No.10ベストアンサー
- 回答日時:
まぁ40年ぐらい前までは、『水素自動車』というと水素をガソリンの様に燃焼させる『水素内燃機関自動車』のことを指したのですが。
(水素を燃やす動力機関=Hydrogen fueled Internal Combustion engine Vehicle=HICVといいます。)フランスのリヴァーズによりHICVが作られたのは1808年で、ジークフリート・マルクスが世界初のガソリン自動車=GICVを作るよりも60年以上前の話です。(リヴァースの水素エンジンは、現代では『史上初の、実際に作られたレシプロ式内燃機関』とされています。)
>水素をガソリンのように燃やして走る水素エンジン車は作れないのでしょうか?
・・・HICVはガソリン自動車よりも前に誕生し、すぐに淘汰されたワケです。
勿論、200年前と現代では、エンジンに必須となる周辺技術が段違いです。現代ならHICVが作れるか?というと、勿論作れますが、『ワザワザ作る意味がない』という話になります。
※水素に限らず何かモノを燃やすには酸素が必要で、HICVでも大気を吸い込みますが、すると排ガス規制物質の一つである、毒ガスのNOx=酸化窒素が出てしまいます。(但しガソリンよりも燃焼温度が低い水素エンジンでは、NOxの量は非常に少なくはなりますが。)
一方水素エンジンでは、ガソリンやディーゼルでは出ない過酸化水素という『別の毒ガス』が出てしまい、コイツを処理する為に新機軸の排ガス浄化装置が必要となります。
※皆様ご指摘の様に、水素の貯蔵方法(車載方法)にも、問題があります。
現在では700気圧級の超高圧タンクの開発に成功し、現状ではコイツが一番実用性があるとされていますが・・・はっきり言って怖いです。大気圧の700倍ですよ?トラックで踏んだり高所から落としたり、更には軍用ライフルで撃つという実験まで行ってタンクの強度を検証している様ですが、でも途中の配管とかそれらをつなぐ接手とか、ガス漏れの可能性はそこら中にあります。
※液化水素として車載する方法も研究されていて(BMWなどEUのメーカーはこちらを研究しています)、液化すると体積が1/800となって異常な小型化が実現出来ますが、しかし水素の液化はマイナス253℃以下です。
殆ど絶対零度に近い温度を保たなければならず、ちょっとでも温度が上がると、『ボイルオフ』という現象を起こして急激に気化し、一瞬で高圧になって容器が破裂するか最弱部が破れて盛大にガス漏れを起こします。
日陰に入るとすぐにマイナス150℃以下になる宇宙空間で使うならともかく、コイツはムリがあると思います。
※水素吸蔵合金と言う、金属に水素を『染み込ませる』という方法もあり、これは低圧だし常温で使え安全ですが、貯蔵する水素量に対して70~80倍もの重量が必要になり(例えば・・・走行距離400kmに相当する4㎏の水素を吸蔵する為には、300㎏に達する吸蔵合金が必要です)、工場プラントなどの据え置き型ならいいですが、自動車用には非現実的です。
※尚・・・これらの問題を一掃し、また二酸化炭素排出も完全にゼロに出来るエンジンとして、『水エンジン』が研究されていたこともありました。
これは、クルマに積んだ水を電気分解して水素と酸素に別け、これらを内燃機関に入れて燃焼させる、と言うものです。
酸素は『自前』なので大気を吸い込む必要はなく、当然排気ガスは水(正確には水蒸気)だけです。二酸化炭素だけでなく、一酸化炭素や酸化窒素、過酸化水素などの毒ガスも全く出ません。
燃料がなくなったら、水を補給するだけです。大気を必要としないので、原子力エンジンを積まなくても『永久に潜航出来る』潜水艦も作れます。
そもそもこんなエンジンが出来たら、海や川の近くに発電所を作れば、燃料は無尽蔵にありますね。
おぉ、すごいぞ『水』エンジン。文字通り『夢のエンジン』です。
※が、世の中には、そんなウマい話はありません。
水の電気分解にはとんでもないエネルギを必要とし、エンジンの発電量だけでは足りず(いわゆる『エネルギの収支が合わない』というヤツです)、電気分解用のエネルギ源(バッテリとか)を積んで補助しなければならないとか、そもそも燃料となる水も、二酸化炭素など他のガスが溶けていない特殊な精製水が必要だとか色々問題があり、実用化は殆ど不可能です。
・・・っというワケでHICVの実現は困難ですが、しかし。
1980年代末頃、学会でたまたま昼食を共にした某巨大自動車メーカーの研究者は、当時電気自動車の若い研究者だったワタシに対し、『燃料電池によるEVよりも、『水エンジン』の実用化が最終目標』と語っていました・・・まぁ、難しいとは思いますが(実はワタシも高校生の頃、水エンジンを思いついてエネルギの収支を計算したところ、『作れるはずがない』言う結論になりました)・・・『超ド級に高効率な電気分解法』或いは『電気分解に頼らない方法』があれば、HICVは燃料電池を含め並み居るEVを抜いて、実用エンジンの座に躍り出るかもしれません。
でもそんなものを発明したら、石油メーカーや原子炉メーカーに暗殺されるかもしれませんね。(←いや割りとマジな話。)
No.9
- 回答日時:
>燃焼室自体の高温によって着火してしまい
引火点、と発火点、点火エネルギーは引火の場合の話では?。
発火点は、高温の温度だけで自己発火する温度、これによる異常燃焼は、本来の点火時期よりは早い場合に起こり、正味の爆発で火炎伝播速度は音速を超え衝撃波を発生しますその音があのノッキングの音(通常の爆発は爆燃=爆発的燃焼は火炎伝播速度は音速を超えることはありません)。
したがってバックファイヤーの意味不明ですが、早期着火デトネーションは発生しますが。
レシプロよりローターリーが向いているのは単位体積当たりの発生エネルギが少ないのが理由のような気もしますが。
No.8
- 回答日時:
”内燃機関超基礎講座 | 水素を燃やして走るロータリーエンジン”より
”レシプロに対するREのメリットとは何か? 水素内燃機関の実現において最大のネックになっていたのは、水素の最小点火エネルギーの小ささだ。ガソリンの最小点火エネルギーが0.24mJであるのに対し、水素は0.02mJ。つまり10倍着火しやすい。
通常のレシプロエンジンは吸気室=燃焼室で、さらに高温となるバルブ類が室内に露出している。水素を入れた瞬間、燃焼室自体の高温によって着火してしまい、異常燃焼(バックファイア)が起こりがちなのがネックだ。対して、吸気室と燃焼室が分離しているだけでなく、バルブ類も存在しないREなら、異常燃焼の問題をクリアしやすいのではないか?”
No.7
- 回答日時:
水素自動車といっても、燃料として水素を利用するだけの意味です。
燃料電池に水素を利用すれば動力はモーターで得る事になります。
現在のプロパンガスエンジンとほぼ同じつくりで水素ガス利用のエンジンは相当古くから試作はされています。
配管等の気密保持がむつかしくガス漏れで火災爆発の危険があり実用化には至っていないようです。
燃料としてはプロパンガスと同じ感覚ですが、分子が非常に小さいので、通常のパッキンなんかでは不十分なのかもしれません。
今朝も新聞見て言っていた人います、通常のペットボトルの材質では、その材質自体が不適当らしいです。
そんな関係で水素のガスステーションの設置は非常に高価になるらしいです。
水素の発火点は500℃を超えますベンゼンなんかより高い?。
異常燃焼は考えにくいです。
No.6
- 回答日時:
レシプロだと、水素を高温になっている燃焼室(排気はされているけど)に直接入れることになるので異常燃焼を起こします。
ロータリーだとエンジンの吸気するときのローターの位置と燃焼せるときのローターの位置が異なるので、異常燃焼しにくい。だからレシプロは無理だけど水素ロータリーは成り立つ。水素ロータリーが販売されないのは多分三つ理由がある。どちらにしろ高温で燃やすときはNOxが出てくる。もう一つは水素燃料の供給網がない。国から強大なバックアップがないとできないけど、タクシーから始めるのが自然かな。タクシーの多くはLPガスを使っているからね、ガスボンベも積んでいるし、ガスステーションがある。価格が高かったらどうしようもないけどね。
電気の配線は日本中にあるだから電気ステーションは簡単にできる。水素はそのようなわけには行かない。
水素をどのように作るか、電気分解で作る?その電力は火力発電所で作る?太陽光発電?価格が高いね。天然ガスから水素を取り出す?残ったガスはほとんどLPガスですけどやはり燃やす?
一時期水素吸蔵合金というものが盛んに研究された。但し水素を吐き出させるには、温めなければいけない。やっぱり大量の電力が必要。そのため電池を乗せる?水素はLPガスに比べても危ない物だけど、水素吸蔵合金が使えないとなるとやっぱりボンベしかないという結論になっている。
No.4
- 回答日時:
1970~80年代頃かな?
武蔵野工業大学がずっと研究していたね
日産のシルビアだったかな、を改造して
作れない事は無いけど、せっかくの水素をエネルギー効率の低いレシプロエンジンで燃やすのは無意味
50年前には燃料電池という概念があっても実証できない時代だったから
他に選択肢が無くてエンジン廻していたけど
水素を使うのなら効率的に使うのが必然ですね
No.2
- 回答日時:
へ?
水素自動車は水素と酸素を燃焼させて水蒸気を作ってピストンを動かす車ですよ
モーターで動く水素自動車は、まだ無かったはず
https://carnext.jp/magazine/article/hydrogen-veh …
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