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電磁波の波長について考えるとますますわからなくなります。
電波は横波と言われていますがヒモを縦に振動させて時等の波長は
山から山の進行方向の長さになると思います。
ところが電波を受けるアンテナは進行方向に対して直角で
この長さが半波長になります。
どうしてですか?また、電波は本当に横波でしょうか?

A 回答 (2件)

>ところが電波を受けるアンテナは進行方向に対して直角でこの長さが半波長になります。


>どうしてですか?
根本的にご質問は「アンテナの原理」に関するものになります。
つまり電磁波の話というより何故アンテナは空中を進行する電磁波からエネルギーを貰い、電磁波の電界強度変化を電圧という形で取り出せるのか、そしてその効率が最大となる(要するに共振する)長さは幾つなのかという質問になるということです。

その部分の理解が無いと、ご質問のように何故こんなアンテナで、電磁波を受信できるのか?という疑問が生じて、電磁波の方を疑う話になってしまうのです。

電波として見たときには電磁波は簡単には電場が進行方向に垂直に振動して進む波であると考えて良いです。それに疑問を感じるのはアンテナの原理を理解していないからに他なりません。

実を言うと私もアンテナを結構理解するのに時間がかかりましたから。それに結構この世界は奥が深くて、色んな形のアンテナが生み出されています。

ちなみにアンテナの長さと電波の波長の関係を気にされていますけど、まともにいうと直感的イメージでは関連がありません。なぜならば電波の波長は進行方向であり、アンテナは進行方向の長さではありませんからね。
アンテナの長さというのは、電磁波の周波数(波長ではない)からそれに共鳴する周波数となる長さを求めることで決められるものです。ただご存知のように電磁波の周波数と波長は光速度で一意に決まるものですから、電磁波の周波数ではなく長さで表記することが出来るというだけです。

そのため、ダイポールアンテナでは1/2ですが、それ以外のアンテナでは1/4とか5/8波長とか、あるいはコイルで共振周波数を変えてもっと短くしたものなどがあります。これはあくまで電気的な共振器回路の共振周波数という考えでアンテナ長さが決まるものなのです。

前置きだけで結構長くなりましたけど、本題に入りましょうか。
簡単にダイポールアンテナで説明すると、これは地面に水平に2本(各1本は1/4波長であわせて2波長の長さになっていて、中心で給電している)のポールで構成されています。このアンテナで受信出来るのは水平偏波といい、電界が地面に平行な振動をしている電波です。

ダイポールに対してはその長さ方向に光の電場がかかり、それが振動しているわけです。
各ポールには電場がかかったときに、それを打ち消す方向に電子が移動します。しかし2本のポールの間では電気的につながっていないので電位差が生じます。なぜならば電場に置かれた2つの離れた導体は基本的にはその電位になるからです。それゆえアンテナから電位差を得ることが出来て、信号を取り出せます。
もちろんたとえば抵抗を給電端子間に接続すると、2本の導体は同電位になろうとして電流も流れます。(抵抗があるので電位差は電流が流れた分だけ生じたままです。)

これが基本的なアンテナの原理です。この中では1/2波長の長さに関する話はどこにも出てきません。

では何故1/2波長の長さが良いのか。これには別の説明が必要になります。電波を効率よく捉えるためにはどうすればよいのか。先の説明では電流のことはあまり詳しく述べていませんでした。
もう一度これを説明しましょう。いま、2本のダイポールアンテナを銅線で接続してみます。
すると、電界が加わると電流が流れます。これは導体の中は全部同電位になろうとするので当然のことです。
この現象をもう少し掘り下げて見ましょう。
電流が流れることで同電位を維持しようとしているわけですから、周波数fで振動する電界にあわせて流れる電流Iもその周波数fで振動します。この時に、電界に対する導体の応答速度を考えると、一本のポールの先端からもう片方のポールの先端までの伝達速度は光速度です。さて、いま電界が最大から符号を反転して最大になるまでを考えると、周波数はfですから、それに要する時間T1は、T1=1/(2f)です。
この間にポールの片方の先端からスタートした電流の流れがもう片方の先端まで伝達(物理的に電子が光速度で移動するわけではありません。電気信号が伝わる早さです)するまでの時間T2を考えると、アンテナの端から端までの長さをLとすれば、T2=L/cです。ここで、この2つの時間が一致するとき、一番効率よくアンテナが電界を捉えることが出来ます。
つまり、T1=T2の条件を考えると、1/(2f)=L/cです。
ここで周波数fはf=c/λですから、それを入れると、λ/2=Lとなり。アンテナの長さは丁度電波の1/2波長であれば、効率がよいということが出てくるのです。

厳密な話はややこしいので、一番簡単に理解しやすい説明で書きましたけど、根本的には上記のようなイメージで考えればよいかと思います。
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この回答へのお礼

なるほど、詳しい説明で良くわかりました。
波長とアンテナは目的が違うが周波数から計算されるということですね。
それで、アンテナは電気力線に沿った方向に向けて微弱な電位差を
捕らえていると言うことが理解できました。
専門的な分野から説明してくださって、ありがとうございました。

お礼日時:2006/11/10 22:21

電波は正確には「電磁波」と呼ばれ、電界と磁界の波が合わさっています。

横波の場合、進行方向と直角に電界の波が、進行方向と電界の方向両方に直角に磁界の波が発生します。

普通の棒状のアンテナはこの電磁波のうち、電界を捕まえるものなので、進行方向と直角にします。つまり電界の中に導体を置いて、電界の力で電圧を発生させるのです。ところが今度は、電界が導体で効率よく受ける(正確には「共振」と呼ぶ)ためには、この導体が電波の波の半分(1/4でもいいのですが)なので、結果として波長で棒の長さが決まってくるのです。

ところで、波長は「場」によって長さが違います。つまり空気中の波長と導体での波長は異なります。そしてアンテナ(導体)の長さは、導体での波長に併せて作ってあるハズです。そして実際の長さは波長とアンテナの棒の太さなどの影響を受けます。

余談ですが、横波の電波にも水平と垂直があります。携帯の電波などは(電界が)垂直の波です。テレビやFMは(電界が)水平の波になっています。これは垂直の方が水平方向360度に均等に電波を飛ばし易いからです。

またまた余談ですが、磁界を受けるアンテナというのもあります。フェライトの棒にコイルをまいたものですが、小型のラジオなんかで使われています(いました、かな?)。

この回答への補足

さっそくの回答ありがとうございます。
大体このような原理が知っていますが
このようなことを考えると電波の波長って水平か垂直(偏向と言うのでしょうか)に関わらず
普通の物性的な波の波長と呼んでいるものと全然違うと思うのですがどうでしょう?

補足日時:2006/11/10 15:50
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