No.3ベストアンサー
- 回答日時:
薬剤師です。
学部時代に有機化学で習いましたが、クロロホルムやジクロロメタンは強塩基性条件下で、反応性の強いラジカルを生成します。これは確実にDNAを損傷しますが、体内で強塩基性になることはないので、この可能性は低いです。
実際にはこれらの物質は肝障害を起こすことが多く、肝臓での代謝経路で、酵素反応的にラジカルを生成していると考えられます。
なお、No.1の方の云う「塩素が複数結合した分子は、
もっと重たくなり、化学的にとても安定しています」は違います。塩素など電気陰性度の高いハロゲンが複数結合すると、結合が電気的に不安定になり切れやすくなります。
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%B8% …
No.6
- 回答日時:
塩素を含む化合物は無数にあり、そのすべてが発ガン性というわけではないでしょうし、塩素を含まなければ発ガン性ではないというわけではありません。
人間の体内にも塩素は多く含まれていますし、食塩も塩素の化合物です。塩素を含む有機化合物という言い方をすれば食塩は除外されますが・・・
いずれにせよ、塩素の有無だけで議論できるわけがありません。
塩素そのものが害を及ぼすことがあるとするならば、塩素ラジカルを発生することが原因でしょう。なぜなら、イオン状態の塩素(塩化物イオン)は体内の至る所に存在しますので、それが発ガン性を持つと考えるのには無理があると思います。
また、クロロホルムなどに関しては、上述のような考えが成り立つかもしれませんが、同じ塩素を持つ化合物であっても、ダイオキシン類などでは、発ガン性の機構も異なっているはずです(確かなことは知りませんが)。
すなわち、全ての有機塩素化合物をひとくくりにして議論するのは無謀だと思いますし、それらを統一できるような考え方もないと思います。DNAに障害を与えるというのは事実かもしれませんが、そのメカニズムは物質によって異なっていると思います。
なお、C-Cl共有結合が非常に安定であるという言い方には違和感を感じます(比較的安定な部類であるとはいえるかもしれませんが)。また、反応しやすいということと安定であるということは化学的に矛盾するように思います。フッ素の次に電気陰性度が大きいのは酸素です。
それと、重たいと化学的に安定であるかのような記述も見受けられますが、それをいうなら、臭素やヨウ素を含む化合物は安定ということになりますが、これは明らかに事実に反します。
発ガン性の機構については知りませんが、塩素化合物の化学的性質に関する誤解が見受けられますので、書かせていただきました。
No.5
- 回答日時:
簡単に言ってしまうと、炭素と塩素の共有結合は非常に安定で、体内で容易に分解できず蓄積されるからです。
塩素は電気陰性度がフッ素の次に大きいので、炭素-塩素は反応しやすい反面、分解するのに大変大きなエネルギーが要るのです。
No.4
- 回答日時:
#1 です
もし、問題分子に、
静止している DNA を破壊する能力があるのなら、
あらゆるタンパクを、破壊しまくって、
濃度を高くすれば、それに比例して、
病気の症状が現れるハズです。
しかし、
そんな現象は見られないので、
私は、DNAの転写の時だけに限定して、
コピーを妨害しているのだと思います。
No.2
- 回答日時:
こんにちは
これは詳しく論じるとそれだけで一つの学問を作っちゃう程の分野になりますので、ごく簡単に言いますと、「発ガン性」というのは、DNA(遺伝子)をちょっとだけ壊すか、ちょっとだけ壊れたDNAを直す仕組みがあるのですが、それを無効にしてしまうか、というどちらかの働きになります。
ちょっとだけ壊すのではなく全部壊すと、細胞は死んでしまうので発ガンとはならず、ただの毒になります。
通常は、紫外線や自然界の化学物質などで傷がついたDNAは細胞の中の処理装置が働いて、元通りになおるか、その部分だけ無効になるかします。
この処理装置の処理能力を超える傷がつくと、直しきれなくなり、傷がついたDNAに基づいて各種の行事が執り行われます。
処理装置が妨害されても同じ結果になります。
細胞分裂を司る部分に傷がついて、無制限に分裂する暴走族になると、がん細胞になります。
従って、発ガン性というのは、DNAに傷が付いて残るような事をする性質の一部という事になります。
No.1
- 回答日時:
PCB、DDT、ダイオキシン、フロン、トリクロルエタン、
化学には貢献している塩素基も、
自然環境や人体に悪さしまくってます。
その多くは、炭素と数個の塩素の結合体です。
一つでも重い原子の塩素が複数結合した分子は、
もっと重たくなり、化学的にとても安定しています。
塩素基は、
「おのれさえ良ければいい」という性質を持っている、
といます。
さて、
体内の細胞の核に入り込んだ、その問題分子は、
安定して動きが悪いので、
遺伝子の転写などの DNA の動きをじゃまをしてしまう、
のではないでしょうか。
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