1.金属面に、紫外線等のエネルギーの高い電磁波を当てると、自由電子が飛び出しますが、どんどん当てていくと、その金属の自由電子の数が減って、イオン化というか?プラスに帯電するのでしょうか?
2.ブラウン管は、確か電子銃が使用されていると思うのですが、電子銃というのは、どんどん電子を生産しているのでしょうか?それとも、金属中の自由電子を飛び出させて、テレビの画面に衝突させて、また、その電子を回収して使用しているのでしょうか?すなわち、温泉の水みたいに循環させて利用しているのでしょうか?
3.コイルの中に磁石を通すと、電磁誘導により電流が流れますが、回路の途中を、切断して真空にすると、その間は、電子が飛んで放電するのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
1.金属の自由電子が飛び出すわけではありません。
電磁波のエネルギーが電子に変わって出てくるのです。
従って金属中の自由電子は変化しません。
2.1と同様で金属の自由電子ではなく電子銃に与えている電気が
電子として飛んでいるのです。
電子(電気)は閉ループがないと流れません。その意味では、
循環していると言うのも間違いではないとおもいますが?....
3.電磁誘導は力学的な力を電気に変換しているもので
電気的に閉ループがない場合には、電流は流れず、電圧が、
発生するだけです。
磁石を動かしている時だけ電気を発生させるので、同一方向に
磁石を動かし続けることは出来ないので途中から反対方向に
磁石を動かすことになります。
その時に発生する電気は+-が逆転する為、打ち消されて電気が
貯まり続けるようなことも発生しません。
この回答への補足
お返事ありがとうございます。
> 電磁波のエネルギーが電子に変わって出てくるのです。
e=mc^2 で、光子が電子に変換するという意味ではないでしょうね?ただ、電子が、光子と衝突して ぶっとばされているのですね。
>1と同様で金属の自由電子ではなく電子銃に与えている電気が電子として飛んでいるのです。
私の考えでは、電子を作り出すのは容易ではないと思ってます。電子をどんどん飛ばして消費すれば、一方は無くなってくるし、飛ばされた方は帯電して、感電等をするような気がしております。従って、どこかで、循環使用しているはずだと思っております。詳細な原理はわかりませんが、、、
3.については、わかりました。
No.2
- 回答日時:
まず1番目について回答します。
光電効果は自由電子では起こりません。これは、運動量保存則とエネルギー保存則を同時に満たせないからです。一方、原子に束縛されている電子では光電効果が起こり、原子から電子が一つ減ります。
したがって、電極に光を当て続けると帯電したり、帯電している電気量が減ったりします。帯電した電化を電流として取り出す装置は光電管と呼ばれて光センサーに使われています。検電器を用いて放射線を検出する装置は後者の原理を利用しており、簡単に作ることができます。
参考URL:http://www.irm.or.jp/hakarukun/FAQ/Q17.html
この回答への補足
お返事ありがとうございます。
>原子に束縛されている電子では光電効果が起こり、原子から電子が一つ減ります。
了解しました。
>電極に光を当て続けると帯電したり、帯電している電気量が減ったりします。
帯電するとは、プラスになるということでしょうね。間違っても、マイナスになることはないのでしょうね。
もし、電子を製造しようとした場合(どこかから持ってくるのではなく、無から製造すると言う意味)、真空中でガンマ線から、電子と陽電子の対を作るしか無いのでしょうか?
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
他の方とは違う回答になりますが、私は次のように考えます。
1.
ご質問の光電効果は自由電子(この場合は金属中の伝導帯にある電子)で起きる。URLご参照。
http://homepage3.nifty.com/iromono/kougi/qm/qm3. …
http://staff.aist.go.jp/akinaga.hiro/Lecture2.pdf
どんどん光電効果で電子を放出していくと、理屈からは正電荷を帯びる、イオン化ということになる。放置するとどんどん金属面の電位が上がってそのぶん光電効果は起きにくくなりそうな(無視できる程度かもしれないけど)。しかし、実用上はそんなことを考える必要はない。例えば、光電効果現象を利用する光電管は、フォトカソード(光電効果を起こすほうの電極)は電源につながっていて、フォトカソードを所定電位に維持すべく負電荷は電源から供給される。
2.
循環させていると考えてOK。高圧電源が蛍光面と電子銃とを結んでいる。飛び出して蛍光面にあたった電子は高圧電源を経由して電子銃に戻ると考えてOK。実際はその電子そのものがぐるぐる回るんではなくて、出て行った電子の数を補う分だけ電源から電子銃に別の電子が補充されるということである。
3.
切断の真空ギャップが微小で、電磁誘導現象が巨大で、つまり真空ギャップの絶縁電圧を超える電圧が発生する場合は、電子が飛んで放電する。絶縁破壊にいたらない程度の誘導電圧ならギャップの静電容量を経由して微小ながら変位電流が流れる。
No.4
- 回答日時:
1.自由電子、束縛電子とも放出されるようです。
http://www.geocities.jp/hiroyuki0620785/k4housok …
次には電気の色々な説明がありますが信頼性の検証はしていません。
http://www.geocities.jp/hiroyuki0620785/index.htm
2.電子銃というのは、金属中の自由電子を飛び出させて、テレビの画面に衝突させて、また、その電子を回収して使用しています。すなわち、ブラウン管の内側には導電物質がついていて閉回路形成しています(正確な構造・理屈はわからないのでごめん)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9% …
電子銃の電子の出る部分はエミッターと呼ばれています。
個体の周りには電位障壁が形成され電子が飛び出せません(固体論を勉強するとおもしろいです)。
このためエミッターには表面の電位障壁が小さい物質がつけられています。さらに加熱して電子の運動エネルギーを高めます。
エミッターと陽極間に電圧を印可するとエミッター表面の障壁が小さくなり(プラスに引かれると考えて下さい)、この障壁を越える運動エネルギー持った電子が飛び出します。
3.切断ギャップが発生電圧に耐えられなければ放電します。真空にすることはあまり本質的ではないと思われます。
参考URL:http://www.geocities.jp/hiroyuki0620785/index.htm
No.5
- 回答日時:
#4です。
#3のかたが指摘されたので思い出したのですが電子の導体中の移動速度(ドリフト速度)は非常に遅いという話です。
ある本によれば、ある条件で速度は2・10^-4(m/s)程度ということですから0.5mを一周するのに2500s、すなわち40分ほどかかります。
参考
科学者と技術者のための物理数学III 電磁気学
著者 レイモンド A.サーレイ, Raymond A. Serway
No.6
- 回答日時:
はじめの回答でも示したように自由電子は運動量とエネルギーの保存則を同時に満たせないので光電効果を起こせません。
このことは、一般の放射線計測の教科書に書かれています。第一種放射線取扱主任者のテキストの99ページでは軌道電子を飛ばすと書いています。
軌道電子は束縛された電子のことで自由電子ではありません。
実際に式を使って計算されるとすぐにわかります。
運動量の保存則は、光子と自由電子の運動量をそれぞれpg、peとすると、
pg=pe (1)
となります。一方エネルギーの保存則は、相対論を使うと
pgc=pe^2c^2+me^2c^4 (2)
非相対論では
pgc=pe^2/2/me
となります。ここでcは光速、meは電子の質量、^2は二乗を表します。
どちらの式も、(1)を(2)に代入すると矛盾した等式ができてしまうことに気づくでしょう。
光電効果は低いエネルギーの光子と原子に束縛されている電子および原子核との散乱であることがわかります。
電子の束縛エネルギーが無視できるほどに光子のエネルギーが高くなると、原子に束縛されている電子はすべて自由電子と同じように
扱えるようになります。このような、光子と自由電子の散乱はコンプトン散乱として知られています。ちなみにコンプトン散乱の
理論的研究は日本の物理学者仁科芳雄によって行われ、その式はKlein-Nishinaの公式と呼ばれています。
No.7
- 回答日時:
#2の補足に対して回答します。
>帯電するとは、プラスになるということでしょうね。>間違っても、マイナスになることはないのでしょうね。
電子が飛んでしまうのでそうなります。
そこで電極をマイナスの電位に、その反対側にプラスの電位を持つ回路を用意しておくと電流が流れます。これが#2で紹介した光電管です。
>もし、電子を製造しようとした場合(どこかから持っ>てくるのではなく、無から製造すると言う意味)、真>空中でガンマ線から、電子と陽電子の対を作るしか無>いのでしょうか?
無から製造する場合はこれしかありません。真空中で二つの高いエネルギーを持つガンマ線を衝突させます。
この反応については、
http://www.kek.jp/newskek/2003/mayjun/photon.html
にわかりやすく、正しく説明されています。
参考URL:http://www.kek.jp/newskek/2003/mayjun/photon.html
お返事ありがとうございます。
タイトルは、「光電効果について」としましたが、本当は「何とか電子を無から生産する方法」を知りたかったのです。しかし、残念ながら、「光電効果」「電子銃」「電磁誘導」どれを取っても、一見、電子をマジックのように生み出しているように見えますが、どこからか、電子を引っ張ってきているだけで、無から生産する方法は、光を衝突させるしかないことがわかりました。
何とか、他に無から電子を生み出す方法はないのでしょうか?但し、ブラックホールとかビッグバンとかの浮世離れした世界ではなく、現世の現在で、、、
No.8
- 回答日時:
なんかいろいろもめてるようです。
質問者への回答は大体合ってるように思えますが、
「自由電子」、「軌道電子」などの定義が混乱していると思います。
半導体でも絶縁体でもなんでもいいのですが、
金属試料ということで話をすすめます。
funifunipiyopiyoさんの言う、
「軌道電子を飛ばすと書いています。」
の軌道電子には、金属内に束縛されてはいますが、各原子に束縛されていないものもいます(バンド理論を参照ください)。金属では、たくさんの電子が金属中に広く自由に動ける状態になっていて、これを「金属内の自由電子」と呼びます。
光電効果は、光をあてたとき自由電子が生成される現象の総称で、普通は、光をあてたとき試料外部に自由電子が生成される現象を言います。
この「自由電子」は、「真空中の自由電子」のことで、「金属中の自由電子」のことではありません。
「自由電子は運動量とエネルギーの保存則を同時に満たせないので光電効果を起こせません」とありますが、これは試料(原子)の運動量を考えていません。(光子を吸収した原子は、運動量をもらいます。)
また式も、自由電子、束縛電子に依らない話なので、説明になっていません。ちなみに、式(2)にミスがあります。「pg^2c^2=pe^2c^2+me^2c^4」です。
コンプトン散乱の話もしていますが、これは光子のエネルギーがもっと高い場合の話ですので、あまり関係ないと思います。コンプトン散乱で飛び出てくる電子を「光電効果」というのかどうかは、私にはわかりません。
ですので、質問者への回答は、
1 光をあてると、「金属中の自由電子」が減って、「真空中の自由電子」になります。金属に電子が流れ込まないようになっていれば、どんどんプラスに帯電し、電子を放出しづらくなってきます。そのうち、使用している光では電子が飛び出ないくらいに帯電して反応が停止します。
2 ブラウン管の電子銃は(普通は)熱電子を使って、電子を金属中から放出しています。この電子は、温泉の水みたいに循環させています。ブラウン管には、端の方に、電子を回収するための電極がついています。
3 コイルをたくさん巻いて、強い磁石を使えば放電するほど高い電圧を得られるでしょう。そうすると電子が飛びでてきます。電圧が足りないときは、imoriimoriさんの言うように、少し電流が流れると思います。ほんの少しだけ。
No.9
- 回答日時:
#3を回答した者です。
#6様の「自由電子は運動量とエネルギーの保存則を同時に満たせないので光電効果を起こせません」というコメントにつきまして書き込みます。#6様に失礼があったら申し訳ございません。
放射線減弱において光電効果は軌道電子とフォトンとの干渉として論じられるのはそのとおりだと思います。
しかし、質問者は金属から可視光により電子が自由空間に飛び出す光電効果について問われています。
それと、質問者の言われる「自由電子」は、ほんものの自由空間に飛び出している自由電子ではないと思われます。金属結晶に束縛されているものの、原子には束縛されていない、つまり伝導帯にあって価電子帯にはない「自由電子」です。個々の原子に束縛されていずに金属内を自由に動けるのでこれもごく普通に「自由電子」と言います。
ということで、私なりに改めて書き直しますと、
電離放射線のような高エネルギーフォトンではないので、この場合軌道電子を飛び出させるような光電効果は起こりません。
一方、可視光フォトンでも光電効果が起こるのは事実です(というより、これが光電効果現象の発見だったわけですから)。このとき、軌道電子を自由空間に飛び出させているわけではありません。上述の「自由電子」を自由空間に飛び出させて本物の自由電子にしているわけです。
エネルギー保存と運動量保存の観点についても次のように問題は無いようですが。
個々の原子に束縛されていなくても、金属結晶から自由空間に飛び出させるには一定のエネルギーWを要します(仕事関数とかいいましたっけ)。可視光フォトンから受けたエネルギーEがWより大きければ、残余のエネルギーX=E-Wが本物となった自由電子の運動エネルギーとなり、その電子の運動量はSqrt[X 2 me]とかなんとか(違っているかも知れませんが)、運動エネルギーと見合った値を取り得ます。
この回答への補足
お返事ありがとうございます。
光電効果で飛び出す電子が、自由電子か束縛電子であるか
高度な議論が交わされておりますが、本音を申しますと難しくてあまりわからないです。
それよりも、私が面白そうに思うのは、「無から電子を生み出す方法」です。何か奇抜でもいいですから、アイデアは無いでしょうか?
No.10
- 回答日時:
#6です。
休日出勤のなか、楽しく議論させていただいて喜んでおります。自由電子の定義について誤解があったようでした。私が思った自由電子は、#8さん、#9さんのおっしゃるとおり真空中の自由電子というか、物質から飛び出してしまった自由電子を想定していました。
金属中の自由電子はたしかに、物質に束縛されていますので光電効果を起こせますね。その意見に同意します。
光電効果では原子の反跳を必要としますので、原子核に強く束縛されている電子のほうが光電効果を起こしやすくなります。そのため、K殻の電子が最も光電効果を起こしやすいです。
私が示した式では、完全に自由な電子が光子を吸収する場合を考えたための式でして、物質中の電子では原子の運動量と運動エネルギーを加えて考慮する必要があります。
#6の式(2)はミスでした。「pg^2c^2=pe^2c^2+me^2c^4」です。
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