
気体分子の力積の平均について質問です。
参考書で以下の様に解説されていました。
「気体が長さLの立方体の容器に入っているとします。壁にぶつかってから再び元の壁にぶつかるまでの時間は、分子がx方向に2L動く時間です。これは2Lをx方向の速度vxで割って得られるので、2L/vxとなります。ひとつの分子が1秒間にひとつの壁に衝突する回数は、1秒を2L/vxで割って得られます。1個の分子が1回衝突したとき、壁にはたらく力は2mvxです(m=分子の質量)。1個の分子が1秒間にひとつの壁に衝突する回数は、vx/2Lです。分子の数がN個あるとすると、1秒間の総力積=mvx²N/Lとなります。壁に働く力の平均は、1秒間の総力積を時間で割って得られる、例えばその時間が1秒間だと平均の力=mvx²N/Lとなります。」
なぜ壁に働く力の平均を出すには、求めた総力積を時間で割るのですか。時間が経つにつれて平均の力は小さくなるのですか。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
物理の「物体の運動」で、「運動方程式」というものを習いましたよね?
「力が働くと、物体の運動が変化する」
「その『働く力』と『運動の変化 = 加速度』の関係を示すものが『運動方程式:F = ma』」
というもの。
このうち、「加速度」とは「微小時間 Δt の間の速度変化 Δv」であり
a = Δv/Δt
です。
これを運動方程式に代入すれば
F = ma = m・Δv/Δt
両辺に Δt をかけて
F・Δt = m・Δv
質量 m は定数なので
F・Δt = m・Δv = Δ(mv) ①
この左辺は「力積」であり、右辺は「運動量の変化分」です。
つまり「力積は、運動量の変化に等しい」ということです。
これは教科書に載っていますよね。
その上で、お示しの文で、
「1個の分子が1回衝突したとき、壁にはたらく力は2mvxです(m=分子の質量)。」
は間違いで、「力」ではなくて「運動量の変化」です。
右方向に vx で進んでいた分子(運動量は m・vx)が、衝突後には左方向に vx つまり「-vx」になるので(運動量は -m・vx)、運動量の変化は
m・vx - (-m・vx) = 2m・vx
になりますから。
あとは、これに「1秒間に衝突する分子の数」をかければ「1秒間の運動量の変化の総和」が求まります。
この「運動量の変化の総和」が①の右辺になりますから、それを「時間 Δt」で割れば「力:F」が求まるわけです。
>時間が経つにつれて平均の力は小さくなるのですか。
いいえ、時間が経つにつれて「運動量の変化の総和」が増えますから、結果的に「平均の力」は一定値になります。
上では1個の分子の「運動量の変化」に「1秒間に衝突する分子の数」をかけていますが、これを「t秒間に衝突する分子の数」にすれば「運動量の変化」は「t倍」になりますから。
No.3
- 回答日時:
mvx²N/L =
1回の衝突で壁に与える運動量(力積) × 1秒当たりの衝突回数 × 気体分子数
ですから、これは 1秒当たりの壁に加えられる運動量(力積)です。
総力積 は (mvx²N/L)t (t: 経過時間) で時間に比例して
増えてゆきます。
平均の力は 時間当たりの総力積の増量で、(mvx²N/L) です。
力の 単位は N, 力積の単位は N・s なので
力積から力を出すには時間で割らなくてはならないことは
このことからも明らかです。
No.2
- 回答日時:
力積というのは力の時間積分です。
これを積分時間でわることでその時間内での平均的な力が出ます。
そして気体分子運動論ではこの平均的力を圧力と結び付けます。
単位時間当たりの運動量変化が一定である限り
積分時間をどう取ってもこの平均的力は同じです。
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