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原子内の電子は、原子核の周囲を公転する粒子として描かれることが多いですが、これはわかりやすさを優先させたイメージでしょう。実際、このモデルでは加速度運動に伴う電磁波放射によりエネルギーを失う電子は原子核に速やかに落下してしまいます。そのため、電子は原子核の周りに一種の定常波となっている、もしくは確率の雲として分布しているというように説明されていると理解しています。
しているのですが、時々、電子が光速の数十%のスピードで原子核の周りを運動しているというモデルを用いて、物質の性質、例えば、銀や金がどうしてあのような色に見えるのかを説明する場面に出会います。
Diracの相対論的電子の運動理論でも、原子内の電子は相対論的スピードで運動している粒子として扱われているらしい(あくまで自分の感じで”らしい”なのですが)。
それで、混乱が生じるのです。原子内の電子は確率の雲なのか、極めて高速で運動している粒子なのか、どちらなのか?もしかすると、両者が混在している?例えば、極めて短時間で、電子は確率の雲と、高速で運動する粒子との間を振動しているとか。それとも、いっそ、確率の雲が高速で自転しているのか?(確率の雲が自転??)
実際、現在の物理学ではどのように解釈されているのでしょうか?

A 回答 (5件)

吉田伸夫さんの一連の本、特に次のものがが参考になると思います。


"量子論はなぜわかりにくいのか 「粒子と波動の二重性」の謎を解く" 技術評論社
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> それで、混乱が生じるのです。

原子内の電子は確率の雲なのか、極めて高速で運動している粒子なのか、どちらなのか?

金のような重い原子の場合は、軌道電子は「極めて高速で運動している(波であり粒子)」です。 軽い原子の場合は、高速ではないかもしれませんが、(波であり粒子)です。

量子力学では、電子を波でありかつ粒子として扱う。これが量子力学の基本。
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> それで、混乱が生じるのです。

原子内の電子は確率の雲なのか、極めて高速で運動している粒子なのか、どちらなのか?

どちらでもありません。マクロの感覚で、ミクロを理解しようとしても意味がありません。

確率の雲とは、波動関数の存在確率をグラフで表しただけで、実態ではありません。また当然ながら、粒子が飛び回るのでもありません。

量子論の結論は、素粒子はすべて場がエネルギーを得て励起した波。この波は、相互作用がシンプルな場合にのみ、エネルギーの粒として観測されることもある。

ってことです。

電子の中では、その量子論の記述するエネルギーレベルに電子が存在する。それを古典論的計算上扱うこもとできる。その存在確率を図示するとまるで雲のようになる・・・ということです。
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>実際、このモデルでは加速度運動に伴う電磁波放射によりエネルギーを失う電子は原子核に速やかに落下してしまいます。

そのため、電子は原子核の周りに一種の定常波となっている、もしくは確率の雲として分布しているというように説明されていると理解しています。

どうでしょう? もっとシンプルに、「電子や素粒子レベルの世界では、確実に『ここにある』と言うことは出来ない」ので、確率の雲として表現されるのが、「よりリアルである」からだと思いますが。

>時々、電子が光速の数十%のスピードで原子核の周りを運動しているというモデルを用いて、物質の性質、例えば、銀や金がどうしてあのような色に見えるのかを説明する場面に出会います。

確率の雲モデルでも、原子核の周囲を電荷が回転している事を否定しているわけではないので、矛盾はしていないと思います。
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確率の雲としか言えません。



古典的なBohrの理論で粒子と考えるなら650兆回転/秒、速度では22万キロm/secです。
が、粒子と考えると、原子同士が結合する時、電子同士の衝突によって電子が核内に弾き飛ばされて、原子核は全て中性子になってしまいます。

現実にはそんな事起きてないので粒子とは言えない、です。
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