佐藤佐太郎の短歌に「冬山の青岸渡寺の庭にいでて風にかたむく那智の滝みゆ」という有名な一首がありますが、これは上句と下句で主語のねじれがあります。こういうことは芭蕉の句などにもありますが、この歌の場合このねじれが一首にどういう効果をもたらしているのかよくわかりません。教えてください。
また「短歌的表現は必ずしも文法の法則に一致しない」という意味の事も言われるようですが、上記もその一つかと思われますが、ほかにどんな場合が一般的にあるのか教えてください。一方では今の短歌などで語法の乱れということも言われるのですが、どう考えたらよいかも合わせてご意見をいただければ幸いです。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
効果ですか。
鑑賞者の胸中に他山の石とかひとのふりみてわがふりなおせだとか過ちては改むるに憚ることなかれなどといった金言を浮上せしむるたよりくらいにはなるんじゃないでしょうか。こないだたまたま小野茂樹という人の歌集に目を曝しましたが、文法的錯誤がてんこ盛りで呆れました。ワセダの国文出らしいのですが。いや、なにもこの人に限ったことじゃなくて、歌詠みだの廃人だのの多くの無知っぷりは大したもんです。
しかし、意識的に間違える馬鹿というのは本当に存在するんでしょうかね?
ただね、子供がよく「おしっこが出たい」って言いますよね。あれは面白いと思う。真をよく穿っている。これに比べたら「佐渡に横たふ」なんてのは無意味、ってより、ただの間違いですよね。本人だってワザトダなんて言ってないでしょうし。
意識的に効果を狙うってんなら、口語文でやってもらいたいですな。気持ち悪さがちゃんと自覚できると思う。要するに文語文が身についていないから間違えるんだし、自分のものじゃないから間違えても平気なだけです。きっと恥ずかしい錯誤を故意と言い張る愚を悟るでしょう。(口語で、しかも散文でそれをやった犀星の偉大さよ!)
しかし、滝ってものは風で傾きますかね。おしっこならしぶきになって飛び散るけどね。量が莫大になるとそんなもんかね。夫婦そろって見間違えてたら、あるいは嘘ついてたら、大笑いだ。
佐太郎の歌については作者に何か意図があって、と思ったのですが・・。
小野茂樹についてはわかりませんが、短歌界等の現状についてはまったく同感です。結社誌等を散見する限り、語法の乱れや無理な表現が大変目につきます。特にすでに固定した言語体系と言うべき文語をを乱すのは何ともたまりません。「口語文でやって」というお考え、その通りと思います。指導者や選者がいる筈なのにどうして??と思います。
思い切ったご見解、面白く拝見しました。
No.2
- 回答日時:
「主語のねじれ」というのは、「見ゆ」の「ゆ」を自発の助動詞として注目する、ということなのでしょう。
「私が見た」ではなく、
「那智の滝が(風に傾いているのが)見えた」のほうが、
「偶然見た」という新鮮な驚きと感動が効果的に伝わるような気はしますね。
「>主語のねじれ」が無い(という解釈が原歌で文法的に可能なのかどうかはわかりませんが)場合は、
あらかじめ傾いていることを知っていたようなニュアンスになり、「風に傾く」という表現の発見効果が薄れるような気はします。
佐藤佐太郎は字余りに厳しかったようですが、以前読んだ誰かの解説で、「庭にいで」ではなく敢えて「庭にいでて」としている点に注意するべきだといったようなことが書いてあったように思います。
前者の場合は他動詞、後者の場合は自動詞に掛かっていくのが自然、ということなのでしょうか。
「>語法の乱れ」という点に関しては、素人ゆえ特に意見を述べるだけの下地は持っていませんが、
「>文法の法則に一致しない」ことが「>乱れ」につながるという解釈は本末転倒のように思われます。
文法は語や文を補完する手段にすぎず、伝わっていることが確かにあるのであれば目的は達成されているわけですから、あえて手段の是非を問う必要性は無いのではないか、と考えます。
自発の助動詞「ゆ」及び接続助詞「て」の働き、効果についてのご指摘参考になりました。
文法についてのご見解は、短歌界等の現状をみるとそれで済まされないのではという気がしますが・・。
No.1
- 回答日時:
主語のねじれ?
上の句も下の句も主語は「わたし」でしょう。というか一貫している。
庭に出てみると、かなたに那智の滝から落ちる水が風に吹かれて
斜めになっていたということでは。このとき、佐太郎の妻・佐藤志満
が読んだ
しぶきつつつね一方になびく滝谷ひろければ風の舞ふらし
と同じ情景です。
文法に違反しているようにも見えません。しごく素直な名歌です。
志満さんの歌を教えていただき有難うございます。
佐太郎の歌について何の問題もないというご見解は、ちょっと・・。何か効果を上げる意図があるのではないかと思ったのですが・・。
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