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No.3
- 回答日時:
2350cm-1辺りはCO2ですね。
分光器内を十分にdry N2パージ(空気を乾燥窒素で完全に置換すること)しない限り、一般に大気中のCO2とH2Oの吸収が
外乱としてスペクトルに乗ってくることは避けられません。これらの濃度が低いと
いっても、測定に関与する光路長はFT-IRの光源を出てから検出器に至るまでの
全経路になるので、ダブルビーム形式だと普通1m近い長さになり、非常に大きな
吸収量になるでしょう。FT-IRの場合、一昔前主流だった回折格子方式のIRと
異なり、ダブルビーム(Sample側の光量÷Reference側の光量)形式であっても、
厳密にはSample側とReference側は同時測光ではなく、時間差があります。
積算回数を多くした場合はなおさらです。この間に人間の出す呼気など、時間的に
CO2やH2Oの濃度が少しでも変動する要因があったり、装置の感度やノイズに
わずかでも変動があれば(当然ありますね)、多くなったか少なくなったかかによって
上に凸になったり、下に凸になったりして現れます。
回答ありがとうございました。
教科書等にあるデータには、2400cm-1のピークが出ていませんでした。
恐らくその、 '分光器内を十分にdry N2パージしている' からでしょうか?
詳細な説明をどうもありがとうありがとうございました。測定装置の素晴らしい点(呼気等でも測定されるんだ!)と、欠点(呼気等でも測定されるのか…)を知り、機器分析の面白さを感じました。
No.2
- 回答日時:
こんばんは。
そのピークはきっと、KBrに関係なく出てくると思います。空気中の二酸
化炭素のC=O伸縮振動ではないでしょうか。バックグラウンド測定のときと
試料測定のときの二酸化炭素濃度の大小によって、上に凸になったり下に凸に
なったりするのだと思います。
固体や液体試料に対しては遥かに濃度の低い気体の吸収ピークがそんなに大
きくでるのはなぜか、というのは、私の中の疑問でもありますが、赤外スペク
トルは1H-NMRと違って、ピーク強度と結合の数は比例しないと思います
ので、二酸化炭素のピークが異様に大きく出てくるようです。
(少なくとも、私が学生のときにはそう言っていました)
回答ありがとうございます。
まさか空気中の二酸化炭素のピークまでも測定されるとは思いませんでした。このピークが大きいので、原料によるものに違いないと考えていました。
参考になりました。
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