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簿記2級の試験勉強(テキスト)で、総合原価計算は直接材料費と加工費に分けて計算するとありました。しかし、テキストではその工場が1品目しか作っていない前提条件で解説がされています。原価計算の書籍をみてもそうです。

しかし、大量見込み生産の工場でも1つの工場で何品目も製造しているのは、けっこうあるように思います。

そうなると、やはり製造間接費などは、色々な製品に配賦してから、総合原価計算の手続きを踏むということになるんでしょうか?一般の実務ではどうなるんでしょうか?

たとえば、コカ・コーラ社が1つの工場でコーラとファンタとポカリスエットを作っているとします。当然、電気代・減価償却費・間接労務費などはどのように処理されるのでしょうか?

わかる方、ご回答よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

原価計算(工業簿記)は端的に言ってしまえば、


費消した原価を製造している製品に集約(集計)
してしまえばいいわけです。それでその集計手続に
総合原価計算であれば
・単純総合原価計算
・等級別総合原価計算
・組別総合原価計算
といった原価計算方法があるわけです。
(複数工程ある場合、これらに工程別原価計算)

ご質問例えばの部分。

<まず前置き>
製造品目がコーラ、ファンタ、ポカリスエット
の3品目ですので、複数工程がくかつ、工程が他の
製品と重複していない前提ですと
組別総合原価計算を適用します。
まず、直接材料費は各製品にそのまま集計しています。
複数製品がありますので、加工費は
組直接費と組間接費にわける必要があります。
組直接費はそのまま各製品に集約して
組間接費は、なにかしらの配賦基準を設けて
各製品の加工費として配賦します。
これで直接材料費と加工費が各製品ごとに
集計できます。

ご質問の電気料金、減価償却費、労務費ですが
これらはいずれも加工費に該当します。
この加工費は、さきほど申し上げましたように
組直接費と組間接費に分類する必要があります。
例えば、製造機械の減価償却費が個別製品ごとに
設置してあれば、
コカコーラの製造機械は組直接費
ファンタの製造機械は組直接費
ポカリスエットの製造機械は組直接費
となります。しかしその製造工場がひとつの建物で
あった場合のその建物の減価償却費は
組間接費になります。この建物の組間接費は
それぞれの製品の製造に使っている工場建物の面積を
基準に減価償却費を割り振って(配賦)いきます。
電気代や労務費も同じように考えます。
労務費は、
コカコーラの製造にのもかかわっている人の
労務費は組直接費
ファンタの製造にのもかかわっている人の
労務費は組直接費
プカリスエットの製造にのもかかわっている人の
労務費は組直接費
それ以外の例えば、工場全体の機械のメンテナンス
をする人や、施設の管理維持にたずさわっている
人なので、労務費、あるいは、工場長などのように
工場全体を管理しているような、つまり特定の製品
ではなく、複数の製品を管理しているような工員の
人件費は組間接費となります。
組間接費もなにかしらの基準を設けて、最終的には
その3種類の製品の加工費として配賦します。
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この回答へのお礼

どうも、ご丁寧にすみずみまで説明してくださり、ありがとうございます。

今、簿記2級のテキストと読み比べながら、potipotipoti様の回答を拝見させていただいたところ、すんなり理解できました。

実は2級には受かっているのですが、原価計算は、たまたま簡単な問題でして…

今回の部分、本当によくわかりました。現在、1級に向けて勉強中なのですが、個別・標準・直接はほとんど理解できたのですが、総合原価計算のこの疑問だけが解けなくて・・

お恥ずかしい限りです。組別原価計算がこのためにあるとは全然知らなくて、計算式だけ覚えて試験に対応していました。

これで、原価計算は一応理解できて、胸のつかえがすっきりしました。本当に感謝しております。

最後に、お礼が送れて申し訳ございませんでした。昨日、ちょっとした用事があり、質問したこと自体も忘れておりまして・・・

今回は、本当にわかりやすい回答、どうもありがとうございました。多謝です。

お礼日時:2006/08/11 00:50

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