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沈黙の春と言う本でなぜ警鐘を鳴らしたのかを知りたいです。なぜですか?

A 回答 (3件)

レイチェル・カールソンがSilent Springを出版した1962年頃の農薬は選択毒性の無いものがほとんどでした。

代謝は異化と同化からなり、異化は生物に共通の機構であり、同化は生物ごとに異なる機構です。初期の農薬DDTは異化を阻害するため生物すべてに対して毒でした。カールソンは魚、鳥などの
農薬による被害を見て、やがて人にも及ぶと考えたのです。このころから同化を阻害する農薬の研究が始まってできたのが、ゴルフ場の芝生を枯らさずクローバーを枯らす除草剤や、昆虫に強い毒性があって人に毒性の少ないピレスロイド農薬(魚類に強い毒性を示すので使用制限されています)などが
開発されています。
今は、遺伝子組み換えで病気に強い穀物(農薬はいりません)が開発されて
います。一時、遺伝子組み換え穀物に拒否反応を示す国民は多かったのですが、慣れたのか遺伝子組み換えワクチン接種に積極的です。そろそろ
Silent Peopleを出版しなくてはならないのですがね。
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沈黙のあるが出版されたのは1962年ですよ。

この時代に枯葉剤や化学兵器は使われていません。よって知りません。

「ましてや日本での、イタイイタイ病や水俣病などは、工業活動の結果としての人体への悪影響ですが、農業活動の環境破壊という視点は、当時では画期的な研究だったと思われます。」

とは全く関係がありません。

この本は「まえがき」では、1958年1月に、ある女性から「彼女が大切にしている小さな世界から、生命という生命が姿を消してしまった」という内容の手紙を受け取り、長いこと調べかけてそのままにしておいた仕事をまた始めようと思い、「どうしてもこの本を書かなければならないと思った」ことが記されています。

本編では、空中散布されるものを含めて、殺虫剤や除草剤を大量に使っていることにより、化学薬品が、昆虫、鳥、動物、魚、植物、地下水、川、海、土壌などを汚染し、人間にも被害を及ぼしている現状が報告されます。

「わずか二、三種類の虫を退治するために、あたり一面をよごし、ほかならぬ自分自身の破滅をまねくとは、知性あるもののふるまいだろうか。だが、私たちがいままでしてきたことといえば、まさに寸分違わずそのとおりなのだ」

 その結果として以下のような状態に至っていることが記されます。

「鳥がまた帰ってくると、ああ春がきたな、と思う。でも、朝早く起きても、鳥の鳴き声がしない。それでいて、春だけがやってくる――合衆国では、こんなことが珍しくなくなってきた」

 背景としては、第2次世界大戦の「おとし子」として合成化学薬品工業が急速に発達したことが指摘されています。もともと、人を殺すための研究に広範な昆虫が使わており、合成殺虫剤ができ、戦争が終わっても、新しい薬品があとを絶つことなく作られていると指摘されています。

 さらに、化学工業の巨大企業が大学に殺虫剤研究費用を提供し、ドクター・コースの学生にはたっぷり奨学金が与えられ、魅力ある就職口を提示されるそうです。

 一方で、科学薬品を使わずに昆虫の害を防ぐ生物的防除の研究にはいっさい援助をせず、州や中央政府所属の機関にまかせきりになっているそうです。さらに、著名な昆虫学者は化学工業関係の会社から援助を受けており、加えて、仕事すらも化学工業関係の会社から与えられていると記されています。

 さらに、その数は少ないが自然保護主義者や生物学者、自然を愛する者たちがいくら声をあげても、中央政府や州政府関係の防除専門家(巨大企業に支援された研究者よりもはるかに給料が安い)は生物学者の報告を頭から否定していることが書かれています。

 結果として、「殺虫剤はまったく無害です」ということになっているとのこと。

 しかし、現実では、工場から出た科学薬品が地下水によって何マイルも離れた農場に運ばれて、井戸に毒がまざって人間も動物も病気になり、作物が傷めつけられていることが報告されます。

 アメリカに留まらず、イギリスでは種子を化学薬品で殺菌したために、空から死んだ鳩が落ちてきて、中毒を起こして死んだネズミや鳥を食べたため半年で1300匹のキツネが死に、被害のひどかった地方では捕食性の鳥がほとんど完全に姿を消しました。

 カナダでも、製紙工場の原料となるパルプを守るため、ある虫を駆除しようと広範囲に殺虫剤が空中散布され、2日と経たぬうちに川岸に死んだ魚や死にかけの魚が打ち上げられ、森の小道を行けば鳥の死骸が転がっており、「川からは生命という生命は姿を消して、ただ水が流れてゆくだけだった」。

 「ミシガン州のコマドリ、ミラミッチ川のサケと同じように、これは私たちすべてにとって生態学的問題である。相関関係とか、相互依存関係の問題なのである」といい、「少量の薬品でもよい。じわじわと知らないあいだに人間のからだにしみこんでゆく。それが将来どういう作用を及ぼすのか。こういうことこそ、人類全体のために考えるべきであろう」とも記されていました。

つまり、当時行われていた殺虫剤や薬品の開発がお金のためなら製造されてしまっていることを物語っていると思います。

レイチェル・カーソンが、汚染は人類そのものに係わる問題であり、そして、人間の英知に係わる問題と訴えかけている代表作だと思います。
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沈黙の春は、農業生産性を上げるための農薬などが、環境破壊を起こし、いずれは人類にも悪影響を起こすであろうことを訴えたものです。


戦争などによる化学兵器・枯葉剤などによる人体への悪影響は既に知られていましたが、現在言われている気候変動(地球温暖化)などについては知られていませんでした。
日本での、イタイイタイ病や水俣病などは、工業活動の結果としての人体への悪影響ですが、農業活動の環境破壊という視点は、当時では画期的な研究だったと思われます。
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この回答へのお礼

なるほどありがとうございます

お礼日時:2021/12/10 09:40

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