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大規模な工事をしてダムを造るのって、
農業の分野から見て有益なのでしょうか?

A 回答 (6件)

何とも言えないかも知れません。



単純には、水の供給量を調節できますので、
水不足で作物が育たない、と言うことは非常に少なくなります。
河川の氾濫がある地域なら、ダムで水をくい止めることによって、畑が水没することもなくなります。

何と言ってもダムや空港などの巨大な建築には巨大な金が動き、とりわけ税金をたくさん使えるので、
政治家さんや官僚さんは大きな顔が出来ます。
彼等の老後の心配もなくなるかも知れません。
天下り先に大金が落ちるようにしておけば、
自分が天下りして巨額の退職金がもらえるからです。
(国家最大のガンは彼等です。)

その財源が結局は赤字国債だったとしても、
それで一時的に多少の景気高揚が計れれば、
農業の方にも間接的に利益があるかも知れません。

佐賀空港や静岡空港の様に、発着便が極めて少ない空港を作っても意味がないように、意味のないダムもあるかも知れません。
その場合は全く利点がないことになります。
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この回答へのお礼

 回答してくださって有り難うございます。
 私は受験生で、小論文の過去問にこの質問が
あったので、解答に苦しんでいました。  
 ご協力有り難うございます。でも、静岡に空港を作るのは
確かに無駄ですね。

お礼日時:2001/01/16 15:45

ダムにも水をためるためのいわゆる「ダム」(治水、利水などが目的)や、山地からの土砂の流出を防ぐ砂防ダム(治山ダム)など何種類かありますが、ご質問のケースのダムは前者の治水・利水を目的としたダムのことだとおもいます。



ダムの話をするまえに「利水権」の話をしますが(知ってらっしゃれば読み飛ばしてください)、利水権とは単純にいえば「川を流れる水を利用する権利」のことで浄水場で水道水のもとになる水を河から取るにも(取水といいます)、工場で工業用水を取水するのも、農業で農業用水を取水するにも全て「利水権」がいります。
日本全国のどんな小さな河にでもこの利水権が設定されているため、河の水を勝手に使うことはできません。

そしてこの利水権には「先に設定された利水権が優先される。後からの利用者は先んじて設定された利水権を損なってはならない(「先発優占」といいます)」という決まりがあって、たとえば河の下流ですでに農業者が利水権をもっている河で、その上流に工場をつくって工業用水を河から取水するということは基本的にできません。
これは工業用水だろうが飲料用水だろうが関係ありません。ようは早い者勝ちなのです。

この考えは水に関する争いを避けるため、古くからあった制度で、現在の河川法のもとになった明治時代(違ったかな)の法律でもこの制度を取り入れました。
しかし、明治の時点ですでに河川に設定された利水権(ほとんど農業用)は満杯に近く、河に流れている水をあらたに使うことは非常に難しい状態でした。

時代をおうごとに河川の水を取水することは難しくなっていきましたが、人口の増加により都市用水(飲料、家庭など)の、工業の発達にともない工業用水の需要は増えたため、新たな水源を確保することが重要になりました。

そこで「ダム」の登場となるわけです(前振り長くてごめんなさい)。つまり「今まで河には100の水が流れていてみんなで80使っていたけど(河の水は最低どのくらい残しておくかはきまってます)、ダム造って新たに10流すことにするから工業用と都市用に10を取水させてね」というわけです。

ダムを造る大きな目的の一つである「利水」は、ほとんどこの都市用水・工業用水を対象としています(例外はありますよ、新たに大規模な農地をつくったときとか、溜め池のオヤブンみたいな小さなダムとか)。
だから「ダムの水を農業につかっている」という認識は、多くの場合正しくありません。
水不足になったとき、真っ先に取水が制限されるのは都市用(飲料、家庭)・工業用ですよね。
ダムに水があろうとなかろうと河川に水が流れていれば基本的に農業は取水できるからです。農業が取水を制限しなくてはならなくなるのは、河川の水量が限界を割ったときで、↑で説明した例なら20以下になったときです。
ダムにしても「先発優占」があるので、どんなに雨が降らなくとも下流に一定の水を流さなくてはいけません。


以上のようなところが「農業の水利用とダムの関係」みたいなものです。

治水(主に洪水対策かな)としてダムですが、これはあまり詳しくないので中途半端です。
基本的にダムに水をせき止め溜めることによって洪水を防ぐことはできません。
ダムの貯水量は河道を流れる水量(つまりダムの下流を流れる水ってことね)と比べれば、ほとんどの場合著しく少ないのです。

国が今までとってきた洪水対策は河川の堤防を強く高くして、堤防と堤防ではさまれた河川全部(「堤外地」といいます)をつかってさっさと水を海まで流してしまうというものです(最近はこれをやめる方向にいってます)。
ダムがある程度の水を溜めることが出来るのは確かですが、洪水対策とまではいかないとおもいます。

逆に集中豪雨でいっきに危険貯水水量に達したダムが放水をおこなったため、下流の洪水とあいまって町を水浸しにした例はいくつかありますが。

結論としては、ダムは直接的な洪水防止にはあまり役立ってないです。ダムも確かに大規模工事の典型にあがりますが、洪水防止の大規模工事で農業との関係が深いものには河川の堤防工事があるとおもいます。

全体としては「農地全体からみればかなり少ないが、ダムの水を利用している農地もある。しかし、農業の利水を目的として大規模ダムをつくることはない。治水という面では洪水を防いでくれてるわけでもないのであまり役に立っていない」というところかとおもいます。

学校のレポート課題か何かですか?
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この回答へのお礼

 回答して下さってどうも有り難うございます。
 私は受験生です。大学の推薦入試の小論文の
過去問なので、解答に困っていました。
 参考になるお答えをしてくださってどうも有り難うございます。

お礼日時:2001/01/16 15:39

エジプトを例に取って説明します。



昔は年に一度大洪水があり、ほとんどの地域が水没し、当然田畑も水没しました。しかし氾濫と同時に肥沃な土が上流から流れてきて肥料を使わなくても農作物はよく育ちました。

そして年月が経ちダムが作られました。
洪水の心配はなくなり安心して暮らせるようになりましたが、同時に肥沃な土も来なくなりました。年々田畑が痩せていきます。とうとう肥料を使わなければ農作物が育たなくなりました。

さて、現在研究が進めているダムに頼らない治水対策は両方のメリットを同時に満たすものです。つまり肥沃な土を堰き止めることなく、洪水が起こらないようにする方法です。
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この回答へのお礼

 回答していただき有り難うございます。
 私は今年大学受験を控えた高校生です。
大学の推薦入試の小論文の問題(過去門)なので、
何を書けば良いのか?でした。でも良い答が見つかり
よかったです。マジで有り難うございました。 

お礼日時:2001/01/16 15:35

簡潔にお答えすると、有益かどうかではなく「仕方が無い」です。



ダムには、治水ダム・多目的ダム・砂防ダムなど、目的に応じて様々な種類があります。この中の“多目的ダム”の一部が農業に使われます(他は家庭や工業などに)。
農業には多くの水が必要です。特に水田は田植えが始まる頃には多量の水を引いていなければなりません。しかし、5月は梅雨前なので至る所で水不足になります。

十分な流量を湛えた河川から農業用の水を確保できるなら問題ないのですが、日本には地理的要因(国土が狭い,傾斜が急)から、短くて細い河川が多く流量も少ないです。

そこで、水不足対策に貯水池を設けます。貯水池は、池を作り変えたり、空き地へ新たに設けたりするので、貯水量は少ないです。比較的狭い範囲での農地には有効です。
広い範囲の農地は貯水池だけでは足りないので、ダムの水を利用します。

ちなみに、大規模な工事をしてまでダムを造る事はどの分野からみても「仕方が無い」になります。
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この回答へのお礼

回答有り難うございます。
ダムを造るのって無駄ではなくて仕方がないことなんですね。
これからも「教えてgoo!」を利用するので
見かけたらヘルプして下さい。

お礼日時:2001/01/17 13:37

わたしの下の回答で「先発優占」となってますが「先発優先」の間違いです。

ごめんなさい。

受験生さんでしたか、今の時期たいへんですよね。がんばってください。

多分この問題に答えを出すだけにそんなに時間はさけないでしょうが、受験用であらば、正確な知識が必要だとおもいます。
わたしもいいかげんな回答をしたつもりはありませんが、わかりやすく説明するために省略した部分もあります。

ダムによる治水・利水の話は学問の分野でいうと「水文学(すいもんがく)」という分野になります。
ご自分で文献をお探しになる場合参考になればとおもいます。
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えぇっと、ちょっと補足です。


エジプトの例が回答にありますが、日本のダムを考えるときにはあまり参考にならないと思います。

エジプトは洪水とともに肥沃な土が流れ込むので、「洪水は神の意志」と考えられていました。

しかし、日本の洪水では肥沃な土が運ばれることはほとんどありません。日本の土は場所によっては最高の土もありますが、多くは痩せた土です。
現在日本にある農地の多くは、昔の人たちが大掛かりな灌漑工事をして造ったものです。それを農家の人たちは先祖代々、土地が痩せないように守りながら受け継いできたんです。土地を守る苦労を知っている農家の人達にとっては、農地を潰してしまうのがとても心苦しいそうです。
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