【お題】NEW演歌

イギリスでは、燃料としていた木炭の消費が激しくなったことで森林破壊が進んでいた。こうした中、木炭から石炭へと燃料が切り替えられた。これを「燃料革命」とも称する。また、石炭を加工して作られるコークスを用いたコークス製鉄法がダービーによって開発されたことで、鉄製機械の生産が容易になった。のようにイギリスの産業革命の技術革新をなにかあれば詳しく教えてください。
お願いします。

A 回答 (3件)

 イギリスで興った第一次の産業革命といえば、高校の頃だったかの教科書に書かれていたように、たしかに蒸気機関の改良と自動織機、そして蒸気機関車の発明と鉄道と敷設、これらから始まったということは間違いないところでしょう。



 まず動力としての蒸気機関、蒸気によって高回転で高出力を得られる「軸回転型」の動力が得られたということが産業革命のすべての発端にあると言えます。ニューコメンが発明した蒸気機関は高温高圧の蒸気で機関を作動させながら、蒸気を冷やすというサイクルを持つ作動原理から作動効率が低かったものですが、J.ワットが発明した蒸気機関では高温高圧の蒸気で同様にピストンを動かしながらも、ピストンの往復運動よって作用が終わった蒸気を排出させながらまた新しい蒸気を導入するというリニアで連続的な作動を実現し、さらにピストンの往復運動をクランクとフライホイールによって軸の回転運動へ転換させることに成功したものです。これによって、それまでの機器のすべてが「高速で高出力な回転する動力」を得た効率の高いものに発展する糸口になりました。

 その先陣を切ったのがイギリスの主幹産業であった繊維業界、まず自動織機の発明です。ジョン・ケイが織機の真髄ともいえるシャトル(飛び杼)を発明したことで織機の高速化が実現し綿布の生産効率が飛躍的に高まりましたが、そのために今度は原料の綿花そのものが不足に。そこで、ハーグリーヴズがジェニー紡績機を、アークライトが水力紡績機を、クロンプトンがこれらを改良したミュール紡績機をと、紡績機そのものの改良が急速に進みました。そしてさらに、カートライトが折からの蒸気機関を動力とした織機を発明するに至って繊維業界では一気に生産量が増加しました。

 このように繊維産業を中心に急速に高まった生産効率、それは、とりもなおさず原料や燃料、そして製品や人などの移送に問題を投げかけました。多量の物資や大勢の人を高速で運送する手段が求められました。フルトンによる蒸気船の発明、トレビシックによる蒸気機関車の発明、さらに、スティブンソンによる実用的な蒸気機関車への改良、そして、ストックトンとダーリントンの間に敷設された最初の鉄道、こうして運輸関係もまた急速な進歩を見せることになりました。

 このようなことは既に教科書にも書かれていますからご質問者様もご存知でしょう。こうして見ますと産業革命とは繊維業界と運輸業界だけが急速に・・・といったように見えますが、もう少し考えて見ましょう。

 高効率な織機や紡績機、あるいは蒸気機関や機関車を作り出しさらに改良するには、なんと言っても高効率でしかもより精密な加工ができる工作機械が欠かせません。旋盤やドリル、フライスなどといった工作機械はそれまでにもありましたが、高速で作動し、しかも耐久性に富んだ性能の高い機器を製造するには、まず工作機械そのものの性能や精度が高くなくてはなりません。当然のことながら鉄や合金をはじめとする素材の面でも研究と開発が進むなど、他の様々な分野もまた革命の影響を受けて急速に進化し革新を果たすことになりました。

 こうしたより性能の高い機器の開発、そこには、それまでにないほどの斬新なアイデアもまた求められました。逆に言えば、斬新なアイデアそのものは以前からあったものの、それを実現させるだけの設備も材料もなかった、それが産業革命によって一気に可能になり始めた、そうしたものも少なくなかったでしょう。

 こうした斬新なアイデアとそれを実現可能にする設備、これによって、繊維業界だけでなく、すべての産業の高効率化が進み始めました。それは一種の波及現象、あるいは連鎖反応とでも言うべきでしょうか。一例をあげれば錠前(カギ)ですらそうです。古代から中世を経てほとんど変わらなかった錠前もこの時代に一気に進化しています。今日のシリンダー錠はこの時代に作られ始めたものですが、それを可能にしたのはなによりも優れた素材を使って精密な加工が出来るようになったということ。アイデアそのものは古代エジプトの時代に既にあったのです。

 言葉では産業革命と言いますが、この大革命は産業界だけに留まりませんでした。このように新しい機械や新しい設備へと業界が活性化する、それには莫大な資金が必要になります。それまでは一部の金持ちが細々と経営していた銀行・・・というよりも金貸し業、これが一気に経営体系を整えた銀行業として発展しました。また株式の考え方で一般から資金を調達する方法も発達しました。そして金融業界が活性化することになるとともに、投資によって大きな利益を得る者も現れ、景気もまた向上することになりました。また、生産の拡大には人材も必要です。多くの人に仕事と収入が約束されました。こうして、当時のイギリスでは大変な経済発展と高度成長を遂げることになりましたが、こうした傾向は当然政治の世界にも大きな変革をもたらしていますし、かのフランス革命も、隣国イギリスで興ったこの大革命が遠因となったと言われています。もっと書きたいことがありますが、とりあえずこのぐらいで。
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#1です。


言葉遣いが間違っていました。
自分が書いたものではないのに、「参考にしてください」は、
貴重な講義録を公開してくださった執筆者に、たいへん失礼いたしました。
世界史で、困ったときはまずこの講義録を読んでから考えをまとめています。
とても参考になると思いますので紹介します。
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参考にしてください。



参考URL:http://www.geocities.jp/timeway/kougi-88.html
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