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半導体結晶におけるバンド構造でエネルギーギャップができる要因をつきつめていくと、周期境界条件を用いたブロッホ関数に至ると思います。
周期境界条件とは、1次元方向の格子を円環モデルにして、
Φ(x+Na)=Φ(x)
と定義できますが、N:格子数、a:格子間隔
なぜ円環状のモデルで近似できるかが分かりません。
つまり上の式がなぜ成り立つかが分かりません。
ぜひよろしくお願いします。

A 回答 (3件)

あくまで周期境界条件は近似だと思います。


当然、これでは表面の効果は全く現れません。表面の効果を取り入れると、Friedel振動(界面近傍の電荷密度の振動)など、面白い現象が出てきます。
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周期的境界条件は数学的にも物理的にも大事ですが、本質は別なところにあることに気づいてください。

つまり、周期的境界条件よりも系が並進対称性を持つべしという要請の方が本質です。

バンド理論では周期的なポテンシャルを考えますが、実際の系は大きさが有限なので(実験で使われる素材は大きさがありますね)、周期的なポテンシャル固体中に存在したとしても固体の外まで考えると全く並進対対称性などありません。それでも電子にとっては高々1cm程度のキューブでも無限に広いように見えているはずです。つまり一個の電子の立場で見ると、「ああ、俺はずっと永遠に周期的なポテンシャルが並ぶ個体中を移動するんだな」と思えているはずです。
で細かい事を言うともちろん表面近くの電子には表面が見えているのでそんな取り扱いは出来ないはずなんですが、そういう端っこの事は考えないで取り合えず表面から十分離れたところの電子だけの性質に注目してみようという事だと思います。 表面の効果は難しいので私も知りませんがそういう効果が大事な場合もあり、それに対する研究はもちろん必要ですし、実際にそういう研究をしている人もいます。

つまり固体の中(表面からだいぶ離れたところ)の電子をしらべるんだったら表面の事なんか気にする必要ないだろう(一般に表面効果を議論する必要がある場合もあります)と考えます。つまり表面の取り扱いなんて効いて来るはずはない、または表面の効果が効いて来ない場合だけを我々は調べる事にして、周期的境界条件が数学的に簡単だから、そういう条件で調べて見ようということだと思います。系が(電子からみて)十分大きければ、周期的な境界条件が効いて来る理由はありません。その理論的な根拠として、最後は体積無限大の極限をとるので、無限に長い端っこ同士が周期的だろうがなんだろうが関係ない、またはもっと安直に、無限に長い半導体の材質のどこかでは波動関数が同じ値になっていることだってあるだろう、ならそこが周期的な境界条件だと思ったて良いではないか?(あまり説得力はありませんが、これくらいの理解でも良いと思います。)
(トポロジカルな効果が効いて来る場合も実際にはありますが、それはまた別な現象ですから取り合えず忘れておきましょう)

さて、最後に、「そんなこといったってブロッホの定理の導出に周期的境界条件使ったけどどうなっているの?」という疑問があるかもしれません。確かによくテキストに載っている証明で周期的な境界条件がブロッホ定理の証明に本質的になっているように見えます。が周期的な境界条件を使わなくても、系の並進対称性を課せばブロッホ定理は導くことが出来ます。よって周期的な境界条件は系の並進対称性を実現する一つの便法であり、証明の本質ではない事が分ります。

長くなりましたが、どうでしょうか、直ぐに納得は出来ないかもしれませんが、これを参考にして色々と考えてみたらどうでしょうか。
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無限に大きい系の境界条件の設定としては,周期的境界条件はごくごく一般的ですよね.


別に結晶とかそういう問題ではなく.
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