そんなに頻繁に読むわけではないですが、たまに海外の小説の翻訳モノ(おもにサスペンスとかミステリー系)を読んでいます。
いつも思うのですが、たいていの翻訳は、単位が原文のまま(フィート、ヤード、ポンド等)表記になっており、たとえば「敵が○○ヤードに迫っている」とか書かれていても距離感がつかめないのでイメージ的にピンと来ません。
身長とかもそうなのですが、「○○フィートで体重は○○ポンドの大男」とか書かれていても、イマイチどれぐらいデカイのか感覚的に分かりません。
私個人的には、たとえば6フィートだとすると182.9cmになりますので、183cmとかそういうふうに書いてもらったほうが分かりやすいと思うのですが・・・。
ささいなことかもしれませんが、毎回気になっています。
洋書を読むときは、予め自分で作ったメモ(ある程度単位換算でよく使うものをメモしたもの)を栞のかわりに持ち歩いていて、おおまかな暗算で感覚をつかんでいるのですが・・・。
たまたま今読んでいる小説が、ひんぱんに「フィート」「ポンド」「インチ」が出てきてうんざりしているので他にも私と同じようなご意見の方がいらっしゃるかなと思って投稿しました。
翻訳のルールで、単位は原文そのままで書かないといけないなどと決まっているのでしょうか?
日本だとメートル法ですので、訳すときに換算して書いてはいけないのでしょうか?
A 回答 (6件)
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No.6
- 回答日時:
余談ですが、フィート、ポンド、インチなどは英語小説で、英語圏以外だと、メートル法やらキログラムを使っている国が多いです。
どちらかというと英語圏の国々が特殊というか、少数派なんだと思います。
温度も華氏・摂氏がありますが、英語圏は科学や専門分野は別として、日常では華氏を使ってるとか。
でも日本で「海外小説」というと、圧倒的に英米文学が多いですものね・・・・。
最近は他の国のも増えてますけれども。
ちなみに私は翻訳小説を読むとしたらSFが多いんですが、たまに気になる部分は調べるかもしれないけど、ほとんど雰囲気で読んでしまっていて(どうも大きいらしいとか)、換算していません。
この回答への補足
みなさま、早速のご回答ありがとうございます。
とりあえず代表してこちらにお礼を書かせていただきます。
確かに原作の雰囲気を壊さないことは大事だとは思うのですが、私があまりヤードとかフィートの単位になれていないため、どうしても「○○フィートの高さから落ちてしまった」などと書いてあってもイマイチイメージがつかめなかったりするので、みなさんはどうなのかなと前から思っていたので、色々ご意見を聞くことができてスッキリしました。
もう少し他の方の意見が出るかもしれませんので、ポイント発行についてはもう少しお待ちいただければと思います。
No.5
- 回答日時:
ヤード・ポンド法をメートル法に換算するかどうかは、翻訳者(と編集者)の裁量で決まります。
かならず換算する(メートル法で表記する)という翻訳者もいますし、ヤード・ポンド法でないと感じが出ない、という翻訳者もいて、統一が取れていない状態ですね。わたしもメートル法でないとイメージがつかめないほうなので、できればみなさんメートル法で書いてくれるとありがたいんですが。ただ原作が両方を混ぜて使っていたり、国際的にヤード・ポンド表記が標準になっていたり(飛行機の高度やフロッピーディスクの大きさなど)する場合もありますから、何が何でもメートル法、とは主張しにくい部分もありますね。そのまま訳すように決まっているとか、原著者の許諾が必要とかいったことはありません。
No.4
- 回答日時:
小説などに出てくる長さや重さは、通常は正確に測ったものではありません。
道で出会った人に対して、「身長183cmの大男」といった表現は、普通はしませんよね。超能力者でない限り、正確に183cmかどうかはわからないでしょう。cm単位で考えたなら、「180cm」か「185cm」だったはずです。それを「183cm」と書けば、「彼はどうやって正確な身長がわかったのだろう?」と疑問に思う読者が出てきてしまいます。では、180cmにすればいいのか? 今度は「180cmはそんなに高くないじゃない」と思う人が出てくるかもしれません。「185cm」では、作者の意図以上に高く感じてしまう人が出てくるかもしれません。
他の方も書かれているように、小説の雰囲気というものもあります。『十二国記』は日本人作家が日本語で書いたファンタジー小説ですが、距離の単位は古い中国のものだったのではないでしょうか。実際の距離感よりも雰囲気を大切にしているわけです。
もし私が翻訳者なら、個々のケースによって違いはあるでしょうけれど、たいていはもとの単位のままを採用すると思います。
No.3
- 回答日時:
確かにおっしゃる様に思います。
>翻訳のルールで、単位は原文そのままで書かないといけないなどと決まっているのでしょうか。そのようなことはありませんが、翻訳者が原作者と話し合いの上なら可能ですが、翻訳者としては出来うる限り原作に忠実であるべきということは不文律のようなものです。また単位くらいいいではないかとも思いますが、原作者の深い意図が含まれているやも知れずいい加減に扱えないのです。単位のみならず翻訳者は原文にも忠実であろうとするため翻訳体という日本語であっても日本語でないようなカチンコの味もそっけもない文体にもなります。或る意味海外の名作とはいえ高度な力を持つ翻訳者の訳本に出会えなければ作品の味やニュアンスは伝わらないのです。原文を読める力がない限りわれわれはいつも翻訳者というフィルターを通しますのでどれだけ原作を理解できたかどうか怪しいものです。此れは逆も又真なりで、「源氏物語」を訳したドナルド キーンと瀬戸内寂聴の 対談でもそ一端が窺えます。
キーン: 翻訳するとき、いちばん失われてしまうものは、言葉が持つ音楽性です。しかし、私は、日本人は言葉の音よりも文字の見た感じを重視しているように映ります。例えば、松尾芭蕉の名句である「夏草やつわものどもが夢のあと」の「つわものども」には、「もぉのぉどぉもぉ」と「お」が繰り返されています。「お」という音は、どこの国の言語でも悲しい音です。この句は、その悲しさを強調しているんです。しかし、日本では誰もこのことを問題にしません。つまり、言葉の音というよりも字面で俳句を読むという方がほとんどなのです。
瀬戸内: 日本の詩は、韻を含まないでも平気なのです。中国や英語の詩は、みんな韻を含んでいますね。日本の場合は、視覚的であって、キーンさんがおっしゃるように音楽的ではないですね。私は『源氏物語』を訳すに際して、朗読しやすい文章を心がけました。紫式部が書いたころは、物語は音読していたのですね
という具合です。今手元にある日本を紹介し日本人による英訳を見てみますと、「四畳半の茶室の畳」を英文で…[the four-a-half tatami tea-room]としていますが如何なものでしょうか。此れで日本を全く知らない外国人が見てどう判るのでしょうかね。tea-roomとは全く訳せていません。畳をatamiとするなら茶室はchasitu と思いますが。話がそれてしまい申し訳ありませんでした。ご参考まで。
No.2
- 回答日時:
明治時代の翻訳は完全に日本の風習にあわせていたので、現代人が読めばかえって違和感を感じます。
その後、翻訳調といわれる世界でも珍しい自国語では使わない表現が生まれ今日に至っています。翻訳では雰囲気を出すために度量衡だけではなく、日本語そのものが翻訳独特の表現になっています。抽象名詞が主語になったり、受身が多用されたりするので日本語としては悪文です。しかし、翻訳小説を読む人は、おかしな日本語も外国の雰囲気をだす小道具として受け入れています。
たしかに度量衡は分かりにくい面がありますが、多くの日本人は500アールの水田で田植えが行われた、
昨夜の火災で300平米の家が全焼したいうような新聞記事を読まされています。ヤード・ポンド法も慣れだと思います。また小説などでは文章によって距離感や切迫感が伝わるので必ずしも換算をしながら読む必要はないと思います。
No.1
- 回答日時:
決まっているわけではないと思います。
実際,ハリー・ポッターの日本語訳ではメートル法に直されています。
子どもにも分かるようにということなのでしょうが,大人でも(日本で暮らしているほとんどの人は)「身の丈15フィートの大男」よりは「身の丈5メートルの大男」のほうがぴんと来るでしょうね。
もっとも,プロレスに親しんでいる人なら体重何ポンドとか,ゴルフなら何ヤードといったほうが分かりやすいということもあるでしょうが,一般の読者が一般の文章を読む場合は,慣れ親しんだメートル法のほうがよいと思います。
翻訳する側から考えてみると,単位を換算することは「原文に書いてないことを表現してしまう」「手を加えすぎ」になるような気がする,という感覚があるのかも知れません。
人によっては,後ろにカッコして,○○フィート(約○○m)などと注を付けているのを見ることがあります。
そこまでするのなら,ストレートに換算してメートル法だけ書いたらいいような気もしますが,原作者の使っている単位を尊重したい,という意識の現れかも知れません。
ただ,雰囲気の問題というのも確かにあって,イギリスやアメリカが舞台なのに登場人物がメートル法でしゃべっていると,あれ何か違うな,と思うこともあります。
(人物が科学者ならメートル法でも問題ないのですが)
ちょうど,竹取物語か何かを読んでいて,「身の丈3.3cm(てきとうです)の小さな女の子が」と書いてあると,なんだか雰囲気違うぞ,と思うようなものでしょうか。
要は,その違和感にこだわるか,それともリアリティを多少犠牲にしてもわかりやすさを重視するか,というバランスのかねあいなのだろうと思います。
(中には,単に換算が面倒だからという訳者もいたりして)
うまくまとまりませんが,このへんで。
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