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No.1
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辛口です。
▲ 「美学」入門―カントの『判断力批判』を読んでみよう
https://blog.t-kougei.ac.jp/liberal-arts/2014/01 …
第一章 美しいものの分析論
第一契機 質からみた趣味判断
第一節 趣味判断は美的である
1.
▲ はたして或るものが美しいか否かを区別するためには、
☆ この出発点について物申したい。美の知覚にかんしては 次のふたつの場合があると考えられる。
① 或るものを見た。うつくしいと感じる。または うつくしくないと思う。
② 見て うつくしいと感じた・または うつくしくないと思ったその或るものについてそれが うつくしいかどうかを〔あらためて〕判断しようとする。
☆ ①初源の感覚と ②感覚を意識したあとの〔まだ認識のさだまらないままの何らかの(感性にかぎる)〕判定と。
したがって:
③ ▲ 或るものが美しいか否かを区別する
☆ という判断行為は ①や②とはまた別である。この場合は すでに《〈うつくしい〉とはどういうことか》についての判断基準が決まっている場合のその《分類・区別》になると考えられる。
2.
▲ はたして或るものが美しいか否かを区別するためには、私たちはその表象を認識のために悟性によって客観へと連関づけるのではなく、
☆ 《感覚で捉えた或るもの》について ここですでに《〔その或るものの〕表象》と言い換えている。
表象なら すでに得た感覚を意識している。つまり ②の場合だ。
▲ 認識のために悟性によって客観へと連関づけるのではなく
☆ と言っているから たしかに:
☆☆ ②感覚を意識したあとの〔まだ認識のさだまらないままの何らかの(感性にかぎる)〕判定
☆ ではある。つまり ②だ。
▲ 客観
☆ について違和感があるが 大きくその特定の個人の主観におさめられる一般性のある認識としておく。
3.
▲ 〔承前〕 それゆえ趣味判断はいかなる認識判断でもなく、
☆ 趣味判断とは 美の――感覚的――認定を言う。つまり ①や②の場合なら:
▲ いかなる認識判断でもなく
☆ となる。ただし ③の場合はどうか? もし美の判断基準がさだまっているとしたら すでに《認識判断》だ。
どうやら 《美の知覚》論でその前提において粗雑な議論になりかねないとおそれられる。
4.
▲ 〔承前〕 したがって論理的ではなくて、美的であるが、
☆ 感性には《論理》はないか? 母親が子を危険からとっさに守る感性的行為は 《存在への損傷を避けて生きる》という論理とは別だろうか。
5.
▲ 美的とは、その規定根拠が主観的以外ではありえない判断のことを意味する。
☆ けれども ③の事例としては:
☆☆ すでに《〈うつくしい〉とはどういうことか》についての判断基準が決まっている場合のその《分類・区別》
☆ だとしたら それぞれの主観を基礎として或る程度その主観内容が他の主観と共通の要素を持つとみとめられていることを意味する。はずではないか。
だとしたら:
▲ その規定根拠が主観的以外ではありえ
☆ る。はずだ。主観共同化し得る《表象》内容だとなる。
6.
▲ しかし、諸表象のすべての連関は、諸感覚のそれですら、客観的でありうる(そしてその場合この連関は経験的表象の実在的なものを意味する)。
☆ ん? あぁ。:
▲ 美的
☆ という場合に限らないなら ですかね。
7.
▲ ただ快と不快の連関だけは客観的ではありえないのであって、
☆ あぁ。どうやら 感覚ないしその表象(イメージ。だから意識が入っている)にかんして 《その規定根拠が主観的以外ではありえない判断[5]》とは・つまり《美的》なるものについては この:
▲ 快と不快の連関
☆ といった主観内における感性のあり方を言っているようだ。
8.
▲ この〔☆ 快と不快にのみ関する美的なる知覚〕の連関によっては全然何ひとつとして客観において表示されず、この連関においては、その表象によって触発される主観がおのれ自身を感ずるのである。
☆ ただし もし③の事例を扱っているなら それは まづい。その《規定根拠》は 各自の主観に共通の要素内容をみとめて〔みんなで〕さだめたはずだから。
たしかに:
▲ その表象によって触発される主観がおのれ自身を感ずる
☆ というのは ①ないし②の知覚の場合である。
9.
▲ * ここで根底に置かれている趣味の定義は、趣味とは美しいものの判定の能力のことであるというにほかならない。
☆ [3]の議論は この説明内容を逸脱していないと思う。
10.
▲ しかし、或る対象を美しいと名づけるために要求されるもの、そのものを趣味の判断の分析は発見しなければならない。
☆ 微妙である。①②の場合を言うのか。それとも――おそらく規定根拠のことを言おうとしていると思われるからには―― ③の事例こそを扱うのか。
11.
▲ この判断力がおのれの反省において注意を向ける諸契機を、私は判断の論理的機能を手引きとして探しだした(なぜなら、趣味判断のうちには依然として悟性との或る連関が含まれているからである)。
☆☆ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
7. ・・・ 《その規定根拠が主観的以外ではありえない判断[5]》とは・つまり《美的》なるものについては この:
▲ 快と不快の連関
☆ といった主観内における感性のあり方を言っているようだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
☆ と捉えたが そうではなくここで すでに《反省》なる認識の検証やその結論の問い求めをまじえているらしい。
▲ 判断の論理的機能を手引きとして探しだした
☆ と言う。
12.
▲ 質の契機を私は第一に考察したが、それは、美しいものについての美的判断はこの質を第一に顧慮するからである。
☆ ①の場合は 《或るもの》についてその質がどうかというふうに質をおもに取り出して知覚するというものではない。全体の知覚から始まる。
②では 確かに質はどうかというふうに焦点をあてることがある。ただし 量やあるいは様態についてもそれぞれに特化して見ようとし得る。
③の事例では 美の知覚は 《質》がまづ問題だというのであろうか。
・・・
-------------------
☆ 快不快原則は 審美眼とは 別だと考えられる。後者は 自然本性にとては 全体観だと思うゆえ。
人によっては 両者が重なる場合があるというに過ぎない。
飾り付けてととのった――その意味で《質》のよい――顔が 不快をもよおすことがある。
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