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材料、材料工学、材料力学についての質問です。

警察や特警、軍隊が使用する防弾用の盾の材料でポリカーボネートや炭素鋼、超硬ジュラルミンなどがありますが、
全ての金属・合金とポリカーボネートでは防弾性が高い物性を持っているのはどちらなのでしょうか。

私が聞いた一説によるとポリカーボネートの防弾性は同じ厚みのSPCC(冷間圧延鋼板)の60%未満だという話ですが、実際の所はどうなのでしょうか。

A 回答 (1件)

防弾装備の材質の場合、衝撃値(シャルピー衝撃強度かアイゾット衝撃強度)が重要ですが、SPCCは衝撃値を規定する工業規格が無いので、PC(ポリカーボネート)とSPCCを比較することが出来ません。



>ポリカーボネートの防弾性は同じ厚みのSPCC(冷間圧延鋼板)の60%未満

・・・どうやって比較したのか興味がありますが、SPCCの衝撃値に関する工業規格が無い以上、公称値の比較は出来ないはずです。誰か(国内の防弾仕様車の製造業者とか)による実験値かもしれません。

 などと言いつつ。
 PCはズバ抜けて衝撃に強い材料なので、衝撃値で比較しないと意味がありませんが、それでは回答が出ないので、あくまでも『参考』として単純な機械強度で比較してみると・・・PCはSPCCの40%程度の強度しかありません。
 但し、PCの比重はSPCCの39%しかないので、『同じ厚さ』でなく『同じ重量』なら、SPCCよりPCの方が少しだけ強いことになります。

>全ての金属・合金とポリカーボネートでは防弾性が高い物性を持っているのはどちらなのでしょうか。

 すべての金属というなら、圧倒的にSNCM(ニッケル・クロムモリブデン鋼)に浸炭処理を施したものです。
 SNCMは現在の戦闘車両の多くで装甲板に使われている素材とされており(厳密に言うと、戦闘車両の装甲板は『軍事機密』で、正確なことは判りません)、少なくともPCなど足元にも及びません。

 もっとも、多くの戦車ではSNCMの表面に、セラミックを挟んだ『チョパム装甲』という積層装甲を追加しています。
 チョパム装甲は、発明した英軍の他、米軍や独軍、日本の自衛隊も使っており、『最強の盾』を作るならチョパム装甲という事になりそうですが、こちらも当然軍事機密なので、実際に何がどのように積層されているのか公開されていません。

 それよりも。
 PCは透過率が98%という『ガラスの様な』素材だという事を生かして、ブ厚く重い防弾ガラスの代わりに使われているだけであり(PCの衝撃値は、強化ガラスの300%にも達します)、金属やケブラーの代わりに使われているワケではありません。
 暴徒鎮圧用の盾では、『盾の向こう側がマル見え』なことが重宝されてPCが使われています(相手が見えるので、相手の行動を抑止するには便利です)。暴徒が火炎瓶を投げて来たら、高分子材料のPCでは、防弾性能がチョロいアルミ盾にも劣ります。
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