰して開発戦略を練り直してほしいですね。
説得力のあるご説明ありがとうございました。
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