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このイが夕べを待って死ぬ、ロが夕べを待たないで死ぬという意味らしいですが、なぜそうなるのでしょうか

「このイが夕べを待って死ぬ、ロが夕べを待た」の質問画像

A 回答 (2件)

お尋ねの文は、徒然草『あだし野の露消ゆる時なく』の一節です。


そもそもの原文は

命あるものを見るに、人ばかり久しきはなし。かげろふの夕べを待ち、夏の蝉の春秋を知らぬもあるぞかし。

現代語訳は
命があるものを見るにつけても、人間ほど長生きするものはありません。かげろう(虫の名前)が(朝に生まれて)夕方を待たずに(死ぬこともあれば)、セミが(夏限りの命なので)春や秋を知らずに(死んでしまう)いることもあるのです。

ということになります。

ただ、この部分の解釈は異なる説が存在するようです。以下のURLによれば、
https://nbataro.blog.fc2.com/blog-entry-109.html
---------------引用開始---------------
かげろふの夕べを待ち :「淮南子(えなんじ)」の一節に由来する。
※この解釈には、二説ある。
①かげろうが夕方を待って死に 
②かげろうが夕方を待たないで死に 
このブログでは、中止法の「待ち、」が、「知ら」とともに、「ぬ(打消)」(準体法)に係る②の立場。
「古文解釈の方法 駿台文庫」の中で、著者の関谷浩は①の解釈を「常識から言っても論外」と切り捨てている(笑)

「中止法」=連用形で文を一旦中止して、さらにあとに続けて行く用法で、あとの文には対等の関係で続くことが多い。
特に、中止法で下の対等語の文節の中に打消の語があるもの=「対偶否定法」。

※この場合、中止法なので連用形の「待ち」が、未然形接続である打消の助動詞「ず」の連体形「ぬ」に係るのであって、もし単に「待ちぬ」であれば、「ぬ」は連用形接続である完了の助動詞「ぬ」の終止形ですから、混同しないように。
「ぬ」の識別 :「待た(未然形)+ぬ」の「ぬ」(打消) 「待ち(連用形)+ぬ」の「ぬ」(完了)
---------------引用終了---------------
つまり、二説あるものの、引用部にある「『待ち、』が、『知ら』とともに、『ぬ(打消)』(準体法)に係る②の立場」をとるとすれば、「ぬ(打消)」を「待ち」にも「知ら」にも係るように説明したものということになり、ご質問者がお尋ねの「ロ」がそれに該当するということになります。
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この回答へのお礼

ありがとうございました

お礼日時:2020/12/05 11:59

同じ一つの文ですから、そこまで理屈を言わなくてもと思う。

言いたい人はご自由にどうぞ。どちらかに決めるとこの文がよく分かる?
あるいは、書き手がまずかったのかな。
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